身勝手な主張

日々感じた様々なことを、自分勝手につぶやき主張します。

ある塾のブログから考える ~「何度ですか」に対して「~度」「~°」?

2016年10月15日 | 算数教育・初等理科教育
2016年10月15日(土)


  たまたまネットサーフィンをしていたら、次のような記事を見つけた。今から2年4ヶ月前のある塾の責任者の記事である。

    学力低下への挑戦 (2014年6月7日)
    http://miketeacher.blog63.fc2.com/blog-date-20140607.html

  この記事について、感想を述べてみよう。算数教育に対する重要な問題点を含んでいると思うからである。少し長い引用に
なるが、 そこは我慢してもらおう。

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授業小話㉘~ごめんよ~

  「先生、 テストで“度”って書いたら×だったよ…。」 小4女の子のUちゃんが、元気なくポツリと言った。????

  それは学校の算数の“角の大きさ”の単元テストでのこと。「~は何度ですか。」という問いに対して、彼女は〇〇度と書いたの
だが、〇〇°でないとダメだったらしい。

  彼女が私にわざわざ報告してくるのには理由がある。「何度ですか。」という問いに対して、〇〇°と書いて×だった過去の
自分の体験話を交えながら、「角の大きさを求めよ。」と問われている時と、「何度ですか。」と問われている時をしっかり読み
分けるように指導していたから。

  私からのアドバイスを忠実に守って書いたにも関わらず “×”だった彼女は、担任の先生になぜ×なのか理由を尋ねた。「だっ
て、授業でそう教えたでしょ。」というのが返答だったらしい。そこで彼女はさらに言い返した。「でも、塾の先生(私)が、“度”って書
きなさいって言ってたよ。」

  担任の先生はこのひと言が気に入らなかったのか、「塾のせいにしない! 今度だけは“〇”にするけど、2度目は(訂正)しない
からね!!」と彼女を怒ったらしい。

  私は“カチン”ときた。厳密に言うと、彼女の主張の方が正しい。様々なテキストの同種の問題の模範解答はみな“〇〇度”
と書いてある。一歩譲って、その先生の指導の下では“〇〇°”と書くのがルールと決めてあったとしても、“〇〇度”と書いて間
違いだという理由にはならない。

 “〇〇度”と“〇〇°”をちゃんと使い分けして、おかしいと思ったことを健気に質問しに行った子どもの積極性を誉めもせず、
“塾の先生はこうやって教えてくれたよ”という子どものひと言に腹を立て、“今度だけは〇にする”とか、“2度とするな”とか、捨て
台詞を子どもに吐いたことに私は怒り心頭だった。

  けれども私が彼女のことを思い、この担任の非難をしたとしても何の解決にもならない。その方は彼女にとって “信頼すべき”
担任の先生だからである。

  ※実の我が子のことなら、私は間違いなく親として学校へ出向く。だから、暴言をあびせられた彼女をなぐさめ、もう一度彼女の
主張の正当性を説明し、その行動を誉めたたえた。誉めながら泣いた。

 “塾の先生はこうやって教えてくれたよ” と正直に言わなきゃよかったんだ。でもそんなTPOに合わせた言葉の使い分けなんか出来
ないよね。私がUちゃんに言わせちゃったみたいなものだ。そして余計に傷ついた。ごめんよ。本当にごめん。Uちゃん。

  私はやるせない思いでいっぱいである。
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  まず私が第一に問題にしたいのは、

「~は何度ですか。」という問いに対して、彼女は〇〇度と書いたのだが、〇〇°でないとダメだったらしい。

という点である。今でも、このような先生がいるのかと、少々驚いた。
  「~は何度ですか。」という問に対して

  「~度」 「~°」 とどちらで答えても正解である

ということだ。「~は何度ですか。」に対して確かに「~度」と答えるのが自然であるが、記号を用いて「~°」と答えてもかまわない。
また、「~は何°ですか。」の問に対して「~°」でも「~度」でもどちらでもかまわない。大事なことは、角の大きさがわかることであ
る。角の大きさの表現の問題は、別である。角度は、~度でも、~°でも、同じものの別表現である。
  私は高校の非常勤講師をしていたとき、三角比や三角関数の問題で、「角度を求めよ」「何度か」「何°か」という問題の出し方を
したが、例えば「30°」でも「30度」でも問題にしたことがなかった。数学Ⅱの三角関数で「角度を求めよ」という出題の仕方をしてしまって
「π/6(ラジアン)」との解答の期待がはずれ、「30°(30度)」という解答がかなりあった。それでも正解にしてきた。
  この担任の先生は、算数・数学に対する柔軟な考え方ができないようである。

  2番目に子どもの抗議に対して、

  “塾の先生はこうやって教えてくれたよ”という子どものひと言に腹を立て、“今度だけは〇にする”とか、“2度とす
るな”とか、捨て台詞を子どもに吐いたこと


である。ブログ主も相等怒っているようだけれど、私もこの担任を批判する。算数・数学の学びは学校だけでない。教師の教える算数
だけでない。子どもにとって、学びの場はどこであってもいい。塾の指導の方法と自分の指導方法と異なることは、よくある。 
(注)
この担任は、塾教師によって、自分の算数の指導が否定されたと思ったのだろう。その場合、子どもが塾の先生の指導を伝えたのであ
るから、よく聞いて指導の参考にすべきである。そして、

  どんな方法の解答であっても、それが数学として正しいならば全て正解とすべきである

との姿勢が大切である。教師である以上、子どもの成長を願うからである。子どもの言い分を聞かずに、一方的に間違っているとして
つぶしてしまうことは、最悪である。

  第3に、このブログ主は

“〇〇度”と“〇〇°”をちゃんと使い分けして、おかしいと思ったことを健気に質問しに行った子どもの積極性

と書いてあることを見ると、このブログ主は

 「~度ですか」→「~度」、「~°ですか」→「~°」

と答えるように指導しているように思える。点数をとらせるのが塾であるので、どうしてもこのような指導になるのだろうか?私は

 「~度ですか」→「~度」、「~°ですか」→「~°」の区別は、算数としても不要である。どちらの質問も、「~度」でも「~°」でもいい

と思う。出題の仕方によって、“~度”と“~°”を使い分けることは、あまり意味がない。また、ブログ主のこのような使い分けの指導は、
算数・数学として必要なことではない。
  実は小学校の先生で、どういう理由かわからないが、“〇〇度”と“〇〇°”使い分けることを強調する人がいる。そして、その通りに答え
ないと×になるらしい。~度”と“~°”の使い分を強調することは、結局「何度ですか。」という問いに対し、「~度」と書いて×にした担任の
先生と何ら変わらないことになる。

  以上、ある塾のブログを読んで思うところを書いてみた。

(注)
  私は、逆に中学校の先生から生徒を通して、言われたことがあった。学習塾の講師をしていた5年~6年前で、Mさんらと一緒だったS塾の
ことである。
四角形のことで
 「たこ形」
について軽い気持ちで話したら、何日か経って生徒が
 「たこ形なんてないと学校の先生が言っていた」
と言いに来た。「たこ形」があるかどうか論議しても仕方がないので、
 「確か、本に書いてあったような気がした。記憶違いかな」
とごまかしておいた。あまり「たこ形」を使わないが、「たこ形」を定義することは可能である。初等幾何学の本の中にあった。調べればすぐ分
かることだから、その中学の数学の教師に対して、生徒に聞かれたら決めつけないでちゃんと調べよと思った。





(追記)

1. 10月13日のページごとのアクセス 
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閲覧数 1740 PV  訪問者数 504 IP   順位  1047位/2613783ブログ

1位 大幅に減った岐阜県下の小中学校における運動会での組み体操実施 2016-10-13 80 PV
2位 トップページ 58 PV
3位 初等整数論におけるオイラーの定理 2016-10-14 34 PV
4位 有理数と無理数  2016-06-20 30 PV
5位 長方形と正方形ふたたび ~小学校2年生の算数 2015-10-09 26 PV
6位 多項式について ~中学数学であいまいな点をはっきりさせよう 2016-10-09 21 PV
7位 任期付き採用職員、特任講師 ~岐阜県独特の教員採用制度に一言 2014-07-08 20 PV
8位 岐阜県の平成28年度教員採用選考試験(1次試験) 2015-07-18 20 PV
9位 なつかしい旧Gゼミナールの前に立って ~北方町、その後に岐阜ふれあい会館へ 2016-10-07 18 PV
10位 ガウス記号 [ ] 2 ~y=[x^2]のグラフを書こう 2012-08-19 17 PV
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  トップページは、1位と3位のブログ記事。
  「数学・数学教育」のカテゴリーの記事は、3位・4位・6位・10位のブログ記事である。
  「算数教育・初等理科教育」のカテゴリーの記事は、5位・8位のブログ記事である。
  「教員養成・現職教育」のカテゴリーの記事は、7位・8位のブログ記事である。ともに、2年前、1年前の記事である。10位の記事は、
Mさんも受験したときの昨年実施の教員採用1次試験試験である。
   1位の記事は、「学校・大学の出来事、教育一般等」で岐阜県下の運動会での組み体操実施について述べたものである。
   9位のブログ記事は「日記」のカテゴリーの記事で、岐阜県北方町のGゼミナール跡地を見つけたときのことである。先週
木曜日のことを書いたものである。
   昨日も、大変多くのアクセスをいただいた。ありがとう。 

2.facebook投稿から2題 
・・・・・・・・・・・・・・・10月13日投稿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  私は岐阜県の教育委員会や小中学校に利害関係がないから、教育委員会名・学校名の実名を挙げて自由に評価したり批判したりしてます。
個人名を挙げて、あるいは個人が特定できるような書き方で批判したこともあります。今後も気づいたことがあれば、ブログ等で書いていきた
いと思います。
  ただ、私が述べるのは教育委員会にせよ小中学校にせよ、その教育活動の一断面にすぎません。曲面でいうと、xで偏微分したら微分不能
な点が多く断面が滑らかでない、しかしyで偏微分したら微分可能で滑らかである・・・・このようなものです。
  教員養成系教育学部の一部の教員は、教育委員会や学校の教育活動を批判することを嫌う傾向があります。そして、それを行うことをとめ
ようと動く教員もいます。教育活動の一断面さえも批判することを許そうとしません。そうした教員養成系教育学部の教員に対しては、岐阜聖
徳学園大学に在学した私の経験から、「それで教員養成?あほらしくて物が言えません」と述べておきましょう。そして「どんな教員を育てる
のでしょうか?」と皮肉を込めて軽蔑しておきましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・10月14日投稿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  小学校1年生の繰り上がりのある1けたのたしざん等に出てくる不人気な「さくらんぼ計算」、大日本図書の教科書「新版たのしいさんす
う1」にも掲載されたいます。再びネット上で議論が再燃しています。私も、かってブログでも書きました。
   不人気なさくらんぼ計算1 ~小学校1年生の「くり上がりのある1けたのたしざん」  (2016年6月30日)
   不人気なさくらんぼ計算2 ~さくらんぼ計算ができなくても気にする必要はない(2016年7月1日)
  要は、①保護者・教員は、さくらんぼ計算なんかできなくても気にする必要はない②教員は、1桁の繰り上がりのたしざんができる児童ま
でさくらんぼ計算を強制することをやめるべき、ということです。
  さくらんぼ計算は数学の問題でなく、教育の問題です。教科書に載せることには、疑問があります。それにしても、1年生の保護者にこん
な不人気なことに驚かされます。
 (一部、リンクはFacebookの記述と変えてある)
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