身勝手な主張

日々感じた様々なことを、自分勝手につぶやき主張します。

文科省は新『小学校学習指導要領解説 算数編』の出版を止めるべきである

2017年07月18日 | 算数教育・初等理科教育
 
2017年7月18日(火)


  文部科学省が2020年実施の新しい学習指導要領の算数の解説書『小学校学習指導要領解説 算数編』を発表して以降、
ネット上でこの『解説』が

  「かけ算の順序を固定することを認めているのではないか?」
  「文科省は、かけ算順序について従来は中立であったが、かけ算の順序固定指導の強制に方針を変えたのでないか?」

というような様々な疑念を生んだ。多くの人が主としてTwitterで、『小学校学習指導要領解説 算数編』を批判した。私も、今まで
算数教育についてブログに書いてきたこともあって、

  ひどすぎる新「小学校学習指導要領解説 算数編」の2年生の「乗法」についての記述 ~執筆者の数学の能力の欠如を疑う
(2017年6月24日)

でこの解説を批判したブログを書いた。短期間に1万以上のアクセスがあり、多くの人がかけ算の順序固定指導の強制に対して
関心があると思った。ネット上での多くの人の批判が寄せられたこともあって、

  東京新聞 (2017年7月10日付け朝刊)
  中日新聞 (2017年7月13日付け朝刊)


中日新聞 (2017年7月13日付け朝刊)

で、
 
  〇「5×4』✖「4×5」 かけ算の順序 (中日新聞)

等のタイトルで大きく取り上げられた。「積分定数」氏(西沢宏明氏)、「メタメタ」氏(高橋誠氏)、それに芳沢光男氏がいずれも
かけ算の順序固定指導の強制に批判的な意見を述べている。学校関係者の「学びはじめに必要」との意見も述べてあったが、
発言者は特定されていない。
  かけ算の順序固定指導の強制について、文部科学省の担当官のコメントが新聞に掲載されている。問題は

  1皿に5個ずつ入ったみかんの4皿分の個数をかけ算で求める

に対して、

  文部科学省担当官のコメント
  式が5×4でも、4×5でもまったく問題ない。ただ、問題に登場した数字が何を意味するか理解しないまま、5×4=20
と計算するだけで終わりにする指導を避けてほしかった

と、述べている。つまり、文科省は「かけ算の順序固定指導の強制について中立」との姿勢である。当然であるが、そうだとする
と『小学校学習指導要領解説 算数編』と整合性がとれない。本当に中立ならば、『小学校学習指導要領解説 算数編』の訂正を
はかるべきである。また今後、教科書検定で、かけ算の順序固定指導の強制を行っている現行の算数教科書の現状を踏まえ、
次期教科書検定ではかけ算の順序固定指導の強制に対して是正をおこなう検定意見をつけるべきである。そのどちらも、おそらく
文科省は考えていないであろう。
  文科省の言葉だけの中立に対して、「積分定数」氏は私のブログに対して、次のようなコメントを寄せられた。ここに改めて引用
しておこう。

・・・・・・・・・・・・ 「積分定数」氏のコメント(2017年7月17日7時頃)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  「式が5×4でも、4×5でもまったく問題ない。」は、「教師がどちらも正解と見なすことに関しては構わない」ということで、「教師
が一方のみを正解にするのは駄目」と言っているわけじゃない
と思います。 
  基本的に文科省に定見はなく、玉虫色の発言で責任逃れをするのが常です。今回も、世間でこれだけ騒がれていて、長方形の
面積ですら順序に拘るような事例があることまで当然知っているはず。知らないならそれはそれでお粗末。それでいながらあのよう
な「解説」を書きながら、「掛け算の順序を固定化するような指導を求めているわけではない」などというのは空々しい。
  「式が5×4でも、4×5でもまったく問題ない。ただ、問題に登場した数字が何を意味するか理解しないまま、5×4=20と計算す
るだけで終わりにする指導を避けてほしかった」というが、我々が散々問題視してきた順序拘り授業(時として長方形の面積まで!)
について「避けて欲しい」とは全く言っていない。

  私はかつては文科省は順序指導とは一線を画していると認識していたが、誤りでした。
   (注) 文中の太字は、ブログ主
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「積分定数」氏のコメントは鋭い指摘で、文科省が口先だけで現状を是正しようとしないことを見破っている。本当に文科省の担
当者のコメント通りならば、実際にかけ算の順序固定指導の強制が行われている小学校教育の現状(注1)や教科書の実際を変え
ようとする姿勢を見せるべきである。とりあえず、現在ネットにアップれているあまりにもひどい『小学校学習指導要領解説 算数編』
を文科省のコメントに適合するように改訂すべき
である。
  いちいち指摘しなかったが、『解説』にはかけ算の順序固定指導の強制以外に①0を2の倍数に含めずに、0を偶数に入れる
不可解さ、②比が必然的に割合を表しているという誤った考え、③直観的でない平行線の定義について、④大して重要でない2重
数直線(数直線図)の大げさすぎる扱い、⑤たしざんにおける合併と追加の区別の強要、特に追加ではたしざんの順序固定指導を
強制するという馬鹿げた内容等、誤ったあほらしい算数教育「学」者(注2)の影響を受けている部分があまりにも多い。
現状のままならば、

  文科省は、ひどい新『小学校学習指導要領解説 算数編』の出版を止めるべきである

文科省には、コメントが口先だけでないことをきちんと示してほしい。

(注1)
  現在のほとんどの小学校教育でかけ算の順序固定指導の強制が行われていることは、ネット上にアップされている指導案を見
ればわかる。また、私立小学校であるが、岐阜聖徳学園附属小学校の算数教育で小林永児教諭・鈴木昭裕教授のあほらしい『等分
除・包含除』の授業とその解説は、典型的はかけ算の順序固定指導の強制が背景にある。こうした押しつけ指導がいかに危険かは、
小林永児教諭の授業実践と鈴木昭裕教授の解説を読めば、読み取れるであろう。
  岐阜聖徳学園大学附属小学校の算数教育を検討する1
    ~子どもに等分除・包含除の区別を押しつけようとする最低な授業と最低な解説1

      はじめに (2017年5月1日)
  岐阜聖徳学園大学附属小学校の算数教育を検討する1
    ~子どもに等分除・包含除の区別を押しつけようとする最低な授業と最低な解説2

      小林永児教諭の算数授業とその授業への批判 (2017年5月2日)
  岐阜聖徳学園大学附属小学校の算数教育を検討する1
    ~子どもに等分除・包含除の区別を押しつけようとする最低な授業と最低な解説3

      鈴木昭裕教授のあほらしい解説 (2017年5月3日)

(注2) 
  平成20年実施の学習指導要領算数・数学に関わった中央教育審議会教育課程部会「算数・数学ワーキンググループ」メンバー
を記しておく。彼らがどの程度『小学校学習指導要領解説 算数編』に関わっているのか、よくわからない。私がこのブログで批判した
清水静海氏中村享史氏などの名前も見つかる。以前にも書いたことであるが、清水静海氏が主査代理をやるような委員会では、
日本の算数教育はよくならないだろう。

中央教育審議会教育課程部会「算数・数学ワーキンググループ」名簿

   板垣 章子  千葉市教育センター指導主事
   宇野 勝博  大阪大学全学教育推進機構全学教育企画開発部教授
   大谷 実   金沢大学人間社会研究域学校教育系教授
主査 小谷 元子  東北大学大学院理学研究科教授
   齊藤 一弥  横浜市立六浦南小学校長
主査代理
   清水 静海  帝京大学教育学部教授
   清水 宏幸  山梨大学准教授
   椿 広計   独立行政法人統計センター理事長
   戸谷 圭子  明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授、株式会社マーケティング・エクセレンスマネージングディレクター
   中川 愼一  富山県南砺市立福光東部小学校長
   中村 享史  山梨大学教授
   藤井 斉亮  東京学芸大学教授
   真島 秀行  お茶の水女子大学教授・副学長
   丸橋 覚   群馬県立吉井高等学校長
   山田 知子  愛知県立杏和高等学校長






(追記)

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