ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

三日月

2016年12月05日 | 名曲

【Live Information】 


 最近はテレビの歌番組もほとんどないし、付録目当てに売れる(しかもひとりが何十枚何百枚と買う例もある)CDはヒットチャートの順位の信頼性を失わせているしで、何の曲がヒットしているかが見えにくい時代だと思います。
 そんな中でも、自分のアンテナに引っかかる曲には、時々出会います。
 
 
 たまたま依頼のあった音楽教室の発表会での演奏で、渡された音源と譜面の中に「三日月」がありました。
 ヒットしてから10年ほど経っているんですが、恥ずかしながらオリジナルをちゃんと聴いたことがありませんでした。
 二、三度通して聴くうちに、すぐ「三日月」が大好きになりました。
 依頼のあった約20曲(ほとんどが知らない曲)を、本番までの短期間でまんべんなく仕込んでおかなければならないのに、気づけば、すでに感覚を掴んでいる「三日月」ばかり弾いてしまっていました(^^;)


 


 「三日月」は、絢香の4枚目のシングルです。
 まだ上京する以前の2004年頃に書かれたそうです。
 遠距離恋愛をテーマにした、素晴らしいメロディを持つバラードです。
 リリースされたのは2006年9月ですが、前年12月からすでにアジア各国ではインターネットでの配信が行われていました。
 オリコンチャート初登場1位、というデータが物語っているように、リリースと同時に多くの音楽ファンの心を掴みました。


 ピアノとストリングスだけをバックに歌う絢香の歌声は、クリアで初々しく聴こえます。
 伸びやかで、込められた気持ちがまっすぐに伝わってくるような真摯な歌声だからこそ、大勢のリスナーの心に響いたのでしょう。
 そして、サビで聴かれるファルセットは、実に印象的。
 

 
 

 中間部分でガラッと空気が変わります。
 転調に加えて、ネオソウルとでも言ったらいいのか、いま流行のR&Bのエッセンスを振りかけたようなアレンジが躍動感を醸し出していて、とてもカッコいいのです。
 そして曲は劇的なエンディングへと向います。


 「三日月」は、ダブルミリオンを記録する大ヒットとなり、絢香はこの曲で2006年の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞しました。
 森山良子、コブクロ、華原朋美など、多くのミュージシャンにもカバーされています。
 21世紀が生んだ名曲のひとつで、きっと後世に歌い継がれてゆくことでしょう。


 


 < 歌 詞 >


◆三日月
  ■歌
    絢香
  ■シングル・リリース
    2006年9月27日
  ■作詞
    絢香
  ■作曲
    絢香、西尾芳彦  
  ■編曲
    L.O.E 
  ■録音メンバー
    絢香 (vocal)
    杉山卓夫 (piano)
    L.O.E (computer-programming, guitars, bass)
    そうる透 (drums)
    クラッシャー木村ストリングス (strings)
  ■収録アルバム
    First Message (2006年)
  ■チャート最高位
    2006年オリコン週間チャート1位 (2006年10月9日付) 
    2006年度オリコン年間チャート49位  
 
 
 
 


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