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境界線にこそドラマがあんだな

2017-08-12 18:46:10 | タイヤが好き
 一年に一度のロングツーリング。毎年8月に行われる高校演劇の全国大会観戦ツアー。もちろん近畿ブロック代表に選ばれて、生徒を連れて出るときは機材搬入とか生徒引率とかそれどころじゃ全然ないんだろうけど、全国大会にはそうそう出られるもんじゃねえし、基本一人でバイクってのがデフォルト。馴染の先生方には既に有名で「今年もバイクですか?」なんで挨拶代わりに聞かれて呆れられたりする。兵庫に住んでて会場は仙台。普通は飛行機ですよね?って意味。こちとら意地でもバイク。行く先に目的があり、行く途中にも別な目的があるなんて素敵じゃないっすか。譲れないわけです。

 今年はラッキーにも大会前の会議日が月曜。土日の休みが二日あるってことで土曜の早朝出発。足の遅いセローに合わせたルート設定ができた。新潟の柏崎で高速を降り、只見川沿いタイトなワインディングの国道252号線で福島入り。県境の道は冬には雪で閉ざされる険しい道だ。当然ペースは上がらず只見の山奥で時間切れの初日。地元の観光協会で紹介してもらった民宿に転がり込む。

 70代後半のお婆さんが一人だけでやってる宿だった。客も僕だけ。庭先にセローを止め只見の水害の話とか、娘夫婦の話などまるで親戚の家に転がり込んだ気分で一夜を過ごす。原発事故の影響でダムにできるだけ水を貯めている時に大雨が降った。4つあるダム全てで一斉放水の結果大洪水に。只見線の鉄橋は流され、今でもまだ修復されていない。「ここまで水さ来たぁ」って東北弁のリアルを味わう。ビール出してもらってたけど、ちょっと気分を変えようと日本酒を注文したら一升瓶がそのままやってきた。アハハ。鮎の塩焼きは婆ちゃんが目の前で焼いてくれた絶品。手づかみで食べたけど美味かった。どんだけ飲んでも一泊7500円の初日。

 親父の産まれた山間の小さな村を訪ね、裏磐梯から県道2号線東鉢山七曲り経由で山形入り。蔵王でもう一泊して今度は国道286号笹谷峠を超えて宮城入り。4つの県をまたぐ境界線の峠道はどれも険しく個性的でドラマチックだった。もちろんすれ違う人たちも。その昔仙台まで約1000kmを一気に高速で走りきったことがあった。BMWだからできる技だしそれはそれの達成感。でも宿屋が見つからず、見つかった宿まで小雨で霧まみれの真っ暗な峠を無事に走り切った時の充実感の方が数倍ドラマチックだった。「こんな感じでペース上げられない時だってあるよな。でもこの暗闇の向こうに、きっと明かりが待ってるハズ。」なんて自分に言い聞かせてみたりして。何だろ、この二重構造感。

 境界線の向こうには今とは違う世界がある。僕はこれから幾つの境界線を越えていくのだろう。幾つの超えられない境界線と向き合うのだろう。セローって小さなバイクと出会ったことで、そんなこと考えながら走った2017年の夏。でも旅はまだ続いているわけで…。
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