中小企業診断士5名(草刈、河毛、漆畑、鳥生、後藤)によるプロジェクト活動を1ミクロン加工業者に対し行った。先日経営診断報告会を行いいくつかの提案をさせていただいた。
高額な設備とそれを使いこなすオペレータ数において、調査範囲から日本一と推定される。今回、チームで目標とする計画は、5年後売上高倍増、利益率は10%としたが、提案を実行されることにより現状の高付加価値生産に特化していることから20%の営業利益率も難しくないと推定できる。
当社の現状を若干紹介しつつ、今回のチームの提案を紹介する。この内容は、当社だけに限らず、多くの受注企業に共通する内容である。
創業は今から40年前、その後一貫して現状の事業を展開し、設備、オペレータを保有するに至った。当社は、顧客からの材料、半製品を受取り加工、検査をして顧客に納入している。
プロセスとオペレータの作業は単純であり、繰り返し作業である。1ミクロンをだす仕掛けは高精度の機械と加工時発生する振動音をヘッドフォンを使い長年の経験から精度をだしている。
課題の一つとして、専門性が高いこととプロセスが単純であるため、他の業務への異動が難しいこと。技術・技能レベルが飽和した後のオペレータの動機付けをいかに持たせるかがある。聴覚の衰えを定期的に検査しつついかにカバーするか。
これに対する提案は、自社の経営への参画である。経営者が、少なくとも当年度の目標値の設定、前月の売上、発生した経費、営業利益などを毎月開示し、目標値達成のための改善策を作り、社員各人が、改善計画を作成し、実行し、チェックし、確定する即ちPDCAを回すこと。
現状は、不良報告書や、バーコード読みとりが設置されているが、これらのデータが改善に活用されていない。不良報告書を書くことが目的であるはずがない。再発防止のためには、常に見やすくしておいて再発を防がなくてはならない。特に当社のように製品(部品)の最終工程における加工は、不良が起きたとき致命的である。
動機付けにおいてもう一つ。社内における次工程、顧客と接点を持ち次工程の情報が伝わるような仕組みを作ること。
マズローの欲求段階説では最高が「自己実現」であるが、理解しにくい。むしろ分かりやすいのは、相手に喜ばれたことが本人に実感されることだ。例えばボランティア活動を思い浮かべれば納得いただけよう。
経営診断の提案内容を実行し当社が益々発展され目標値が達成されることを期待する。
ムゲン経営研究所 中小企業診断士 特級機械技能士 中小製造業の経営革新
田中 義二 tanaka@mgein.com










