福田の雑記帖

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旭川の鯉に餌(9)スズメが消えた(2) 「少子化」傾向も指摘されている

2011年12月02日 07時34分23秒 | コラム、エッセイ
 スズメは色合いは地味であるが、しぐさがとても可愛い。私は子供の頃は朝はスズメの鳴き声で目をさましたし、雪が積もる冬にはザルと落ち穂でワナを作り捕獲を試みたり知恵比べもした。子供の遊び相手でもあった。大人もにとっても同様で、一茶も巣立った幼鳥に「一緒に遊ぼう・・」呼びかけているし,昔話として舌切りスズメの話しがあり、落語で酒を浸した落花生を播いて寝込ませる話などなどがある。
 春から秋にかけて巣立った幼鳥が窓ガラスに激突して死ぬのもマレでなかった。そんな音がすると飼い猫がいさんで走っていったものである。スズメは稲作地域では嫌われものであったが、私共にとって元も身近な小鳥であった。

 スズメは2008年現在、日本での生息数は1.800万羽と推定されている。1960年代から見て80%も減っているという調査成績もあるし、私も随分減っていると実感しており、とても心配である。
 スズメの寿命は一体何年くらいだろうか。1953年に英国で出版された「ある小さなスズメの記録」では、身体に障害があって拾われ「クラレンス」と名付けられたスズメは飼い主と12年間生活を共にした。この本はスズメの生活記録である。一方、自然界のスズメは、どうやって調べたのか分からないが、8年ほど生きたという長寿記録もあるらしい。都市鳥研究会代表の唐沢氏によると折角巣立っても、タカやカラスに襲われたり、餌不足で餓死し平均寿命は1年程度とされる。随分短いが、一度越冬出来ればサバイバルの知恵が付くのか強く生きながらえるとのことである。

 実際,最近はスズメの数がとても少ない。かつては一家と思われる集団が電線にとまっていたが,最近は見ることはない。スズメは人との関係が強く,都会や山里などで生活し、人のいない環境では殆ど生息しないという。私共の生活様式が急速に変化したこととスズメが減少していることとの関連は深いようである。
 その中でも、昔ながらの、スズメにとってもぐり込む隙間が多くて子育てに都合が良かった瓦屋根の住宅が減少したことは大きいらしい。岩手医科大学三上助教授が今年の日本鳥学会で報告した研究によると、埼玉・富士見市での調査では巣の9割は人家にあったのに対して、池袋では95%は電柱上のトランスやガイシ、それらを固定する金具の隙間等に営巣していたという。田舎ではそんなスズメを見ることはないので好んでそんなところに営巣していると思われない。彼らも生きるために必死で適応しているのであろう。

 しかも、都会のスズメは農村部に比較して「少子化」傾向にあるとも言う。エサ不足のためか,住宅事情悪化のためか?
 スズメの減少は、人間の生活様式の変化が主因と思われるだけに、とても気の毒に思う。
 文中引用した本には「人を慰め、愛し、叱った,誇り高きクラレンスの生涯」という副題が付いている。クレア・キップス著、梨木香歩訳,文藝春秋社、1500円である。
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クラレンス 文藝春秋社 日本鳥学会 都市鳥研究会 子供の遊び
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