福田の雑記帖

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パナマ文書の衝撃(1) タックスヘイブンとは何か? 税金逃れだ

2016年04月20日 09時20分06秒 | 時事問題 社会問題
 今月3日、パナマ文書という初めて耳にする文書が公開され大きな話題になっている。
 内容的には世界各国の税金逃れの実態を示したものであるが、それに、習近平、キャメロン、プーチンらの名前も並んでいたことから国際的に政治経済に問題になりそうである。日本の約400の個人や会社も含まれていた。

 パナマは、北米と南米の両大陸のつなぎ目にある小国であるが、そこに本拠をおく法律事務所「モサック・フォンセカ」の機密文書が大量に外部にもれた。匿名の人物から南ドイツ新聞の記者にデータが渡され、その内容を世界のジャーナリストが共同で分析して、今月一斉に報じた。それで「パナマ文書」とよぱれている。流出した大量の文書量、データ量は史上最大の量という。

 この「モサック・フォンセカ」は、1977年に創設、世界の方々にあるタックスヘイプン(租税の回避地)で、会社をつくる手伝いをしていた。現在600人のスタッフを擁し、世界第4位にまで成長した事務所である。
 この事務所はパナマに籍を置いている。パナマは政府に払う税金がほとんどないか、とても安い。だから、パナマは租税回避ビジネスには理想的な国と言える。パナマに会社をつくり、本国の財産を移せば、本国ではらう税金を大幅に節約できる。秘密を守りながら資金を動かしたい富豪や大企業との取引が多い。設立された会社の多くは実態がないペーパーカンパニーだとされている。会社や個人の情報がほとんと公けにされないのがタックスヘイブンの最大の特徴であった。

 法律事務所は、顧客から依頼があればパナマに架空の会社を作る、銀行口座を作る、架空の経営者を作るビジネスを行ってきた。この取引は秘密厳守で、社長や経営者がだれなのか、そんな基本情報すらも調べることができない。各国の税務署もタックスヘイブンの内容を調べるのが難しい。だから、財産をかくしたり、税金を払わずにすましたい個人や会社から見ればパナマは理想的な地となる。

 タックスヘイプンが成長してきたのは、「モサック・フォンセカ」のようなビジネス自体は国際的に見て違法ではないから、という。ただし、租税回避が主目的であると分かれば、大部分はそのための取引であることは誰から見ても明白であるが、各国で問題となっていく。某国の首脳はこの文書に名前があることが報道され、早速辞任した。

 パナマは産業がなく、資源もとぽしいため、タックスヘイプンで海外の資金を呼び込み、そのおこぼれで自国の経済を回している、と言う。
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