福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

ノーベル賞 スタチンの遠藤博士 徐々に厳しくなってきた

2015年10月08日 03時12分50秒 | 時事問題 社会問題
 スタチンの遠藤博士、今年もノーベル賞の受賞ならなかった。実に残念である。

 今年のノーベル医学生理学賞は大村智北里大特別栄誉教授に、物理学賞が梶田隆章東京大宇宙線研究所長に決まった。

 梶田氏は素粒子ニュートリノの正体に迫った。質量ゼロを前提にしていた物理学の常識を覆した、と言う。人類に確実な一歩をもたらしたとの評価もあるが、私には理解不能。

 大村氏は土や木の葉を集め、その中にいる微生物が作るさまざまな化学物質から、薬になるものを探すことを地道に積み重ね、イベルメクチンを確立した。アフリカや中南米で失明の主要な原因となっている河川盲目症という寄生虫病に効く。WHOが無償提供を始め、年に約3億人が服用し、年4万人もの失明を防いでいる。先進国での研究が多くの途上国の人々に光明を与えた点でさらに光る。無償提供が可能だったのは、家畜の寄生虫駆除薬としての大ヒットがあったから、という。

 一方、遠藤氏が中心となって開発したスタチンは動脈硬化の進展と予防する画期的作用のある物質で、世界中で数億人の方が恩恵を受けている。それを開発した中心人物が遠藤章氏である。2008年遠藤氏はラスカー臨床医学研究賞を受賞した。この賞はノーベル賞受賞に一歩近づいたとされるほど権威のある賞である。

 私はそれ以降、今日に至る迄ノーベル賞の医学・生理学賞が発表される時期になると遠藤氏が受賞することを期待していた。
 2012年のノーベル賞の医学・生理学賞は、iPS細胞の先駆者、京都大学の山中教授が受賞した。山中氏の受賞は当然かとも思ったが、遠藤氏が選考から漏れたのにはがっかりした。
 以降、2013年、2014年、今年もである。残念なことであった。

 遠藤氏は81歳と高齢である。ノーベル賞は生存中の研究者に贈られることになっている。今後もご健勝であることを願いつつ待つしかない。遠藤氏は由利本荘市出身。私は氏の講演を2度拝聴し感銘を受けた。昨年、さきがけ新聞には「私はもう賞味期限が切れたから・・」と冗談を言っていたと報じられた。氏もちょっと気弱になっているようである。
 私も、そのような感じを受けた。突然ダークホースが現れてくる。それだけ日本の知能が優れているよいうこと。
 徐々に苦しくなってきているが、来年に期待したい。ご健勝でありますよう、願っている。
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