お久しぶりです。
最近また慌ただしい日々でした。
ちょっぴり疲れたので、今日は家に早く帰ってのんびりすることにしました。
「科学を伝える」ということをよく考える昨今ですが、今日は、私が小学生の時に衝撃を受け、今でも心の片隅に残っているニュースと一冊の本を紹介したいと思います。
今ではかなりメジャーになって、研究も花盛り、一般の雑誌にもよく掲載されている『地球環境問題』ですが、この問題がクローズアップされたのは南極上空のオゾンホールの発見に沸いた80年代後半~90年代初めごろだったでしょうか。(もう、今から10~20年程昔になるのですね‥)
小学生だった私も夏休みの宿題に「地球環境問題」の新聞記事をスクラップしてました。
その頃は普通の新聞と小学生向けの新聞の二つを読んでいました。
そんな子供向けの新聞のある記事に、私は目が留まりました。
その記事では『地球の秘密』という漫画を描いた一人の少女を取り上げていました。
『地球の秘密』―それは、当時私と同世代の小学生の坪田愛華さんが書き上げた漫画でした。
当時、まだそれほど大きく取り上げていなかった環境問題を正面から取り上げた力作です。
しかし、彼女はこの漫画を描き上げた直後に、亡くなってしまったのです。
当時かなりの衝撃を受けたこの記事のことを最近思い出し、インターネットで検索したところ、この本は出版されていただけではなく、環境白書の表紙に採用され、国連を通じて翻訳されて各国で配布されていたことを知りました。
この本を読んだ人は、とても小学生が描いたものとは思えないでしょう。
彼女が考え抜いた結果のメッセージ。
それは、ただ単に「環境にやさしく」という曖昧なものでもなく、誰かを悪者にするのでもなく、解決策を模索するストーリーです。
環境問題がブームとなっている昨今ですが、気象というすぐ身近な分野をさわっていながら、これまで私はこのブログで環境問題を扱っていませんでした。
本当の解決策は何なのかということは、私が簡単に扱いきれるものではなかったからです。
例えば地球シミュレーターの示す温暖化傾向は本当か(アンサンブルされた結果をどう見るのか、内部の物理過程はちゃんと現象を表すのにふさわしいのか)ということ。
資源を再利用することが、本当に使用エネルギーの減少につながるのかということ。(資源を再生するために新しく作るよりもエネルギーが掛かる場合もあります。そもそも最初から使い捨てではなく、長いこと使えるものを作ればよいという説もあります。)
もちろん、学生時代から知り、関わることの多い分野でもありましたが‥。
地球環境問題にはしがらみも多く、自然も人間も複雑な問題です。
それでも、彼女の残したストレートなメッセージには、何か一つ行動しなきゃと思い起こされます。
この本はアウトリーチを考える上で重要な一冊ではないでしょうか。
大人も子どもも読んで欲しい一冊です。
(参考)
「地球の秘密」AIKA Eye公式ホームページ
最近また慌ただしい日々でした。
ちょっぴり疲れたので、今日は家に早く帰ってのんびりすることにしました。
「科学を伝える」ということをよく考える昨今ですが、今日は、私が小学生の時に衝撃を受け、今でも心の片隅に残っているニュースと一冊の本を紹介したいと思います。
今ではかなりメジャーになって、研究も花盛り、一般の雑誌にもよく掲載されている『地球環境問題』ですが、この問題がクローズアップされたのは南極上空のオゾンホールの発見に沸いた80年代後半~90年代初めごろだったでしょうか。(もう、今から10~20年程昔になるのですね‥)
小学生だった私も夏休みの宿題に「地球環境問題」の新聞記事をスクラップしてました。
その頃は普通の新聞と小学生向けの新聞の二つを読んでいました。
そんな子供向けの新聞のある記事に、私は目が留まりました。
その記事では『地球の秘密』という漫画を描いた一人の少女を取り上げていました。
『地球の秘密』―それは、当時私と同世代の小学生の坪田愛華さんが書き上げた漫画でした。
当時、まだそれほど大きく取り上げていなかった環境問題を正面から取り上げた力作です。
しかし、彼女はこの漫画を描き上げた直後に、亡くなってしまったのです。
当時かなりの衝撃を受けたこの記事のことを最近思い出し、インターネットで検索したところ、この本は出版されていただけではなく、環境白書の表紙に採用され、国連を通じて翻訳されて各国で配布されていたことを知りました。
この本を読んだ人は、とても小学生が描いたものとは思えないでしょう。
彼女が考え抜いた結果のメッセージ。
それは、ただ単に「環境にやさしく」という曖昧なものでもなく、誰かを悪者にするのでもなく、解決策を模索するストーリーです。
環境問題がブームとなっている昨今ですが、気象というすぐ身近な分野をさわっていながら、これまで私はこのブログで環境問題を扱っていませんでした。
本当の解決策は何なのかということは、私が簡単に扱いきれるものではなかったからです。
例えば地球シミュレーターの示す温暖化傾向は本当か(アンサンブルされた結果をどう見るのか、内部の物理過程はちゃんと現象を表すのにふさわしいのか)ということ。
資源を再利用することが、本当に使用エネルギーの減少につながるのかということ。(資源を再生するために新しく作るよりもエネルギーが掛かる場合もあります。そもそも最初から使い捨てではなく、長いこと使えるものを作ればよいという説もあります。)
もちろん、学生時代から知り、関わることの多い分野でもありましたが‥。
地球環境問題にはしがらみも多く、自然も人間も複雑な問題です。
それでも、彼女の残したストレートなメッセージには、何か一つ行動しなきゃと思い起こされます。
この本はアウトリーチを考える上で重要な一冊ではないでしょうか。
大人も子どもも読んで欲しい一冊です。
(参考)
「地球の秘密」AIKA Eye公式ホームページ