
母に先立たれ、父も小さい頃に蒸発してしまい、兄・克人(塩谷瞬)と2人で文化住宅に
暮らす15歳の少女、初子(東亜優)。兄は高校を中退して稼いだお金を風俗に使って
しまう始末で、家にはテレビも電話もなかった。幸せを自分の力だけで手に入れることが
出来るなんて、これっぽっちも信じられなかった。そんな初子に対し、大好きな三島くん
(佐野和真)は一緒に東高に行こうと約束してくれた。しかし高校へ行くお金があるわけもなく、
ある時ついに、三島くんに東高へ行けなくなったと告げる初子だったが・・。

文化住宅って、大阪方面で使われてる言葉で、関東方面じゃ使わないよなぁと
思って見始めたんですが、大阪じゃなくて、ここは広島県のどこか
だったんでしょうか?言葉がなんとなくそんな感じでしたし。
でも、場所はそんなに重要じゃなく、とにかく初子と兄は貧乏。
今時・・と思うくらいの貧乏な生活。そして不幸が次々と襲うんですよね。
この展開からいくと、ラストは・・と思ったんですが、凄く幸せになったり、
凄くさらに不幸になったりすることもなくて(いろいろ不幸は襲ってくるのですが)、
合点のいくラストでした。どちらに極端に転んでも、合点が出来ないものが
あったかもしれませんが、妙に納得出来ました。

で、この初子がけなげでけなげで、もうたまらないんですよ〜。
普通だったらぐれまくってるか、世捨て人のようになってるか、
どっちかかもしれない・・と思うんですが、出来る範囲で、至極普通に
生きようとしてる。まだ中学生なのに・・。
たまらなかったですね、初子の姿を見てると。

お兄ちゃんが高校中退して働いてるという理由もあったのかもしれませんが、
現実的に考えると、初子はどっか施設に入って、そこから中学に通った方が
良いんじゃなの?と言う感じだったし、高校だって貧乏で行けないなんて、
今時ないかも。これだけお金がなければ授業料は免除になるし、
高校にいったらバイトも出来るし・・と思ったりもしたんですが、
彼女はお兄ちゃんと一緒にいることの方が重要だったでしょうし、
お兄ちゃんが中学出て働けと言ったら、それに従うのが彼女として
一番良いと思ったことだったんでしょうね〜。
唯一の(本当はそうじゃなかったけど)家族ですから。
で、この初子の描き方が良かったんですよね〜。絶望的な状況なんだけど、
悲観的すぎず、攻撃的になったりもせず、ただ淡々と出来るだけのことをして
日々暮していくという様が、純真という言葉を思い出させるものでした。
この作品の次の年2008年に同監督(タナダユキ)が、この作品と同じく
脚本と監督をやった「百万円と苦虫女」に、ちょっと通じるものが
あったような気がしました。「さくらん」も思ってたよりもずっと
ストーリーが面白かったし、このタナダユキってすごいなぁと、つくづく思いました。

で、ここに出てくる大人たちが、みんなどうしようもない人たちばかり。
担任の先生は、まずはあり得ん!という人でしたし(坂井真紀が好演!
彼女はほんっと素晴らしい女優さんですね〜)、初子に優しくしてくれる
偶然出会った女性(浅田美代子)は、良い人かと思いきや、とんでもない人
だったりしたし、後に出てくるお父さんも・・・。
ほんとに救いがない状況。
盛上がるとか、どこかに凄いことが起るとか、そういうことは
無かったんですが、これは見たことを忘れないだろうという作品になりました。

初子を演じた東亜優が初々しさとはかなさを出した、とても良い演技を
してましたし、お兄ちゃん役の塩谷瞬もなかなかのイケメンさんで、
素敵でしたし、根はいい人だけど、苦労が彼をこんな風にした・・という
感じを上手く演じてたと思いました。この兄ちゃん、本当は優しくて
強くて、実はそんなに悪い人じゃなかったというところも良かったなぁ。
初子と両思いの三島くんもとても良い子だったし・・。
でも、彼と将来を約束してたけど、きっとそうはならないだろうなぁ〜・・。
やるせない、切ない、たまらないお話ではありましたが、なんか好き、
そんな映画でした。
個人的お気に入り度


3.5/5
暮らす15歳の少女、初子(東亜優)。兄は高校を中退して稼いだお金を風俗に使って
しまう始末で、家にはテレビも電話もなかった。幸せを自分の力だけで手に入れることが
出来るなんて、これっぽっちも信じられなかった。そんな初子に対し、大好きな三島くん
(佐野和真)は一緒に東高に行こうと約束してくれた。しかし高校へ行くお金があるわけもなく、
ある時ついに、三島くんに東高へ行けなくなったと告げる初子だったが・・。

文化住宅って、大阪方面で使われてる言葉で、関東方面じゃ使わないよなぁと
思って見始めたんですが、大阪じゃなくて、ここは広島県のどこか
だったんでしょうか?言葉がなんとなくそんな感じでしたし。
でも、場所はそんなに重要じゃなく、とにかく初子と兄は貧乏。
今時・・と思うくらいの貧乏な生活。そして不幸が次々と襲うんですよね。
この展開からいくと、ラストは・・と思ったんですが、凄く幸せになったり、
凄くさらに不幸になったりすることもなくて(いろいろ不幸は襲ってくるのですが)、
合点のいくラストでした。どちらに極端に転んでも、合点が出来ないものが
あったかもしれませんが、妙に納得出来ました。

で、この初子がけなげでけなげで、もうたまらないんですよ〜。
普通だったらぐれまくってるか、世捨て人のようになってるか、
どっちかかもしれない・・と思うんですが、出来る範囲で、至極普通に
生きようとしてる。まだ中学生なのに・・。
たまらなかったですね、初子の姿を見てると。

お兄ちゃんが高校中退して働いてるという理由もあったのかもしれませんが、
現実的に考えると、初子はどっか施設に入って、そこから中学に通った方が
良いんじゃなの?と言う感じだったし、高校だって貧乏で行けないなんて、
今時ないかも。これだけお金がなければ授業料は免除になるし、
高校にいったらバイトも出来るし・・と思ったりもしたんですが、
彼女はお兄ちゃんと一緒にいることの方が重要だったでしょうし、
お兄ちゃんが中学出て働けと言ったら、それに従うのが彼女として
一番良いと思ったことだったんでしょうね〜。
唯一の(本当はそうじゃなかったけど)家族ですから。
で、この初子の描き方が良かったんですよね〜。絶望的な状況なんだけど、
悲観的すぎず、攻撃的になったりもせず、ただ淡々と出来るだけのことをして
日々暮していくという様が、純真という言葉を思い出させるものでした。
この作品の次の年2008年に同監督(タナダユキ)が、この作品と同じく
脚本と監督をやった「百万円と苦虫女」に、ちょっと通じるものが
あったような気がしました。「さくらん」も思ってたよりもずっと
ストーリーが面白かったし、このタナダユキってすごいなぁと、つくづく思いました。

で、ここに出てくる大人たちが、みんなどうしようもない人たちばかり。
担任の先生は、まずはあり得ん!という人でしたし(坂井真紀が好演!
彼女はほんっと素晴らしい女優さんですね〜)、初子に優しくしてくれる
偶然出会った女性(浅田美代子)は、良い人かと思いきや、とんでもない人
だったりしたし、後に出てくるお父さんも・・・。
ほんとに救いがない状況。
盛上がるとか、どこかに凄いことが起るとか、そういうことは
無かったんですが、これは見たことを忘れないだろうという作品になりました。

初子を演じた東亜優が初々しさとはかなさを出した、とても良い演技を
してましたし、お兄ちゃん役の塩谷瞬もなかなかのイケメンさんで、
素敵でしたし、根はいい人だけど、苦労が彼をこんな風にした・・という
感じを上手く演じてたと思いました。この兄ちゃん、本当は優しくて
強くて、実はそんなに悪い人じゃなかったというところも良かったなぁ。
初子と両思いの三島くんもとても良い子だったし・・。
でも、彼と将来を約束してたけど、きっとそうはならないだろうなぁ〜・・。
やるせない、切ない、たまらないお話ではありましたが、なんか好き、
そんな映画でした。
個人的お気に入り度



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原作の松田洋子はなかなかいいですよ。
タナダユキがこの原作に着目したところが、なかなかGOODです。
ご覧になられたんですね(^^♪。
この作品は、ここぞというような“見せ場”があるわけではないし、笑い所があるわけでもない・・。
でも、観ていてとても心地よく、観終わると心が“温かく”なるんですよ。
そして時が経つと、また無性に観たくなるのです・・。
この映画が何故こんなに観たものを惹きつけるのか・・。
まず、原作の持つ魅力(未読ですが、そう思います)。
それに、タナダユキさんの脚本がイイですね〜!そしてバランス感覚の良い演出・・。
さらに、東亜優をはじめとする個性が際立つキャスティングですね(坂井真紀、大杉蓮、塩谷瞬、浅田美代子、そして佐野和真!)
そして忘れてはならないポイントは、「やっちもにゃーわ」「いやじゃ!」「ビスケ食べりぃ」などの“広島弁”ですね(^^♪!
これらの要素がちょっとした“奇跡”でぶつかり合い、本作のような“えも言われぬ、愛しい映画”を作り出したのだと、ひきばっちは思います(^^♪。
初子の坦々としたキャラクターが、次々と襲いかかる“不運”を、等身大の自分で受け止め、自分の中で納得させて、日常に戻ってゆくんですね〜・・。
そんな初子ですが、高校進学をあきらめ、参考書や問題集を海に投げ捨てるシーンは胸が詰まりました・・。
ポストに入っていた風俗のチラシを丸めかけて、「いけん、お兄ちゃんが使うかもしれん」ってしわをのばしている初子は、本当に健気でした・・(T_T)。
エンディングにかかるUAの歌(題名失念しました)がスゴく本編とマッチしていて、ラストシーンの切なさを際立たせていましたね。
書いていたら、観たくなったので、後でTSUTAYAへ行ってこようかな・・(笑)
P.S.拓郎お好きなんですね〜(^^♪
私は中学の頃からギター弾いて歌ってました〜。一番好きな歌は「流星」です・・。
お金が絡むと人ってこんなに変わる・・・ みたいな。
独特の視点が好きです。
本当に今時こんなコはいないです。「赤貧洗うがごとし」まではいかないにしても、ここまで来てもまだそんなに健気なの? と感嘆してしまうくらい。
こちらこそTB、それにコメントもいただいて、どうもありがとうございます♪
原作、お読みになったんですね。
私もこれは読んでみたいなぁと、映画を見て思いました。
タナダユキさんが監督とか脚本を手がけられた映画って、まだこれで3本目なんですが、みんな好きなので、まだ見てないものをこれから見てみたいです。
ちゃんと独特の世界感をもってらっしゃるので、この原作にも目を付けられたんでしょうね〜。
やっと見て、やっと記事アップ出来ました〜^^
ひきばっちさんのお陰です♪
ありがとうございましたm(__)m
そう、この作品、どーんと大きな見どころとか、凄いことが起るわけじゃないんですが、妙に惹かれるものを持っている作品でした。
そう、悲しいお話でもあるはずなのに、どこか温かさがあるんですよね。
ほんわか良い感じ。
やはりそれは初子のキャラクターによるところが大きいのかなぁと思いましたし、仰る通りタナダユキさんの脚本の良さが影響してるんでしょうね。
そうそう、バランス感覚が絶妙に良いです!
これが何もかも上手くいって、ちゃんちゃん!だったら、きっとつまらない映画になっていたと思うんですが、あの絶妙なラストですから。
勿論途中も良かったし。
そう、それにキャスティングが良かったですよね〜♪
皆さん、本当に上手く演じられていましたし、初子を演じた東亜優は演技も見た目も役にピッタリ。
私も、ポストを見て、いけん、お兄ちゃんが使うかもしれん・・のシーンは、微笑ましくもあり、泣けそうでもあり、たまらない気持ちになりました。
それに仰る通り、広島弁も重要な要素の一つでしたね〜。
これが標準語だったら、もうちょっと冷めた感じになっちゃったかも。
エンディングの曲も良かったですね〜♪
曲・・といえば、拓郎ですね(笑)
私も流星大好きです♪
「結婚しようよ」という映画で、拓郎の曲がたくさん聴けて大満足で、久々に(^_^;)拓郎のCDを引っ張り出して、目一杯聴きました♪
また聴こうかなぁ^^
そうですね〜、私はまだこれを入れて3本しか見てないんですが(^_^;)
みんな金銭感覚を問うていたと思います。
それに仰る通り、彼女独特の世界感、見方みたいなのがあって、とても好きです。
そうそう、今時ここまでの極貧って珍しいですよね。
というよりも、ここまでなったら、ちゃんとお上に(?)訴えれば、奨学金とか、補助とか、絶対ありそうなんですが・・。
すごい奇遇で驚きました。
でも、この記事に書いてあるようなことだろうなぁっていう予感がして、やめておいたんです。
やるせない、切ない、たまらないお話のようなので、もうちょっと先に時間をとって見たいと思います。
そうでしたか〜!奇遇ですね〜。
不思議な縁?!(笑)
確かに切なくてやるせなくて・・でしたが
重くはなく、鑑賞後の感じも悪いものではなかったです。
初子の健気さ素直さ、広島弁、その他諸々のお陰で、どこか温かい読後感ならぬ鑑賞後感がありました。
またそういう気分になられましたら、是非^^