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中華人民共和国「国防動員法」全文 (全文日本語訳つき) その1

2012-11-19 | 日記

 中国の「国防動員法」の全文と、その日本語訳を紹介します。

 ( goo ブログの制約で、記事1つの最大文字数は2万文字までとなっているので、2分割して紹介します )



 この法律には重要な内容が含まれています。



 たとえば、この法律によれば、中国人は「軍隊 (=中国人民解放軍) の作戦を支援し及び保障」する義務を負っています。(「国防動員法」第9章の規定 )

 法規定上、居住地による限定がなされていないことから、「日本にいる中国人」にも、この義務があると考えられます。また、実際にそのように解されているようです。

 つまり中国政府 (中国共産党) が決定すれば、その指示に従い、日本にいる中国人には暴動を起こしたりする「法律上の義務」があるわけです。



 また、この法律によれば、「組織及び個人」 は、「民生用資源の徴用を受忍する義務」を負っています。(「国防動員法」第10章の規定 )

 法規定上、国籍等による限定がなされていないことから、中国に進出した日系企業等もこの義務を負っていると考えられます。実際、中国側はそのように解釈しているようです。

 つまり中国政府 (中国共産党) が決定すれば、その指示に従い、日系企業には中国人民解放軍の日本攻撃に協力する「法律上の義務」があるわけです。



中华人民共和国中央人民政府」の「中华人民共和国国防动员法(中华人民共和国主席令第二十五号)

中华人民共和国主席令
第二十五号

《中华人民共和国国防动员法》已由中华人民共和国第十一届全国人民代表大会常务委员会第十三次会议于2010年2月26日通过,现予公布,自2010年7月1日起施行。

  中华人民共和国主席 胡锦涛
          2010年2月26日


(私の試訳)
中華人民共和国主席令
第25号

「中華人民共和国国防動員法」が中華人民共和国第11期全国人民代表大会常務委員会第13回会議を2010年2月26日に通過したので、公布する。2010年7月1日から施行する。

  中華人民共和国主席 胡錦濤
          2010年2月26日


 私の中国語能力の限界もあり、上記の訳は不正確かもしれませんが、要するに中国で「国防動員法」が制定・施行されていることは間違いありません。



 以下、「国防動員法」の全文 (原文) と、その日本語訳を引用します。中国語 (原文) の部分は上記リンク先に、日本語の部分は下記リンク先にあったものです。公的機関の資料なので、この翻訳は信頼してよいと思います。

国立国会図書館」の「外国の立法
「中国国防動員法の制定」
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/legis/pdf/02460005.pdf


 なお、私が日中両言語を対比させ、中国語原文と日本語訳を掲載しているのは、そのほうが「本当にこんな法律がある」ということが信頼されやすくなるからです。


   ・・・・・・・・・


中华人民共和国国防动员法
  (2010年2月26日第十一届全国人民代表大会常务委员会第十三次会议通过)

目  录

  第一章 总  则
  第二章 组织领导机构及其职权
  第三章 国防动员计划、实施预案与潜力统计调查
  第四章 与国防密切相关的建设项目和重要产品
  第五章 预备役人员的储备与征召
  第六章 战略物资储备与调用
  第七章 军品科研、生产与维修保障
  第八章 战争灾害的预防与救助
  第九章 国防勤务
  第十章 民用资源征用与补偿
  第十一章 宣传教育
  第十二章 特别措施
  第十三章 法律责任
  第十四章 附  则


中華人民共和国国防動員法

【目次】
  第1 章 総則
  第2 章 組織指導機構及びその職権
  第3 章 国防動員計画、実施準備計画及び潜在力統計調査
  第4 章 国防と密接に関係する建設プロジェクト及び重要な生産品
  第5 章 予備役要員の確保及び召集
  第6 章 戦略物資の備蓄及び調達使用
  第7 章 軍需品の科学技術研究、生産及び維持補修保障
  第8 章 戦争災害の予防及び救助
  第9 章 国防勤務
  第10章 民生用資源の徴用及び補償
  第11章 宣伝教育
  第12章 特別措置
  第13章 法的責任
  第14章 附則


第一章 总  则

第1 章 総則


第一条 为了加强国防建设,完善国防动员制度,保障国防动员工作的顺利进行,维护国家的主权、统一、领土完整和安全,根据宪法,制定本法。

第1 条 国防建設を強化し、国防動員制度を完全なものとし、国防動員業務の順調な進行を保障し、国家の主権、統一、領土の完全性及び安全を守るため、憲法に基づき、この法律を制定する。


第二条 国防动员的准备、实施以及相关活动,适用本法。

第2 条 この法律は国防動員の準備、実施及び関連する活動に適用する。


第三条 国家加强国防动员建设,建立健全与国防安全需要相适应、与经济社会发展相协调、与突发事件应急机制相衔接的国防动员体系,强国防动员能力。

第3 条 国は、国防動員構築を強化し、国防安全の必要に適応し、経済社会の発展と調和し及び突発性事件の応急システムと連携した国防動員体系を築き整備し、国防動員能力を増強する。


第四条 国防动员坚持平战结合、军民结合、寓军于民的方针,遵循统一领导、全民参与、长期准备、重点建设、统筹兼顾、有序高效的原则。

第4 条 国防動員は、平時と戦時との結合、軍需と民需との結合及び寓軍於民という方針を堅持し、統一的指導、全国民の参加、長期的準備、重点的建設、全局を考慮した統一的計画及び秩序があり効率が高いことという原則に従う。


第五条 公民和组织在和平时期应当依法完成国防动员准备工作;国家决定实施国防动员后,应当完成规定的国防动员任务。

第5 条 公民及び組織は、平時には法により国防動員準備業務を完遂しなければならない。国が国防動員の実施を決定した後には、所定の国防動員任務を完遂しなければならない。


第六条 国家保障国防动员所需经费。国防动员经费按照事权划分的原则,分别列入中央和地方财政预算。

第6 条 国は、国防動員に必要な経費を保障する。国防動員の経費は職権区分の原則に基づき、それぞれ中央及び地方の財政予算に計上する。


第七条 国家对在国防动员工作中作出突出贡献的公民和组织,给予表彰和奖励。

第7 条 国は、国防動員業務において著しい貢献をした公民及び組織を表彰し、及びこれに褒賞を与える。


第二章 组织领导机构及其职权

第2 章 組織指導機構及びその職権


第八条 国家的主权、统一、领土完整和安全遭受威胁时,全国人民代表大会常务委员会依照宪法和有关法律的规定,决定全国总动员或者局部动员。国家主席根据全国人民代表大会常务委员会的决定,发布动员令。

第8 条 国家の主権、統一、領土の完全性及び安全が脅かされたときには、全国人民代表大会常務委員会は、憲法及び関係する法律の規定に基づき、全国総動員又は部分動員を決定する。国家主席は、全国人民代表大会常務委員会の決定に基づき、動員令を公布する。


第九条 国务院、中央军事委员会共同领导全国的国防动员工作,制定国防动员工作的方针、政策和法规,向全国人民代表大会常务委员会提出实施全国总动员或者局部动员的议案,根据全国人民代表大会常务委员会的决定和国家主席发布的动员令,组织国防动员的实施。
 国家的主权、统一、领土完整和安全遭受直接威胁必须立即采取应对措施时,国务院、中央军事委员会可以根据应急处置的需要,采取本法规定的必要的国防动员措施,同时向全国人民代表大会常务委员会报告。

第9 条 国務院及び中央軍事委員会は、共同で全国の国防動員業務を指導し、国防動員業務に関する方針、政策及び法規を制定し、全国人民代表大会常務委員会に対し全国総動員又は部分動員を実施する議案を提出し、全国人民代表大会常務委員会の決定及び国家主席が公布する動員令に基づき、国防動員の実施を組織する。
 国家の主権、統一、領土の完全性及び安全が直接的な脅威を受け、直ちに対応措置をとらなければならないときには、国務院及び中央軍事委員会は、応急処置の必要に基づき、この法律が規定する必要な国防動員の措置をとり、同時に全国人民代表大会常務委員会に報告しなければならない。


第十条 地方人民政府应当贯彻和执行国防动员工作的方针、政策和法律、法规;国家决定实施国防动员后,应当根据上级下达的国防动员任务,组织本行政区域国防动员的实施。
 县级以上地方人民政府依照法律规定的权限管理本行政区域的国防动员工作。

第10条 地方人民政府は、国防動員業務の方針、政策及び法令を徹底し執行しなければならない。国が国防動員の実施を決定した後は、上級機関が下達する国防動員の任務に基づき、当該行政区域の国防動員の実施を組織しなければならない。
 県級以上の地方人民政府は、法律が規定する権限により、当該行政区域の国防動員業務を管理する。


第十一条 县级以上人民政府有关部门和军队有关部门在各自的职责范围内,负责有关的国防动员工作。

第11条 県級以上の人民政府の関係部門及び軍隊の関係部門は、各職務の範囲内で、関連する国防動員業務について責任を負う。


第十二条 国家国防动员委员会在国务院、中央军事委员会的领导下负责组织、指导、协调全国的国防动员工作;按照规定的权限和程序议定的事项,由国务院和中央军事委员会的有关部门按照各自职责分工组织实施。军区国防动员委员会、县级以上地方各级国防动员委员会负责组织、指导、协调本区域的国防动员工作。

第12条 国家国防動員委員会は、国務院及び中央軍事委員会の指導の下で、全国の国防動員業務を組織化し、指導し及び調整する責任を負う。[国家国防動員委員会が]所定の権限及び手続により協議して決定した事項は、国務院及び中央軍事委員会の関係部門が、各自の職責に応じて準備を行い実施する。軍区国防動員委員会及び県級以上の地方各級国防動員委員会は、当該区域の国防動員業務の組織化、指導及び調整について責任を負う。


第十三条 国防动员委员会的办事机构承担本级国防动员委员会的日常工作,依法履行有关的国防动员职责。

第13条 国防動員委員会の事務機構は、当該級の国防動員委員会の日常業務を担当し、法に従い関連する国防動員の職務を遂行する。


第十四条 国家的主权、统一、领土完整和安全遭受的威胁消除后,应当按照决定实施国防动员的权限和程序解除国防动员的实施措施。

第14条 国家の主権、統一、領土の完全性及び安全を脅かす脅威が取り除かれた後には、国防動員の実施を決定した権限及び手続に基づいて、国防動員の実施措置を解除しなければならない。


第三章 国防动员计划、实施预案与潜力统计调查

第3 章 国防動員計画、実施準備計画及び潜在力統計調査


第十五条 国家实行国防动员计划、国防动员实施预案和国防动员潜力统计调查制度。

第15条 国は国防動員計画、国防動員実施準備計画及び国防動員潜在力統計調査の制度を実施する。


第十六条 国防动员计划和国防动员实施预案,根据国防动员的方针和原则、国防动员潜力状况和军事需求编制。军事需求由军队有关部门按照规定的权限和程序提出。
 国防动员实施预案与突发事件应急处置预案应当在指挥、力量使用、信息和保障等方面相互衔接。

第16条 国防動員計画及び国防動員実施準備計画は、国防動員の方針及び原則、国防動員の潜在力の状況並びに軍事上の必要性に基づき制定する。軍事上の必要性は、軍隊の関係する部門が所定の権限及び手続に基づき提示する。
 国防動員実施準備計画及び突発性事件応急処置準備計画は、指揮、[動員された]力の使用、情報及び保障等の面で互いに連携しなければならない。


第十七条 各级国防动员计划和国防动员实施预案的编制和审批,按照国家有关规定执行。

第17条 各級国防動員計画及び国防動員実施準備計画の制定と審査許可は、国の関連規定により行う。


第十八条 县级以上人民政府应当将国防动员的相关内容纳入国民经济和社会发展计划。军队有关部门应当将国防动员实施预案纳入战备计划。
 县级以上人民政府及其有关部门和军队有关部门应当按照职责落实国防动员计划和国防动员实施预案。

第18条 県級以上の人民政府は、国防動員の関連する内容を「国民経済及び社会発展計画」に組み入れなければならない。軍隊の関係部門は、国防動員実施準備計画を軍備計画に組み入れなければならない。
 県級以上の人民政府及びその関係部門並びに軍隊の関係部門は、職務に基づき、国防動員計画及び国防動員実施準備計画を実施しなければならない。


第十九条 县级以上人民政府统计机构和有关部门应当根据国防动员的需要,准确及时地向本级国防动员委员会的办事机构提供有关统计资料。提供的统计资料不能满足需要时,国防动员委员会办事机构可以依据《中华人民共和国统计法》和国家有关规定组织开展国防动员潜力专项统计调查。

第19条 県級以上の人民政府の統計機構及び関係部門は、国防動員の必要に基づき、当該各級の国防動員委員会の事務機構に対し、関係する正確な統計資料を遅滞なく提供しなければならない。提供する統計資料が需要を満たすことができないときには、国防動員委員会事務機構は、「中華人民共和国統計法」及び国家の関連規定に基づき、国防動員潜在力専項統計調査を準備し実施することができる。


第二十条 国家建立国防动员计划和国防动员实施预案执行情况的评估检查制度。

第20条 国は、国防動員計画及び国防動員実施準備計画の実施状況に対する評価検査制度を構築する。



   ・・・・・



中華人民共和国「国防動員法」全文 (全文日本語訳つき) その2

に続きます。
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