言語空間+備忘録

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為替介入には効果がない?

2009-07-30 | 日記
高橋洋一・長谷川幸洋 『百年に一度の危機から日本経済を救う会議』 ( p.223 )

長谷川  政府・日銀による為替介入など、外為市場の規模に比べれば微々たるもので、介入しても効くはずがない。かつて榊原氏は「ミスター円」の異名をとりましたが、これは私も別の本で書きましたが、幻想です。トリレンマの原理からいって、そもそも為替介入で円高を是正すること自体、間違いですね。

高橋  円高を是正するためにいちばん有効なのは、内外金利差をなくすことと、インフレ率を他国と同じにすることです。それが、結果的にいいのです。とにかく為替介入など百害あって一利なしです。


 為替介入には効果がない、と書かれています。



 為替介入には効果がない、という根拠は、「政府・日銀による為替介入など、外為市場の規模に比べれば微々たるもの」 だというところにあります。この根拠には、説得力があります。

 しかし、本当に効果がないのでしょうか?



サーチナ」 の 「インフレで見極めるべき人民元上昇の効果」 ( 2008/04/10(木) 16:19 )

人民元の対ドルレートは、2005年7月の人民元切り上げ以降も上昇基調を続けてきました。しかし人民元の上昇ペースは、月平均で0.5%程度と、非常に緩やかなものでした。人民元の上昇は、輸出採算性の悪化を促す可能性が高いと中国当局が判断し、元売り・ドル買いの為替介入をしていたためといわれています。

  しかし昨年11月以降、人民元の上昇率は、月平均で1.2%程度まで加速しています。サブプライムローン問題でドル売りが進展したほか、中国当局が元売り・ドル買いの為替介入の規模を縮小させたためと思われます。

  中国当局が為替介入を控える理由は、中国国内で進展しているインフレに対応するためです。中国当局が元売り・ドル買いの為替介入をすればするほど、売却した人民元が中国国内に流入するためインフレが進みやすくなります。中国では、2月の消費者物価の伸びが、前年同月比で8.7%増と約12年ぶりの上げ幅を記録しているだけに、中国当局としても、インフレを抑制するために為替介入を控える必要性が高まってきたといえます。

  一般的にインフレは、すぐさま解決するものではなく、中国の場合も、インフレを抑制するまでに、おそらく半年から1年程度の時間を要すると思われます。仮にこの考えが現実となれば、中国当局は、今後も為替介入を控えることになり、人民元の上昇もしばらくは続くことになります。


 この記事に記されている事実は、明確に、為替介入には効果がある、と示しています。



Bloomberg.co.jp」 の 「新興国の為替介入でユーロや円の需要が拡大-ブラウン・ブラザーズ」 ( 2009/07/24 16:45 JST )

7月24日(ブルームバーグ):米ブラウン・ブラザーズ・ハリマンは、新興国の中央銀行が米国債やユーロ、円の需要を押し上げているとの見方を示した。通貨防衛のための自国通貨売り介入を実施しているためとしている。

ブラウン・ブラザーズは24日付リポートで、ブラジル、ロシア、インド、中国(BRICs)のほか、韓国や台湾、シンガポール各国の中銀が自国輸出企業保護のため、為替介入を実施しており、その結果、外貨準備高が過去4カ月間で計3410億ドル(約32兆3000億円)余増えたと指摘。これにより、米国債需要だけでなく、ドル資産からの分散投資の恩恵を受けるユーロやポンド、円の需要が高まったと説明した。

ブラウン・ブラザーズの通貨ストラテジスト、ウィン・ティン氏(ニューヨーク在勤)は「新興国の政策決定者らは、ビジネスサイクルを考慮して現段階での強い通貨を望んでいない」と指摘、「われわれの見通しでは、為替介入は今月急増する」との見方を示した。


 為替介入に効果がないのなら、なぜ、為替介入を実施する国が、たくさんあるのでしょうか? なぜ中国は、インフレの懸念があるにもかかわらず、為替介入を実施しているのでしょうか?

 これはやはり、為替介入には効果がある、と考えるのが、自然ではないでしょうか?

 為替介入には効果がない、と言えるのは、効果の有無を頭で考えているからで、現実を見れば、効果があると考えざるをえないのではないかと思います。



 なお、高橋さんの言われる、「円高を是正するためにいちばん有効なのは、内外金利差をなくすことと、インフレ率を他国と同じにすること」 には、説得力がないと思います。なぜなら、

 円高を是正するためには、金利を下げる必要があると思いますが、内外金利差をなくそうとすれば、金利を上げることになるからです。そもそも、国によって状況は異なるはずです。それにもかかわらず、金利とインフレ率を同じにしろ、というのは、現実的ではないと思います。
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