言語空間+備忘録

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弁護士需要を取り込むには

2010-08-01 | 日記
la_causette」の「需要に対応した養成

給費制にせよ貸与制にせよ、司法修習ってそれなりにコストが掛かります。箱物としての研修所の維持費や教官・職員の維持費、実務修習を受け入れる実務庁の物的・人的負担もそうですし、修習生の側の機会費用もそうです。かと言って、現在の法科大学院教育スキルを前提とするかぎり、司法修習抜きで実務に来られても困ってしまう感があります。

このため、司法研修所を卒業し、新規に法曹資格を取得した人の大半がそれを活かす職につけないというのは、はっきりいって無駄です。もちろん、法曹資格がある以上、いきなり独立して法律事務所を開業し、低価格を武器に、既存の弁護士からがんがん顧客を奪って行けばよいという考え方も理論的にはあるでしょう。司法試験の合格者数に制限を設けるべきではないという見解、あるいは年間の合格者数を1500人以上にせよという見解は、そういう前提にたっているのだと思います。ただ、それが理論倒れであることは、この数年の、社会実験で明らかになったといえるのではないかと思います。

もちろん、では誰が適切な合格者数なんて決められるのかという疑問はあると思います。ただ、新規法曹資格取得者の資格を活かした進路なんて、幸か不幸か、さほど多様ではありません。このため、新規法曹資格取得者の主たる進路となっているセクターの代表者に「2年後、あなた方のセクターでは、何人くらい新規法曹資格取得者を採用する予定があるのか」を照会して、その合算に、1.1か1.2くらいを掛け合わせた数字を司法試験合格者数とすればいいのではないかという気がしています。


 「いきなり独立して法律事務所を開業し、低価格を武器に、既存の弁護士からがんがん顧客を奪って行けばよいという考え方」に対して、「理論倒れであることは、この数年の、社会実験で明らかになったといえるのではないかと思います」と書かれています。



 既存の弁護士の顧客を「奪いあう」という発想そのものが、すこしちがうのではないかと思います。

 たしかに、既存の弁護士の顧客を「奪いあう」というケースも、ありうるとは思います。

 しかし、「あらたな顧客層」を獲得する、という発想があってもよいのではないでしょうか。



 ここで、私のいう「あらたな顧客層」とは、一般の市民を指しています。いわゆる「庶民」をイメージしています。

 広く一般大衆に目を向ければ、弁護士需要は膨大だと思います。



 世の中には、「おかしな」話なんて、たくさんあります。それが弁護士さんの受任する「事件」にならないのは、

   弁護士に依頼する場合の費用であったり、
   相手に対する思いやりであったり (「弁護士による「詭弁・とぼけ」かもしれない実例」など)

と、さまざまな事情があるわけですが、「価格によっては (安ければ) 弁護士さんに依頼したい」という人は、決して少なくないと思います。



 市民の感覚としては、「弁護士さんの料金は、わかりにくい」わけです。わかりやすく言えば、鮨屋の「時価」と同じような感じです。弁護士さんに相談した場合、どのくらい請求されるのか、という不安があります。

 なにも「一皿百円」の回転寿司にしろ、とまでは言いませんが、一般の市民にしてみれば、ある程度、弁護士料金の目安がほしいところです。たとえば、

   離婚     ~~円程度、
   不当解雇   ~~円程度、
   交通事故   ~~円程度、

といった感じの価格表示です。弁護士さんであれば、経験上、おおよその金額はわかるはずだと思います。「なりたて」の弁護士さんであっても、修習の際に、おおよその価格は、感じとっているのではないかと思います ( もちろん、「事件の内容」によって価格が異なる、というのはわかりますが、おおよその金額は示せるのではないか、という趣旨です ) 。



 ほかの弁護士さんと「たとえ価格が同じであっても」、事前に価格表示のある弁護士さんのところに、市民は相談に行くと思います。
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2 コメント

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需要 (ととろ)
2010-08-01 20:33:08
 今回引用されているブログの作者さんの考えている「需要」とは、結局、新規法曹資格取得者の主たる就職先である法律事務所の採用予定数、すなわち既存の法律事務所経営者にとっての「需要」を指していることになると考えられます。
 しかし、法曹の需要を考える際には、実際に法曹を必要としている一般市民にとっての需要を考えなければならないと思います。就職先がないから需要がないということにはならないと思います。
 需要を検討する際には、現在の状況を追認するのではなく、本当に適正な法曹人口(裁判官、検察官の数も含めて)考慮しなければならないと思います。
 まだまだ一般市民にとって気軽に法律事務所に相談に行くには敷居が高いという状況があると思います。
 また、仮に弁護士がある程度供給されているとしても、それよりも数が増えたほうが、選択の手段が広がり市民にとっては利益になると考えられます。利用するほうも弁護士なら誰でもいいというわけではなく、自分との相性、人柄、能力、実績、料金などを見て自由に選べるようになり利益が生じると思います。
 現在の弁護士の需要は現在の弁護士の数によって限定されているのであり、弁護士数が増えれば、memo26さんもおっしゃておられるとおり、新たな顧客層を獲得し、新たな需要が生じる可能性も十分にあります。
 よって、司法試験合格者を増員し、司法修習生を増やしそのために公費を投入することが無駄であるとは一概には言えないと思います
 
同感です (memo26)
2010-08-02 21:43:07
 同感です。
 記事中に書いた鮨屋の例でいえば、「修行を積んでも、就職先たる鮨屋さんの募集には限りがある。したがって需要がない」と判断してしまうと、「一般市民の本当の需要 (たとえば回転寿司)」を見落としてしまうことになると思います。
 既存の弁護士さんのいう「需要がない」は、「鮨屋には新たな需要がない」であって、おそらく、「回転寿司などの新たな需要については考えたこともない」のだと思われます。
 この比喩で考えれば、弁護士需要は膨大であり、「やりかた」次第で弁護士業界は活性化し、市民のニーズも満たされる可能性は十分にあると思います。

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