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医療と年金の制度調整

2010-01-16 | 日記
井堀利宏 『日本の財政改革』 ( p.171 )

 医療費も年金も、老年世代が受益者の中心となる社会保障制度である。しかし、両者の調整はまったく行われておらず、非効率、不公平な結果をもたらしている。たとえば、お年寄りが入院して終末医療を受けているとしよう。本人を植物状態で長期にわたって生存させておくことは、必ずしも本人の希望ではないかもしれない。しかし、医者は診療報酬の増加を見越してそれを行い、家族も年金の受給というメリットがあるために、それを期待するという状況が生まれる。年金は本人が生存している限り、たとえ本人の生活費がすべて医療保険でカバーされていても、満額支給される。もちろん、上のようなケースでは、本人にとって年金が支給されても何のメリットもない。それは遺産として家族が受け取ることになる。
 社会的な入院といわれるケースでも、同様の現象が生じる。入院している以上、食費や光熱費なども含めてすべての費用は医療保険から支出され、本人の負担はほとんどない。一方で年金は支給される。これでは、自宅で病気と向かい合いながら、年金をもとに自力で生活している人と比べて、不公平であろう。社会的な入院がいっこうに減少しない一つの理由が、年金と医療費との制度上の調整がないことによるものである。もし、長期的な入院などで生活の本拠が医療費から支出される状況になれば、年金の支給をストップするのが、当然であろう。あるいは年金で食費などのすべての生活関連の費用を支出し、それでも払いきれない場合に、医療費でカバーすべきであろう。


 年金受給者が入院している場合、食費などの費用も、医療保険によって賄われる。しかし、それにもかかわらず、年金は支給される。これでは、通院している年金受給者と比べて、不公平である。年金と医療費のうち、どちらか一方のみの保障で十分であり、それが公平にも資する。制度上の調整を行うべきである、と書かれています。



 年金と医療費が重複している部分は、カットすべきである――。

 こんなことは、いままで、考えたこともありませんでしたが、言われてみれば、その通りだと思います。



 年金制度、医療保険制度、それぞれ単独で考えるかぎりでは、現行制度は自然なものに思われます。しかし、両者を同時に併せ考えれば、著者が指摘している問題、重複受給の問題が生じてきます。

 著者は、通院している年金受給者との比較をもって、不公平である、としています。ここでさらに、サラリーマン等の現役世代との比較を行うならば、現役世代の場合、入院すればその期間、収入がなくなるか、少なくとも減少することになると思います。とすれば、年金受給者についても、同様に考えてよい、と思われます。すなわち、年金の支給を停止するか、一定の割合で減額してよい、と考えられます。

 年金の支給を停止・減額してよい、というか、停止・減額することこそが、年金受給者が入院せずに通院している場合や、現役世代が入院している場合と比べて、公平になる、と考えられます。停止・減額すべきだと思います。



 著者が指摘しているように、年金受給者の場合、入院することに、経済的なメリットがあります。年金の停止・減額によって、この経済的メリットをなくしてしまえば、社会的入院も減るものと考えられます。

 したがって、本来、不必要であるはずの医療費も支出されなくなり、医療の効率化にも資するものと考えられます。



 年金と医療費について、制度上の調整を行い、重複部分はカットすべきだと思います。
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