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崩壊するのは韓国ではなく、北朝鮮

2010-12-08 | 日記
日経ビジネスONLINE」の「北朝鮮軍が砲撃に踏み切った真の理由は石油の払底 米韓軍は北朝鮮軍の崩壊を狙う」( 2010年12月1日(水))

 北朝鮮は11月23日、北朝鮮からわずか12キロメートルしか離れていない、韓国領の延坪島を砲撃した。この砲撃で、韓国海兵隊の兵士2人と民間人2人が死亡し、南北関係と米朝関係の緊張が高まった。なぜ、北朝鮮は民間人の居る島を突然砲撃したのか。この背景には、石油が底を尽き崩壊に直面する北朝鮮軍の危機と、強硬派軍人の台頭、軍内部の主導権争いがある。また、中国による6カ国協議主席代表の緊急会合の提案は、国連安保理での問題処理を回避するための作戦であった。

★米韓軍の常識:北朝鮮軍が使える石油はわずか30万トン

 北朝鮮軍には、もう石油が無い。これが、今回の事件の軍事的背景である。北朝鮮の軍は、年間どのくらいの量の石油を使用できるのか? 想像できないほど少ないのだ。日本ではこの事実を、専門家はもちろん政治家、外交官もまったく知らない。これを知らずに砲撃事件を考えると、判断を誤る。

 いっぽう、韓国軍と在韓米軍の幹部の間では、これは常識である。韓国軍と在韓米軍の司令部はこれを正確に把握しているから、今年の7月以来、軍事演習を断続的に継続してきた。これは、北朝鮮軍に石油を消費させ、干上がらせて軍事力を低下させる作戦であった。この作戦が、成果を上げたことになる。

 北朝鮮の軍は、年間わずか30万トンの石油しか使用できない。これがいかに少ない数量かは、石油を扱ったことのない人には実感できないかもしれない。例えば、成田空港で1年間に使用するジェット燃料の量は、380万トンである。日本の自衛隊が、1年間に使用する石油は150万トンである。また、日本の都道府県で石油消費量の最も少ない自治体でも200万トン弱である。北朝鮮の石油確保量は、最大で年間80万トン程度だ。

 こうして見ると、北朝鮮軍が保有する石油が、いかに少ないかを理解できるだろう。これは、ウソではなく本当なのだ。どうして分かるのか? 北朝鮮が中国から輸入する年間の原油量は、約50万トンである。これは、事実上中国の援助である。本当は代金を払う約束だが、払えないので支払いが遅れている。中国は、北朝鮮が市場価格で代金を支払わないと、これ以上の量は供給しない。

 中国の大慶油田で採れた50万トンの原油から、軍事用の石油はどのくらい生産できるのか? わずか30%である。つまり、ガソリンや軽油、ジェット燃料など、軍用に使える石油製品は15万トンしか生産できないのだ。この他に、ロシアから20万トン前後の石油を輸入している。外貨が無いから、これ以上は買えない。つまり、北朝鮮軍が使える石油は年間30万トン程度にすぎないのだ。備蓄もあるが、100万トン程度と言われる。備蓄施設は、小規模だ。

★米韓軍が演習を行えば、北朝鮮軍は石油を使わざるを得ない

 だから、北朝鮮軍を疲弊させ、軍事力と士気を低下させるには、軍用石油を枯渇させればいいのだ。それを知っている韓国軍と米軍は、韓国海軍哨戒艦への爆撃の報復として、軍事演習を継続した。韓国と米軍が軍事演習をすると、北朝鮮はそれを「同国を攻撃する口実」だと考える。だから、北朝鮮も同じように軍事演習を行い「侵略」に対峙せざるを得なくなる。戦闘機を飛ばし、艦艇を走らせ、戦車を動かすと、たちまち石油は底をつく。

 韓国軍と米軍は、今年7月から年末までに10回の軍事演習を計画し、実施している。さらに来年も、多数の演習を計画している。これが続くと、北朝鮮軍は石油ばかりでなく軍用の食料、装備品も事欠くようになる。軍崩壊の危機に直面するのだ。

 この危機を避けるため、北朝鮮は韓国に軍事演習の中止を呼びかけた。しかし、韓国軍と在韓米軍は応じなかった。このため、10月には今回の延坪島より北にある白翎島の沖合に砲弾を落とすと「警告」した。しかし、韓国側は、これも受け入れなかった。

 北朝鮮軍がこの“石油危機”を回避するためには、米軍と韓国軍の演習を中止させるしかない。その最後の手段として、民間人が住む島の攻撃という手段に出たのだ。北朝鮮軍は、民間人に被害が出るのを恐れて米韓軍が演習を取りやめる、と読んだのだろう。

 だから、北朝鮮軍の行動はしかたがない、と言っているのではない。事件の背景にある真実を、知ってもらいたいために、説明したのである。つまり、北朝鮮がどれほど深刻な危機に直面しているか、北朝鮮に対する制裁が効果を生んでいる事実を説明したのである。こうした現実を無視し、あるいは無知で勝手な分析や解説を行うのは危険である。国際問題の判断を誤るからだ。


 北朝鮮には外貨がないので、石油をたくさん買えない。北朝鮮は年間、中国から50万トン、ロシアから20万トン前後の石油を輸入している。このうち、ガソリンや軽油、ジェット燃料など、軍用に使える石油製品は年間30万トン程度にすぎない。したがって北朝鮮軍は石油がなく、米韓が軍事演習を継続すれば、北朝鮮軍は崩壊の危機に瀕する、と書かれています。



 「日本ではこの事実を、専門家はもちろん政治家、外交官もまったく知らない」とまで書かれていますが、

 常識的に考えて、日本「政府」が知らないとは考え難いと思います。知っていながら、それを「隠している」可能性のほうが高いのではないでしょうか。なぜ「まったく知らない」と断言されるのか、やや疑問です (とはいえ、政府レベルの情報に比べ、民間の持っている情報が質・量ともに優れているのかもしれません。そうだとすれば、政府はなんらかの対応・組織改革を行うべきではないかと思います) 。

 このような疑問はあるものの、このことがただちに、上記引用「内容」を否定することにはならないこと、もちろんです。



 さて、上記引用内容が「正しい」とすれば、

   北朝鮮には石油がない、軍用に使える石油も (ほとんど) ない、

ということになります。

 これを承知のうえで、米軍と韓国軍が軍事演習を行っており、かつ、北朝鮮による軍事演習中止の呼び掛けにも応じないのだとすれば、そこには、「北朝鮮が困ってもやむを得ない」という判断があると考えてよいのではないかと思います。「わざと」軍事演習を行い、「わざと」軍事演習を中止しないのだ、とまでは言えませんが、すくなくとも、

   北朝鮮軍が軍用石油を使い果たし、
   北朝鮮軍 (北朝鮮政府) が困っても「やむを得ない」

という判断が、米国・韓国によってなされているとみてよいのではないかと思われます。



 とすれば、

   米国の意図は、北朝鮮の独裁体制の崩壊・民主化

ではないかと推測されます。



 このようなことを書くのは、ネット上には、「米国は北朝鮮による朝鮮半島統一を意図しているのではないか」という分析も提示されているからです。引用します。



国際情勢の分析と予測」の「滅亡するのは北朝鮮ではなく韓国

いよいよ本日、11月28日から黄海での米韓軍事演習が始まる。日本政府の閣僚は不測の事態に備えて都内で待機しているという。園田義明氏は、「今米国が謀略を仕掛ける可能性も排除できない。謀略といっても実に簡単。ジョージ・ワシントンから白煙を上げて、「北からの攻撃」と発表すればいいだけの話。きっと米国ならそんなシナリオまで準備しているだろう。」とブログで発言しており、米韓両国による北朝鮮攻撃とそれに引き続く中国の崩壊を予想している。

私は、米国が謀略を仕掛けているという点では園田義明氏に同意する。しかし、その謀略の結末は、北朝鮮滅亡ではなく、韓国の滅亡(韓国支配階層の済州島への脱出と半島の北朝鮮による統一)ではないかと考えている。そして、その謀略の立案は日本政府が中心として行っているのではないかと妄想している。以前からの私の主張である。

QE2後も米国経済の停滞は続く。欧州ではPIGSに代表される国々が国債の債務不履行に直面しており、主要国は大不況の中で大々的に緊縮財政に移行している。このように先進国の需要が停滞している状況では、デフレを回避するためには工場設備の大量破壊が必要不可欠なのだ。その第一段として、韓国の工場設備の破壊が実行されようとしているのだと私は考えている。

ヨンピョンド島への北朝鮮軍の砲撃は恐らく陸軍部隊によって実行されたと思われる。これに対して米国が実行しているのは米韓の陸軍の合同演習ではなく海軍の合同演習である。真に必要な陸軍演習を行わないのは、今後北朝鮮軍が韓国に雪崩をうって侵入する際に、米国が陸軍をイラク・アフガンに張り付けているために韓国を支援する余裕がなかったという言い訳の伏線ではないかと私は想像している。

韓国は日本などの先進国から工場設備や技術を導入し、低価格・大量生産で市場シェアを拡大することで現在の地位を築いてきた。このような国家は、世界大デフレ時代には癌以外の何物でもないのだ。韓国の滅亡、そしてその次に中国での内乱が起こって工場設備が大量に破壊されることによってしか、現在及び近未来の世界大不況は解決不可能である。


 世界デフレの進行を回避するために、米国は韓国・中国の生産設備の破壊を意図しているのではないか、と書かれています。



 この見解には、やや疑問があります。なぜなら、米軍は韓国にもいるからです。米軍と韓国軍は協調しているにもかかわらず、なぜ米国は、韓国を敵視 (韓国の生産設備を破壊) しようとするのか、その部分に疑問があります。



 世間には、「米国=陰謀・謀略」というイメージがあるのかもしれませんが、

 戦後の米国は「日本や韓国に対して、総じて親切だった」のではないでしょうか。ここは「裏読み」をしすぎず、ストレートに「米国は韓国の味方である」「米国は韓国の崩壊を意図していない」と考えてよいのではないかと思います。
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7 コメント

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トラックバックありがとうございます。 (princeofwales1941)
2010-12-08 23:13:48
トラックバックありがとうございます。私のブログは裏読み専門なので、どうしても世間一般の報道とは違った方向に向いてしまう傾向があることを御了承下さい。


>世界デフレの進行を回避するために、米国は韓国・中国の生産設備の破壊を意図しているのではないか、と書かれています。


>世間には、「米国=陰謀・謀略」というイメージがあるのかもしれませんが、


私は、韓国や中国内陸部の生産設備の破壊を意図しているのは主に米国ではなく日本であると考えています。米国は日本の工業力を弱体化させる目的で韓国や中国の工業化を推進してきたが、韓国や中国による工業製品の過剰生産と金融資本主義の行き詰まりで困り果てており、日本がそこに「韓国と中国の生産設備を破壊すればうまくいきますよ」と陰謀をけしかけているのではないかと想像(妄想)しています。

世界デフレで一番打撃を受けているのは日本であり、韓国が滅亡して最も利益を受けるのは日本です。従って、日本こそが陰謀の首謀者であり、いかにして米国をその陰謀に賛成させるかが日本の対米外交の最重要課題なのではないかと私は考えています。
Unknown (memo26)
2010-12-11 19:40:24
 韓国が滅亡した場合、経済的には日本に利益があるかもしれませんが、地政学的には不利益ではないでしょうか? 安全保障と経済(カネ)を比較すれば、安全保障が経済よりも重要だと思います。総合的にみて、韓国の滅亡は日本に不利益ではないかと (私は) 思います。

 もっとも、日中韓が戦争を始めれば、世界の過剰生産は一気に消え去ります。極東アジアで次の戦争が始まる可能性は大きいと思われますので、日本としては、「いかに巻き込まれないようにするか」「いかにして防御するか」を考えておかなければならないのではないかと思います。

 その発展型を考えれば、日本が陰謀の首謀者である可能性が出てきますが。。。地政学的に失うものの大きさを考えると、その可能性は低いのではないかと (私は) 思います。


 「国際情勢の分析と予測」は「裏読み専門」だったのですか。しかしそういうブログも、社会全体で「正しい」分析結果に到達するためには有益ですよね。いつも更新、たのしみにしています。
米国への信頼感・安心感 (四葉のクローバー)
2011-05-25 13:21:41
>戦後の米国は「日本や韓国に対して、総じて親切だった」のではないでしょうか。ここは「裏読み」をしすぎず、ストレートに「米国は韓国の味方である」「米国は韓国の崩壊を意図していない」と考えてよいのではないかと思います。

米国には、ロシアや中国など他の大国と決定的に異なる点(評価出来る点)がある。

それは、他国に対する領土的野心が無いことである。

第二次世界大戦で、自国の領土拡大を行わなかった(領土不拡大の原則=大西洋憲章)のは、米国だけである。
日本に対しては、領土を奪うどころか、占領地(小笠原、沖縄)を、基地付とは言え、ちゃんと返還したのである。

ロシアはどうだろう。未だに占領地(四島、千島、南樺太)から撤退していない。
中国は、現時点では領土拡張はしていないが、台湾を狙っているし、尖閣諸島や南シナ海への野心を剥き出しにしている。
韓国も、竹島を不法占拠している。

ASEAN諸国が、南シナ海(西沙諸島、南沙諸島)の領有権問題で、米国を信頼し、クリントン長官に相談する理由は、明らかに、米国が領土的野心を持っていないからである。

この点は、いくら強調しても、し過ぎることはない。
Unknown (memo26)
2011-05-25 18:28:36
 おっしゃることは「おおむね」同意しますが、

 グアムやサイパンはどうなるのですか? これらの島々は、米国が日本から奪ったのではないでしょうか?
委任統治 (四葉のクローバー)
2011-05-25 19:50:02
グアムやサイパンは元々、第一次世界大戦で、日本が国際連盟から「委任統治」を任された領土です。
したがって、日本固有の領土ではありませんから、問題無いはずです。
一部訂正します (四葉のクローバー)
2011-05-25 22:23:39
グアムは、第二次大戦前から、一貫して米国領土でした。
Unknown (memo26)
2011-05-31 11:30:20
 調べました。四葉のクローバーさんの主張に問題はないようです。

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