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日本の租税負担率

2010-01-05 | 日記
井堀利宏 『日本の財政改革』 ( p.60 )

 財政支出と並んで、日本の財政改革の問題点となるのは、政府税収の規模あるいは租税負担の大きさである。この節では、税収面からみた財政システムの現状と問題点を検討しよう。税負担全体の大きさを表す指標として、租税負担の対国民所得比率、すなわち、租税負担率がある。これは、国民所得のうち、どれくらいを国民が税金として負担しているかという割合である。この数字が小さいと、政府の規模が現時点の負担としては小さいことになる。
 国税と地方税を合計した租税負担率は、一九七〇年代まではほぼ二〇%以下の水準にあったが、一九八〇年代に入ると上昇するようになり、一九九六年度では二三%程度となっている。図 11 に示すように、これを他の先進諸国と比較すると、わが国の租税負担率はアメリカと同じ程度であり、西欧諸国よりかなり低い水準にある。
 ちなみに一九九一年あたりのバブルの頃には租税負担率は二七%であった。最近は、当時に比べると国民は税金を負担していない。この理由としては、景気の悪化のために法人税収をはじめ税収全体が落ち込んでいること、所得税に関しては九六年まで、減税によって政策的にも抑制してきたことなどがあげられる。このため、租税負担率でみると、日本は国際的にもそれほど大きな政府にはなっていない。


 日本の租税負担率は、他の先進諸国と比較して、かなり低い水準にある。したがって租税負担率でみれば、日本は大きな政府だとはいえない、と書かれています。



 文中、「図 11」 とあります。図 11 はグラフなのですが、数値も併記されていますので、ここでは数字のみ、表 11 として示します。なお、

   租税負担率 = ( 国税 + 地方税 ) / 国民所得

です。

表 11 国民負担率の国際比較 ( % )
国名租税負担率社会保障負担率合計
日本23.114.137.2
アメリカ25.910.636.5
イギリス36.010.246.2
ドイツ29.121.750.8
フランス34.228.462.6
スウェーデン50.219.870.0




 この表によれば、日本の国民負担率は、かなり低いといえると思います。

 日本の財政状況を考えれば、財政再建は必要ではないかと思います。その場合、政府支出を減らすか、税収を増やすか、そのどちらか、またはその両方が必要です。支出を減らすには、「シーリング方式」 などを行えばよいと思いますが、同時に、税収を増やすことも考えてよいのではないかと思います。

 ここで、税収を増やすとは、自然増収ではなく、増税、の意味です。増税には国民の反発が強く、政治的に難しいとも考えられますが、日本の国民は知的レベルが高いと思われますので、

   不要な支出をカットしたうえで、増税が必要かつ有益であると国民に示せれば、

国民も、増税やむなし、と考えるのではないかと思います。



 ここで、「不要な支出をカットしたうえで」 という部分が、重要だと思います。この前提がなければ、おそらく、国民は納得しないのではないかと思います。

 この前提については、「政治が世代間負担を論じるとき」 で引用した野田毅さんの見解にみられるように、財政改革の妨げになっている、という意見もあります。しかし、民間が必死になって不要な支出を削減する努力をしている現状に鑑みれば、政府部門にも、「不要な支出をカットする」 ことを要求するのは、当然ではないかと思います。せめて、「本気で不要な支出をカットしようとしている姿勢」 は示してもらわないと、国民は納得しないのではないかと思います。



 私は今日、条件つきで増税を認める ( または、増税すべきであるとする ) 意見を述べていますが、この立場では、その方法 ( 増税するのは消費税なのか、あるいは所得税、法人税なのか、など ) が問題となります。これについては、さらに読み進めつつ、考えたいと思います。
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