言語空間+備忘録

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税の帰着

2011-07-12 | 日記
N・グレゴリー・マンキュー 『マンキュー入門経済学』 ( p.139 )

★買い手に対する課税は市場の成果にどのような影響を及ぼすか

 最初に財の買い手に課税した場合について考察しよう。たとえば、地方政府が法案を通過させて、アイスクリームの買い手に対してアイスクリーム1個を購入するごとに0・50ドルを政府に納めるように要求したとしよう。この法律はアイスクリームの買い手と売り手にどのような影響を及ぼすだろうか。この疑問に答えるために、第4章で述べた需要と供給の分析の3段階アプローチに基づいて考える。すなわち、(1) その法律が需要曲線または供給曲線に影響を及ぼすかどうかを決定する。(2) 曲線がどちらにシフトするかを決定する。(3) 曲線のシフトが均衡にどのような影響を及ぼすかを調べる。

 第1段階 課税はまずアイスクリームの需要に影響を及ぼす。供給曲線は影響を受けない。アイスクリームのどの所与の価格においても、売り手がアイスクリームを市場へ供給するインセンティブは変わらないからである。対照的に、買い手はアイスクリームを買うたびに、(売り手に支払う価格に加えて)政府に税金を支払わなければならない。したがって、課税はアイスクリームの需要曲線をシフトさせる。

 第2段階 シフトの方向は簡単に決まる。買い手への課税によってアイスクリームを購入する魅力は低下するので、買い手はどの価格においても以前よりも少ない量のアイスクリームを需要する。その結果、図5-6に示されているように、需要曲線は左方に(あるいは同じことだが下方に)シフトする。
 このケースでは、曲線がどれだけシフトするかについても正確なことがいえる。買い手に0・50ドルが課税されるので、買い手にとっての実効価格は(市場価格がいくらであっても)市場価格よりも0・50ドルだけ高い。たとえば、アイスクリームの市場価格が1個2ドルであれば、買い手にとっての実効価格は2・50ドルとなるだろう。買い手は税金を含む総費用をみているので、あたかも市場価格が実際よりも0・50ドル高いかのように考えてアイスクリームの需要量を決める。(引用者註:以下略)

 第3段階 需要曲線がどのようにシフトするか決まったので、元の均衡と新しい均衡とを比較することによって課税の影響がわかる。図から明らかなように、アイスクリームの均衡価格は3ドルから2・80ドルへと下落し、均衡取引量は100個から90個へと減少する。新しい均衡において、売り手の販売量と買い手の購入量はともに減少するので、アイスクリームへの課税はアイスクリーム市場の規模を縮小するのである。

(中略)

 要約すると、以上の分析から二つの教訓が導かれる。
  • 税は市場の活動水準を低下させる。ある財に対して課税されると、その財の販売量は新しい均衡では少なくなる。
  • 買い手と売り手は税の負担を分担する。新しい均衡においては、買い手の財への支払額は増加し、売り手の受取額は減少する。


 買い手に課税した場合であっても、実際には、税の負担は売り手と買い手、双方で分担される、と書かれています。



 上記の文章には「図5-6」が必須だと思います。図を引用します。



★図5-6 買い手への課税

 価格
   *    xx      
3.30 *・xx・・・xx   xx←S1   
   *  xx  :xx xx      
3.00 *・・・xx・:・xx       
   *    xx:xx:xx      
2.80 *・・・・・xx・:・xx     
   *    xx:xx:  xx   
   *   xx : xx   xx
   *  xx  : :xx   xx←D1
   * xx   : : xx←D2   
   *     : :  
   ****************************
  0      90 100     数量

 D1=税がないときの需要曲線
 D2=税があるときの需要曲線
 S1=供給曲線



 上記引用文を読み、このグラフを見れば、著者の言っていることは「あきらか」だと思います。



同 ( p.142 )

★売り手に対する課税は市場の成果にどのような影響を及ぼすか

 今度は財の売り手に対して課税した場合を考えよう。地方政府が法案を通過させ、アイスクリームの売り手に対して1個売るごとに0・50ドルを政府に納めるよう義務づけたとしよう。この法律の影響はどのようなものだろうか。再び3段階アプローチを適用しよう。




 面倒なので3段階アプローチの説明は省略し(手順は買い手への課税の場合と同様です)、売り手への課税について図示した図5-7を引用します。



★図5-7 売り手への課税

 価格
   *      xx←S2
   * xx   xx   xx←S1    
   *  xx xx   xx      
3.30 *・・・xx   xx       
   *  xx:xx xx        
3.00 *・xx・:・xx         
   *   :xx:xx       
2.80 *・・・xx : xx   
   *  xx: :  xx←D1     
   *   : :   
   ****************************
  0    90 100     数量

 D1=需要曲線
 S1=税がないときの供給曲線
 S2=税があるときの供給曲線



 これも「あきらか」だと思います。



同 ( p.143 )

 図5-6と図5-7を比較すると、驚くべき結論が導かれる。売り手への課税と買い手への課税は同等である。どちらの場合も、課税は買い手が支払う価格と売り手が受け取る価格に差をつける。買い手の価格と売り手の価格の差額は、税が売り手と買い手のどちらに課されるかに関係なく同一である。




 これが結論です。



 今回は、とくになにも付け加えることがありません。
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