言語空間+備忘録

メモ (備忘録) をつけながら、私なりの言論を形成すること (言語空間) を目指しています。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

ロシアにとっての極東問題

2011-12-30 | 日記
リチャード・L・アーミテージ ジョセフ・S・ナイJr 春原剛 『日米同盟 vs. 中国・北朝鮮』 ( p.119 )

春原 ところで、六ヵ国協議におけるロシアの狙いとは何だと思いますか。

ナイ 旧ソ連が崩壊して以来、ロシアの太平洋に対する関心はほとんどなくなっていました。欧州と中央アジアにのみ、目を向けていたのです。裏を返せば冷戦末期、ウラジオストクに拠点を構える極東艦隊を含め、ソ連が東アジアで一大勢力になるかもしれないという懸念があったのです。しかし、実際にはそれは起こらず、ロシアは欧州問題と中央アジア問題にかかりきりになりました。この間、東アジアではほとんど目立った役割は果たしていません。

春原 二十一世紀の初頭から中盤を見渡した場合、ロシアと中国の関係が悪化していくことは避けられない。だから、今のうちからロシアは日本や韓国との関係改善に動き出すのではないか、という見方もありますね。

ナイ ええ、確かにそうですね。長期的にはロシアの中国に対する懸念は増す一方でしょう。短期的には中国と密接な関係にあるというフリをするでしょうがね。二〇一〇年の春先、米戦略国際問題研究所(CSIS)で日米ロ三ヵ国による専門家会合を開催したのですが、その場でもロシア側は明らかに中国のことを心配していました。そうだとすれば、日ロ関係がいずれ好転していく可能性もありますね。

アーミテージ ロシアはただ、参加しているだけでハッピーでした。ご存じのようにロシアは「ユーラシア(Eurasia)」なのですが、歴史的に見るといつもその前半部分(Eur=Europe)に傾いています。つまり、その目はいつもアジアではなく、欧州に向いているのです。だから、彼らは我々が(六ヵ国協議への参加を)依頼した際、身ぶるいし、かつ得意に感じたのです。まあ、ロシアは本来、アジアでも大きな位置を占めているはずなのですがね。

(中略)

春原 ロシアにとって、中国は潜在的な敵性国家となっていくでしょうね。一方、日本はそうは映らない。

ナイ 今のところ、ロシアはそうしたことにあまり注意を向けていませんが、ひとたび目を向ければ、あなたの見立てが正しいということになると思いますよ。


 ロシアの目は、いつもヨーロッパに向いている。長期的にみて、中国はロシアにとって、潜在的な敵性国家になっていく、と書かれています。



 歴史的にみて、ロシアの目はいつもヨーロッパに向いている、というのはその通りだと思います。

 しかし、そのことがなぜ、米国が(ロシアに)六ヵ国協議への参加を依頼した際、ロシアが得意に感じることになるのでしょうか?

 この部分が、私にはわかりません。



 ロシアにとって極東は「欧州に比べれば」重要ではないので、ロシアは「積極的には」関心がなかったけれども、アメリカから参加を依頼されたことで、「大国としての自尊心」をくすぐられ、「ある種の名誉」を感じたということでしょうか?

 いまのところ、私には、これしか思いつかないのですが、

 そうだとすれば、ロシアは「北朝鮮問題には、積極的には関わらない」と考えられます。



 ところで、引用部分から考えるに、米国は「長期的にみて、中ロ関係は悪化する」と考えているようです。

 しかし、中ロ関係最大の懸案事項だった領土問題はすでに解決しています。とすれば、中ロ関係が悪化したところで、日ロ関係、あるいは日中関係に比べれば、中ロ関係は良好なままなのではないか、と考えられます。

 引用文中には、
二十一世紀の初頭から中盤を見渡した場合、ロシアと中国の関係が悪化していくことは避けられない。だから、今のうちからロシアは日本や韓国との関係改善に動き出すのではないか
とありますが、

 そもそも、ロシアが本当に日ロ関係を改善しようとしているならば、北方領土への視察などは行わなかったはずです。

 したがって、この部分、私には疑問が残ります。



■関連記事
 「北方領土返還の可能性
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 今後予想される北朝鮮情勢 | トップ | ロシアは衰退しつつあるのか... »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。