言語空間+備忘録

メモ (備忘録) をつけながら、私なりの言論を形成すること (言語空間) を目指しています。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

年金積立金の使途

2009-08-25 | 日記
小林良暢 『なぜ雇用格差はなくならないのか』 ( p.168 )

 わが国の公的年金制度は、年金加入者数六五〇〇万人で、現在の積立金は厚生年金と国民年金合わせて総額一四〇兆円に達する巨大なものである。この年金積立金は、日本の特別会計二〇〇兆円のなかでも七割を占め、特別会計の "埋蔵金" のなかでも最大のものである。
 年金問題を少しでも勉強したものであればわかることであるが、こんなに莫大な額を貯めておく必要がないというのは常識である。現在の年金の支給総額は、年間四七兆円であるから、四年分に近い積立をしている。実は、こんなに積立をする必要はまったくないのである。だからといって、筆者が "埋蔵金" の議論に与するというわけではない。
 一般的には、積立金が多い方が安心だと思うだろう。人々がこのように考える背景には、個々人が毎月納付している年金保険料が積み立てられて、老後にその積み立てた分から年金を受け取ると錯覚しているからである。社会保険庁が、保険料をきちんと納付しないと将来年金がもらえないなどと脅しめいたことを言うものだから、そう錯覚するのだ。実際には、その年に納付したお金は即座に高齢者に支払われてしまう、"その日暮らし" なのである。だから若干の積立金は必要だが、欧州でも三~四ヵ月程度が常識で、日本の四年分近くというのはあまりに大きすぎる金額である。
 このように、わが国の公的年金制度は積み立て方式ではなく、その時の高齢者の月々の年金支給を、同時代の現役世代が支えるという賦課方式である。


 日本の公的年金制度は積み立て方式ではなく、賦課方式である。それにもかかわらず、年金の支給総額四七兆円に対して、年金積立金は一四〇兆円もある、と書かれています。



 4 年分に近い積立をしている、という表現は、やや誇張があります。積立金を過大に見せたいのかもしれませんが、47 × 3 = 141 ですから、3 年分の積立をしている、というのが正しいのではないかと思います。

 しかし、欧州でも 3 ~ 4 か月が標準であるとすれば、多すぎることには変わりありません。



 それでは、この 「多すぎる」 部分、おおよそ 100 兆円あまりをどうすべきか、が問題になります。「埋蔵金」 の使途ですが、国債を完済するには少なすぎます。また、本来、年金に充てられるべきお金を、他の用途に使ってしまうのも、好ましくないと思います。公共投資など論外だと思います。

 今後、年金が破綻する可能性が指摘されているのですから、そのときに備えて、このお金は残しておけばよいのではないかと思います。年金保険料を上げるにしろ、消費税を増税するにしろ、議論しているうちに時間はどんどん過ぎていってしまいます。そのときに備えた 「緩衝材」 として、残しておけばよいのではないかと思います。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 非正規雇用者は年金加入率が低い | トップ | 年金制度は統一すべき »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。