言語空間+備忘録

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魚の流通構造の改革

2009-09-10 | 日記
森谷正規 『戦略の失敗学』 ( p.275 )

 漁業は、生産費に占める燃料費の比率が高い。しかもこの数年、かなり上昇してきており、「水産白書 平成二〇年版」によれば、二〇〇二年には一五~一七%であったものが、二〇〇五年には二四~二五%に高まっている。その後、さらにかなりの程度上昇しているのは確かだ。労務費は平均して三二%ほどであるが、燃料費が倍増すると、漁獲の売上高が同じであれば、労務費の大半を食ってしまう。確かに収入が激減するのであり、やってられないと思うのも無理はない。
 魚を高く売ることができれば収入は増えるのだが、漁業では、魚価は卸市場での入札・セリで決まるために、漁業者の側の自由にはならない。しかも、流通が複雑であり、産地価格つまり漁業者の取り分の小売価格に対する比率が野菜などと比べてかなり少ないのである。この状況も変えることができなければ、収入激減で廃業が急増していくのは避けがたい。
 では、どのような対応があるのか。生産量を増やすのは不可能に近く、経営努力によってコストを下げるのは限界があり、したがって産地価格を上げるしかない。生産者が零細であり、品種が多様で、しかも日による変動が大きいので、基本的には入札・セリ方式を取らざるをえないが、その中でのできるかぎりの合理化を進めるのが不可欠である。つまり、流通の大改革である。最近、スーパーが港に行って船全部の魚を一括購入して、入札・セリには出せない小魚でもうまい方法で店に並べることをしているようだが、こうした新しい流通を大いに促進すべきである。


 漁業では、燃料費が高騰すると、利益が激減する。漁業を維持するためには、魚を高く売るしかないが、魚価はセリで決まるために、漁業者が価格を上げることは不可能である。流通の合理化によって、小売価格に占める漁業者の取り分を増やすことが不可欠である、と書かれています。



 説得力があります。

 漁業の窮状を救うために、どうすればよいのか。気になっていたのですが、流通を合理化すればうまくいきそうです。

 魚にはセリがあるので、流通は合理化されているのかと思っていたのですが、「流通が複雑であり、産地価格つまり漁業者の取り分の小売価格に対する比率が野菜などと比べてかなり少ないのである。」 とあり、魚の流通には、合理化の余地が大きいようです。



 もちろん流通を合理化すれば、流通部門の収益が減ることになりますが、

 魚が基礎的食糧であることを考えれば、漁業者の保護が優先するのではないかと思います。また、野菜などに比べ、流通業者の取り分が多くなっているなら、合理化すべきであると考えられます。さらに、流通の合理化とはすなわち、ムダの排除であり、基本的に好ましい方向性だといえます。



 漁業の窮状を救うには、魚の流通構造の改革を進めればよい。また、そうすべきである、と思います。
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