言語空間+備忘録

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北欧金融危機時の対策

2009-10-28 | 日記
安達誠司 『恐慌脱出』 ( p.99 )

 このような金融システム安定化策は、戦後の金融危機の局面でも必ず実施されている。たとえば、1990年代前半の北欧の金融危機に際しても、金融システム安定化の決定打となったのは、政府による銀行保有債権の全額保証であった。
 1990年代のスウェーデンやフィンランドの金融危機のケースでは、92年8月、もしくは9月に政府が全銀行の全債権の保証を宣言したことがきっかけとなって、株式市場が底打ち・反転上昇した。これが景気回復と不良債権問題解決をもたらした(図表4-1・図表4-2)。
 ちなみに、現在アメリカで導入の可能性が高まっている不良債権買取機構(いわゆる「バッドバンク」は、北欧のケースでは、すでに株価や景気が底打ちを確認した1994年になって導入されている。つまり北欧では、さまざまな経済政策が実施され、これらの政策が効果を上げ始めてから、不良債権を健全債権と切り離す政策が発動されたのである。これは正しいタイミングであったと筆者は考える。
 よって、北欧のケースを手本にするのであれば、バッドバンク導入以前に金融機関の保有する債権の全額保証などを打ち出す必要があると思われる。ただ、財政負担の問題でそれができないのなら、時価会計およびMark-to-Marketの一時凍結という会計制度の見直しも政策としては仕方がないのではないかと思われる。


 北欧の金融危機のケースでは、政府による全銀行の全保有債権の全額保証が決定打となった、と書かれています。



 「1907 年恐慌時の対策」 では、金融市場への資金投入では終息せず、金融機関への資本注入によって終息し、「大恐慌時の対策」 では、不良債権の買い取りがなされたが効果を上げず、金融機関に対する資本注入によって、金融システムは安定化しました。どちらも、金融機関に対する資本注入が決定打となっています。

 ここから、債務者の立場が重要なのではないか、と ( 私なりに ) 分析したのですが、

 北欧のケースでは、銀行保有債権の全額保証が、決定打になっています。



 銀行保有債権の全額保証となると、債務は消滅しないので、上記 ( 私の ) 分析は誤りであったかとも思われます。

 しかし、債務者にとってみれば、あらたに、政府という最強の保証人がついたようなものであり、債務者にとって、利益であることには変わりありません。おそらく、政府が保証を履行し、代わりに弁済したケースも相当数、あったと思われますので、事実上、債務者の負担が軽減した、といってよいのではないかと思います。

 なお、政府が保証を履行した場合、債務者に対する求償がなされたのかどうかは、わかりませんが、おそらく、求償されなかったのではないかと思います ( 推測です。ご存知のかたがおられましたら、ぜひ教えてください ) 。



 と、書いていて、すこし説得力に欠けるかもしれない、と ( 自分で ) 思います。私の説が誤っているとすると、



 不良債権の買い取りは効果を上げず、保証が効果を上げたのは、なぜなのでしょうね? どなたか、ご存知のかたがおられましたら、教えてください。



■追記
 小淵政権で信用保証協会による信用枠拡充によって中小企業の倒産が激減したことを考えれば、債務者 ( あらたな借り手 ) 側の事情が重要であると考えられます。したがって、上記、私の分析は的確である、と考えてよいと思います。
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