言語空間+備忘録

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日韓関係改善強化策

2012-01-06 | 日記
リチャード・L・アーミテージ ジョセフ・S・ナイJr 春原剛 『日米同盟 vs. 中国・北朝鮮』 ( p.134 )

春原 さて、ここで日韓関係に話を移します。ご存知かもしれませんが、二〇〇三年の米韓防衛首脳会談の席上、韓国の防衛相がラムズフェルド米国防長官に対して、「我々は日本を潜在的な敵性国家と見なしている」と言い放ち、米側を驚かせたことがあると聞いています。歴史的に見て、日韓両国は非常に微妙な関係を維持してきたわけですが、この二国間関係が真の意味で改善しない限り、朝鮮半島情勢の安定はないのかもしれません。ナイ教授の「教え子」であるキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)はかつて、「日韓両国はアジアの独仏両国になって欲しい」と述べ、双方の歴史的和解を促していますが、どう思いますか?

アーミテージ ラムズフェルド氏がそうした言葉を聞いたかどうかは知りませんが、私自身も何度かそうした言葉は(韓国側から)聞いています。しかし、事態は変わっています。二〇一〇年は日本による韓国併合から百周年にあたりますよね。それで、何か起こっていますか? 何もないでしょう? ソウルでも大きなデモなどなかった。

ナイ 韓国内には一九三〇年代だけでなく、一九一〇年代の苦い記憶が残っていて、それが日本への反発を生み出しています。日本はそれを乗り越えなければなりません。

春原 日本側から自ら進んで、という意味ですね?

ナイ そうです。韓国内にもこの問題を乗り越えた人たちはいます。一方でまだ、そうできずに歴史の中で生きている人も多数いるのです。日韓関係は段階的に改善していくとは思いますが、その際も日本が何か大きなステップを取ることに意味があると思います。

春原 具体的な「ステップ」として、何かアドバイスはありますか?

ナイ 以前(小泉純一郎首相による靖国神社参拝が注目された頃)、靖国神社に案内してくれましたね。たとえば、ああした歴史問題を再び、持ち出さないことですね。二〇一〇年は民主党政権の閣僚は一人も靖国参拝をしていませんよね。それはとても良いステップであり、重要だと思います。次に教科書問題ですね。どのように歴史を記述するかも以前との「違い」を出すことにつながるでしょう。政治家が自らの発言に注意することも必要です。日米韓での合同軍事演習とか、グリーン(環境保護)技術の共同開発などもあり得るでしょう。色々な形で日本は韓国との関係強化策を考えるべきだと思います。

アーミテージ もうひとつ、面白いお話をしましょう。私の友人でもある李明博大統領が二〇〇八年四月にワシントンを訪問した際、私は彼にこう尋ねました。「オバマ政権発足後にも来ることができたのに、なぜ、わざわざ末期のブッシュ政権時代に訪米したのか」と。彼はこう答えました。「私の発信するメッセージは米国向けではなく、韓国の国民に向けているのです。つまり、十年に及ぶ左翼(=金大中、盧武鉉)政権の後、私は全く違う姿勢で対米関係に臨むというメッセージです」と。
 さらに彼は言葉を続けました。「ところで、帰国の途中、日本にも立ち寄りましたが、その時も私のメッセージ発信相手は日本ではなく、韓国国民でした。つまり、私は日本との関係についても(従来とは)違った見方をしている、というものです」とね。ご存じのように彼の出生地は日本の大阪ですしね。

春原 そうですね。そうした李明博政権の方針転換もあって、現在の米韓同盟は非常に堅固になっていますよね。

アーミテージ ええ、かつてないほど最高です。彼らは朝鮮半島有事の際の戦時統帥権を米軍から韓国軍に移す期限を二〇一二年から二〇一五年に遅らせることも決めました。

春原 ブッシュ政権は延期に反対していましたが、オバマ政権はそれを撤回して延期に応じました。結果的にはそれは正しい判断だったと思いますか?

アーミテージ もちろんです。それに延期を頼んだのは李明博大統領の方ですから。これまでにも韓国軍部の人間は私を訪ねてきては「(統帥権委譲時期を)変えられるか」と聞いてきました。私はいつも「変えることはできるが、米国からは言い出さない。そうすれば、韓国の世論は決して快くは思わないだろうからだ。あたかも我々が統帥権を手放したがっていないかのような印象も与える。しかし、韓国側から言い出すのなら話は違う。もし、そうすればオバマ氏もその方向で進むと思う」と答えてきました。実際、オバマ大統領は私が言った通りのことを決断したでしょう? 最近、黄海で問題となった韓国海軍の艦船「天安」沈没事件を見てもわかるように統帥権の委譲時期を延期したのは賢明だったと思います。


 日本が自ら進んで韓国との関係改善に動くことに意味がある。閣僚が靖国神社に参拝しないことが重要である。李明博大統領の出生地は日本の大阪であり、彼は「私は日本との関係についても(従来とは)違った見方をしている」と言っている。なお、朝鮮半島有事の際の戦時統帥権を(韓国側の要望の形をとって)米軍から韓国軍に移す期限を二〇一二年から二〇一五年に遅らせたことは「正しい」判断である、と書かれています。



 日韓関係改善については、私も反対しません。

 しかし、そのために閣僚は靖国神社に参拝すべきではない、という考えかたには、疑問があります。

 「国を守るために」亡くなられた人々に、感謝と敬意を示すことは、当然のことではないでしょうか? その当然のことを「行うべきではない」というのは、どこか「おかしい」と思います。

 けれども、ナイ教授の考えかたにも一理あります。これについては、機会をみて、さらに考えたいと思います。



 なお、昨年末の紅白で韓国アイドルの歌唱シーンで視聴率がアップしたと報じられていることから考えて、日韓関係が改善しつつある(新たな段階に入りつつある)ことは間違いないと思います。



スポニチ」の「紅白歌手別視聴率 ガガで跳ね上がった 韓流アイドルもいい数字」( 2012年1月5日 07:15 )

 昨年大みそかに放送されたNHK「紅白歌合戦」の歌手別視聴率がビデオリサーチの調査を基にしたスポニチ集計によって判明した。

 今回目立ったのが女性出演者の活躍。AKB48は38・9%、KARA(38・4%)、少女時代(39・9%)と韓流アイドルらの歌唱シーンは軒並み瞬間最高視聴率がアップ。企画枠のレディー・ガガ(25)の出演時は、前の歌手の38・6%から43・6%と視聴率が跳ね上がった。




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