言語空間+備忘録

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構造改革否定論の概要

2009-09-13 | 日記
紺谷典子 『平成経済20年史』 ( p.20 )

「もし、所得が今の2倍だったら」と考えたことはないだろうか。実は「改革」さえ行わなければ、私たちの所得は軽く2倍を超えていたはずなのである。
 平均的日本人の所得は、この20年ほとんど横ばいだ。それでも、多くの人は、それを不満に思っていない。こんなものだと思っている。
 でも、それは、重大なことを知らされていないからだ。世界の平均所得が、20年間で2倍以上になったという事実である。
 中国やインドや、最気元気なロシアやブラジルなど、新興国経済だけの話ではない。先進国クラブであるOECD加盟国の平均も、ほぼ世界平均と同じなのである。伸び盛りをすでに過ぎた先進老大国でさえ、日本よりずっとましなのだ。
 もし平成の日本が、世界の平均的成長を遂げていれば、日本人の所得も2倍を超えていたはずだ。もちろん物価も上がっているだろうが、インフレより得所の伸びの方がずっと大きいから、私たちの生活は、今よりかなりゆとりあるものになっていただろう。
 ワーキングプアもこんなに多くはなく、若者も今よりは将来に夢を持てたろう。大多数の国民が老後に不安を感じる事態も避けられ、時折ニュースで流れる餓死者も死なずに済んだはずだ。
 税収も増えるから財政赤字もこれほど拡大せず、年金・医療などの社会保障もここまで削られなかったろう。社会にゆとりがあれば、不況型犯罪も減り、世の中はもう少し平和だったかもしれない。地方の疲弊がこんなに深刻化することもなかった。

(中略)

 はっきり言って、平成が異常なのである。世界の動向を知らなければ、現状に疑問を持たないのは無理もないが、平成の20年間の経済は、過去の日本と比べても、世界平均と比べてもきわめて異例、大例外なのである。
 日々の生活は横ばいだから、国内を見る限り悪化しているとは思わない。しかし、世界はその間も2倍以上に成長し、その結果、世界の中での日本経済の相対的位置は恐ろしく低下した。


 先進国も含めて、世界の国々はこの 20 年で、所得が 2 倍になった。にもかかわらず、日本では所得が変わっていない。その原因は 「改革」 である、と書かれています。



 これは、この本 『平成経済20年史』 の冒頭を飾る一文です。ここには、この本全体の内容が示されています。すなわち、

 (1) 世界の国々では、所得が 2 倍になっているにもかかわらず、日本では、所得が変わっていない。したがって、日本人は 「相対的に」 貧しくなっている。

 (2) その原因は何か。日本が先進国になり、成長が止まったからではない。なぜなら、他の先進国では、新興国同様、所得が 2 倍になっているからだ。

 (3) それでは、なぜ、日本では所得が増えなかったのか。その原因は、日本がこの 20 年、「改革」 を行ってきたからである。

 (4) つまり、「改革」 をしなければよかったのであり、「改革」 こそが諸悪の根源である、

といったことが、この本には書かれています。



 私は、改革には賛成ですが、改革こそが諸悪の根源である、と説かれているのなら、内容を吟味しなければならない、と思います。

 ( この本の ) 著者に反論するためではありません。著者の言い分に耳を傾け、理があるなら、改革反対派に転じなければならない、と考えるからです。



 そこで、日本現代史 ( 改革史 ) のまとめも兼ねて、次は、この本を引用します。
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