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サイレントチェンジ ①危うい実態

2017-07-13 06:09:47 | 経済フロントライン

6月17日 経済フロントライン


サイレントチェンジは
メーカーが知らないうちに下請け企業などが部品の材料を買えてしまうことで起きる。
使う側にとっては多大な影響が生じる。
サイレントチェンジが原因とみられる事故は
内部でショートが起き故障したパソコンの場合
2015年以降500件以上起きている。
除湿器が発火し5人が負傷した事例もある。
身の回りのさまざまな製品にサイレントチェンジの危険が潜んでいる。

事故を起こした製品が次々と持ち込まれる場所がある。
製品評価技術基盤機構
通称nite(ナイト)である。
消費者庁などから依頼を受け
事故原因など詳細に迫る。
研究員の片岡孝浩さんは
最近サイレントチェンジによる事故が増えていると感じている。
その1つが4月に山形県で起きた火災の火元となったコタツである。
ヒーターが焼け焦げて変色していた。
電源が入っている状態で突然落下し周囲に燃え移ったのである。
原因はヒーターを止めるプラスチックの部品にあった。
「プラスチック製の留め具が
 サイレントチェンジによって本来の使用より耐熱温度が低いものになってしまったため
 使用時の熱に耐えきれずに溶けて
 ヒーターの重さで落下した。」
コタツは日本のメーカーが東南アジアの工場に製造を委託したものだった。
留め具には本来溶けにくい素材が使われているはずだったが
日本のメーカーが気づかないうちに安価なリンに変えられていたのである。
同様の事故は2010年以降15件以上発生していた。
「実際に出てきた分析データを見ると
 性能よりも値段を最優先して作られた材料ではないかと思われるものが結構ある。
 見た目には全く分からないので
 メーカーは仕様通りのものだと信じてしまう。」
サイレントチェンジは製品が作られてから事故が起きるまで時間がかかるのが特徴である。
ある通信機器のプラグで起きた事故。
使用中に溶けだした。
金属部分のショートが原因だった。
ショートを防ぐための絶縁樹脂の材料が粗悪なものに変えられていたのである。
発売当初は問題は起きなかったものの
4年ほどで事故が相次ぐようになった。
すでに100件以上が報告されている。
サイレントチェンジによる事故は日本の企業にも深刻な影響を及ぼす。
かつて製品の回収に置き込まれたメーカーの担当者。
(電機メーカー 品質管理担当者)
「たちが悪いですね 本当に。
 サイレントチェンジの場合は経年劣化を伴なった形で出てくる。
 相当な数を作ったあとで市場で問題が出てしまう。
 被害額も規模も大きいので対応することもすごく大変。
 気付いたときには“もうお手上げ”という状態。」
サイレントチェンジを防ぐことは出来ないか。
通信機器のプラグのケースからは対策の難しさも明らかになっている。
今回のケースでは通信機器は海外メーカーのものだった。
そのメーカーはプラグやアダプターの製造を台湾のメーカーに委託していた。
台湾のメーカーを呼び聞き取りを行った片岡さん。
なぜプラグの使用を変えたのか聞くと意外な答えが。
(台湾メーカー)
「われわれは何も変えていません。
 仕様通りの材料で作っているはずですが・・・。」
(片岡孝浩さん)
「本当にキョトンとした顔をしていた。
 『そんなはずはありません。
 こういう材料が使われているはずです』
 その場では鳴った九せずに『一度持ち帰って調べ直してみる』と。」
実は台湾のメーカーは金属部品の製造を中国にある部品メーカーに託していた。
この部品メーカーは樹脂の加工をさらに別の会社に委託。
材料の変更を行ったのはこの樹脂加工メーカーだったのである。
ものづくりのグローバル化が進み
下請け企業に目が届かなくなるなかでサイレントチェンジは起きていた。
(製品評価技術基盤機構 製品安全技術課 片岡孝浩さん)
「ものづくりが海外に出ていき
 サプライチェーンも複雑化して
 今後もさらに複雑化していくと考えられる。
 問題としては根がかなり深い。」


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