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昭和の日

2017-04-29 18:00:00 | 編集手帳

4月29日 編集手帳

 

 母を亡くした靴磨きの少女を13歳の美空ひばりさんが演じた。
1950年(昭和25年)に封切られた映画『東京キッド』である。
♪ 右のポッケにゃ夢がある
  左のポッケにゃチュウインガム…

同名の主題歌に当時、
生活に追われる身を励まされた人は多かろう。
〈敗戦の焦土が誕生させた突然変異の生命体で、
 しかも人を救う使命を帯びていた〉(岩波新書『愛すべき名歌たち』)。
ひばりさんをそう評したのは作詞家の阿久悠さんである。

激動の昭和が幕をおろした年、
使命を果たしたかのように、
「昭和の歌姫」は52歳で逝った。

5月はひばりさんの誕生月で、
まもなく生誕80年を迎える…と書きかけて、
ふと筆が止まる。
80歳は老いの入り口ほどの年齢である。
早すぎる死が、
いまさらながら惜しまれてならない。

小池光さんの歌がある。
〈まばたきの間(ま)のごとく美空ひばりなき十三年は過ぎたりしおもふ〉。
歌からさらに時は流れ、
“まばたきの間”の二十八年が過ぎようとしている。
左のポッケは豊富な品々で膨らんだ。
右のポッケにあった夢は、
さて。
遠い日の歌声が問いかける「昭和の日」である。




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