めじろっくフェスティバル

めじろっくは「生きざま」をテーマにした表現異種格闘技なイベントです

めじろっく15レポート

2011-03-19 | 日記
3/19に表現異種格闘技「めじろっくフェスティバル15」が行われました。余震の続くなかご来場いただきありがとうございました。
今回は「月明かりアンプラグド飛び入りライブ」、「わかちあい」をテーマにしていました。いつも以上に深みがありました。



今回は計画停電、余震、電車の運行状況をかんがみて、出演者は固定せず「飛び入り」で出演者を募りました。結果めじろっく史上最多の17組が出演。めじろっかー達に感謝です。中には終演予定ギリギリの21時に来て出演された方もいました。皆さん分かち合いたいこと、伝えたいことがあったのですね。
「地震」という一つの事柄に沢山の見方、生きざまがあることに気づかされました。考え方のばらけっぷりが正に「異種格闘技」
また、この場を借りて出演ができなかったのですが応援メールをおくってくれた過去の出演者、お客さまが沢山いました。感謝です。
計画停電は起らなかったのですがあえて電力を使わず、前回出演されたsmiling dream flowerさんのロウソク1本だけで開催しました。またカンパ箱を置かせていただき、全額を東日本大震災への赤十字募金に贈らせていただきます。


それでは出演者紹介を。
・轟ひろた(一人芝居)
お題即興とシルヴァスタインの絵本「おおきな木」を題材にした芝居をやりました。

・こいで きみこ(話)
初出場。いま現在の想いを語ってくれました。

・SAG.MIC(ヒップホップ)
ヒップホップでありながら、まったくの生声。そしてその場で即興のラップも。だからこそ余計に「言葉」が入ってきました。
また自身のCDの売り上げをそのままカンパ箱に入れてくれました。

・さかい ゆうぞう(祈り)
なんと福島県でのボランティア活動の帰り道での出演。福島原発冷却のため、パイプを接続する作業を負っている方々のなかにクリスチャンが5人もいることを教えてくれました。作業リーダーもクリスチャンだそうです。

・和田力(歌)
16歳。こんな時だからこそ笑いたい。その気持ちを高橋優の「福笑い」のカバーで表現してくれました。

・せつこ(歌)
真っ暗ななかでのピアノ弾き語り。沖縄の旋律も含めて、鎮魂歌のように僕らに歌ってくれました。

・みやした(話)
お客さまで見に来たのですがそのまま飛び入り。地震が起きたときの話をしてくれました。

・こいで ひろし(歌)
まったくの即興ソング。ギターからインドのシタールのような旋律が聞こえました。

・亀井あかね(話)
モンゴルの話。電気がないことだけでなく、そもそも何も持っていないことを前提にしたモンゴルの価値観、国民性を語ってくれました。モンゴルでは「天の川」が地平線から180度見えるそうです。

・じょういち あつし(歌)
「平家物語」の一節に合わせて、先々週行っていたフィリピンの話をしてくれました。本当に大切なことはそう多くはないそうです。

・鈴木祐介(歌)
賛美歌。地震が起きた後、普段の家庭での何気ないことが大切に感じられるそうです。

・みわ(話)
ロウソクの光に例えながら、心のなかのロウソクが東北にも届くことを願ってくれました。

・小沼廣(朗読)
自身の友人をモチーフにした私小説の朗読。人にはいろんな人生があるんですね。表現形態が「朗読」だったので唯一電気をつけました


・みほちゃん with わっくん(歌と話)
わっくん3歳。めじろっく出演者史上最年少記録を更新。「味ポン」のCMソングを歌ってくれました。
そして、お母さんのみほさん。「笑う」ことの大切さ。自分の亡くなったお父さんが病室で、他の患者さんや看護婦さんにギャグを笑わせていたことを話してくれました。

・米山めみ(話)
昨今の地震の報道を見ながら「善」「偽善」について考えたそうです。日常ではここまで「善」について報道されていたでしょうか。

・大内恵吏也(話)
ロンドンオリンピックを目指す100メートル短距離ランナー。日本で7番目に早く走る男。大内さんのご自宅は福島県です。ただ震災時は九州の大会に出場されていました。まだ福島県に戻れず、いまは東京にいます。そんな彼は地震の話はまったくせず、短距離走について話してくれました。勝ち負けは関係無い。走りを通して自分を高めたい。

・中村龍平(話)
カンボジア支援団体「ラフトレード」代表。実は3/21に八王子でカンボジア支援の大規模なイベントを予定していたのですが会場の関係もあり中止に。福島県に住む共同代表の内藤さんは自宅を流され、いま避難所にいる状態。ホームページ上で見つけた日記を朗読してくれました。長文なのですがあえて載せます。

福島県に住んでいる男性が3月17日に書いた日記のようです。「風評被害」をいうタイトルで、男性は転載を希望しております。ただ非常に長かったので一部省略、補足してあります。
あくまでもホームページ上にあった日記です。男性が本当に福島県の住んでいるのか、書いていることが事実なのかウラは取れません。また書かれたのが3月17日の日記なので現状と違っている部分もあります。ご自身の判断でこの日記を読んでみてください。


「風評被害」

東京電力福島第一、第二原子力発電所は福島県の浜通りに位置しています。

東北電力ではないことを注目してください。

福島県の浜通りには東京電力の発電所がこのほかに「広野火力発電所」があります。この地域で発電された電気は、全て関東に運ばれ、首都圏の方々が利用しています。
一切地元ではこの発電所で作られた電気は利用されていません。首都圏の電気の3分の1は福島県で作られているのが現実です。

計画停電が首都圏で実施されています。「被災地に電気を送るためだから我慢します」というインタビューをよく見受けます。
東京電力が計画停電を行っているのは、首都圏の消費電力よりも供給電力が下回りそうだから突然停電を避けるために予め時間と区域を決めて停電を行っているのです。
首都圏で節電してこちらに電気が送られるなら、なぜ東北電力まで計画停電を行わなければならないのでしょう?

首都圏の方々は自分たちの電気が足りなくっているから、自分たちで我慢しているだけなんです。マスコミは何故この点を報道してくれないんでしょうか。
首都圏の人のために建設された発電所のために地元がこれだけ苦しんでいる現実を何故広めてくれないのですか。

しかし、冷静になって考えてみると、地元にも雇用や補助金で還元されてきた面はあり、その点は感謝しています。
でも、マスコミは「福島は危険」「放射能は危険」しか報道されていない面があります。後付で「このレベルでは身体に影響はありません」と言うだけです。パニックを抑えるなら言う順序が逆ではないでしょうか。

はじめに断っておきます。
首都圏の方を敵視しているわけでも、悪いというつもりも毛頭ありません。

首都圏で「放射能が怖いからカッパを買いました」「マスクを買いました」と言っている方がテレビに映っていました。
放射能が怖い?
ならば私たち福島県民はどうしたらいいのでしょうか。
私たち福島県民は逃げたくてもガソリンが無くて逃げられないのです。
もっと言えば、ガソリンや灯油が無いので救急車もバスも、救援物資を運んだトラックが近くまで来ても「放射線が~」で引き返している現状です。
それが現状です。

現在観測されている放射能物質は人体にまったく問題のない数値です。
X線やレントゲン、温泉の方がよっぽど高い数値を示しています。

仮のこのまま何もなかった。普通の生活に戻った、としましょう。
今度は風評被害が必ず起こります。

福島県出身です。って言うだけで「放射能が大丈夫?」って思わないでください。
福島県出身の女の子だからって「子どもを生む時は大丈夫なの?」って思わないでください。
福島県の野菜は美味しいです。
福島県の果物は美味しいです。
福島県のお米は美味しいです。
お肉も、魚も、みんな頑張って作ったり取ったりしたものです。

福島県産、ってだけで毛嫌いしないでください。

他の自治体や国はこの点を含めて被災地のバックアップをしていただきたいと思います。
復興には人の力がどうしても必要です。一日でも早く復興するためにも皆さんの力が必要なんです。物資の援助もお願いしたいですが、このことも是非頭に入れておいてください。よろしくお願いします。




以上が今回17組の出演者紹介でした。
皆さん本当にご来場ありがとうございました。主催者でありながら自分たちすらも知らなかった「めじろっく」の意味に感じた気がします。

次回は5月以降を予定していますが、少し状況を見ながら開催を考えます。
皆さんの生きざまを見れて最高でした。というか「飛び入り」って面白いね。
かかわった皆さま本当にありがとうございました。

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