わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問  285 陶芸の手順とは2(轆轤作業の手順2)。

2017-05-12 14:20:44 | 素朴な疑問
陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない

結果を招く事は多いです。

1) 全体の手順

 ① 陶芸の作業の手順。

 ② 轆轤作業は特に手順を大切にしますので、轆轤を例にとって述べます。

 ③ 成形の手順

  ⅰ) 轆轤上の中央に、土を据え密着させる為、土を強く両手で叩く。

  ⅱ) 土殺しを行う。(センター出し)

  ⅲ) 作品の底を作る。  以上が前回の話です。

  ⅳ) 土を上に伸ばす。

   轆轤で出来える事は、土を薄く上に伸ばす事と、直径を大きくしたり、小さくする事のみです。

   この組み合わせで作品を形造ります。

   尚、紐土を巻き上げてから、轆轤作業を行う方法については後で述べます。

   a) 土を薄く伸ばす前に、周囲の肉厚が一定である事、高さに狂いが無いかを確認します。

    即ち、現状は底が成形された背の低い円筒形に成っています。筒の内側に両手の親指を当て

    筒の外側には、他の四本の指を当て、更に筒の口縁には、親指と人差し指の付け根で押さえ

    込みます。同時に外側に力を入れ、直径を小さくするのがコツです。内外上を押さえ込み

    肉厚と高さを補正します。但し、口縁を極端に肉厚にしない事です。

   b) 出来るだけ肉を薄くする為には、土を垂直方向又はやや鼓(つづみ)型に伸ばす事です。

    鼓とは中央がやや細くなった状態で、中央が膨らむ太鼓型にすると土は薄く伸びません。

    即ち、土を薄くするには、その上の土を保持する形が必要があるからです。

    作者によっては、形を作りながら肉薄にする人もいます。轆轤に慣れた方には容易な方法

    ですが、慣れない方の場合、全体に肉厚に成り易いです。

   c) 土は上部より薄くする。

    下部から薄く伸ばすと、頭(上部)が肉厚になり、上部の重みを支え難くなる為、振れの

    原因となる他、全体が潰れる恐れも出てきます。その為、全体を薄くする事が出来ません。

   d)  背の高い作品の場合、土の量も多くなります。その場合、上部、中部、下部と三段階に

    分けて、順次肉薄にしていく方法があります。各段を肉薄にすると、どうしても境目(段差)

    が出ますので、段差を消して滑らかにし、指に当たる力を極端に変化させない様にします。

   e) 土を薄く伸ばす「コツ」は、

    イ) 左右の指同士を同じ高さで向かい合わせ、やや外側に力を加え、径が広がらない様に

     下から上へと両手の指を挙げていきます。即ち、左手(轆轤が右回転の場合)が主役に

     成りますので、左手の肘(ひじ)は太ももに付け、しっかり固定します。

     尚、両手の指の位置を内外で若干の差を設けて、薄く伸ばす方法もあります。

    ロ) 左右の親指が繋がる高さ(深さ)であれば、しっかり組み合わせます。

    ハ) 左右の指の位置は、時計の針で、7~9時の範囲内にある事です。(右回転の場合)

     10,11時と成るに従い、体が伸び力が入りません。

    ニ) 必ず口縁まで両手の指を上げる事です。途中で手が止まり、手(指)を離すと、

     必ず作品は振れます。表面を撫ぜるだけでも良いので、心掛けてください。

     土から手指を離す際には、一呼吸置いてから実行して下さい。「振れ」の原因になります

    ホ) 力を有効に使う為に、向かい合わせた両指は、点又は線状に使う事です。掌など

     面状に使うと、力が土に伝わらず、中々土は伸びません。

    ヘ) 一度口縁まで手指を挙げると、土の表面の泥を剥ぎ取り、水不足になりますので、

     次には水で濡らした両手で土の表面を撫ぜ、表面を濡らします。

    ト) 土を薄く伸ばすのは、単に腕力だけではありません。勿論腕力があれば、肉薄にでき

     ますが、それよりも轆轤の遠心力を利用した方が、より少ない力で土を薄く出来ます。

     即ち、外に向く遠心力を外側の手(左手)で阻止し、上向きの力に変換させます。

     その為、轆轤の回転をやや速くし、遠心力を強くします。但し、口縁近辺では回転速度を

     若干落さないと、「ふらつき」ます。

    チ) 指の使い方には、各自その人なりの方法があります。統一した基準はありません。

   例えば、両手の人差し指を折り曲げ、爪の部分を親指で押さえ、指の第一、第二関節を

     壁の内外に当て、締め上げる様にして土を伸ばしん¥ます。

     又、コテや牛ベラを利用して土を薄く伸ばす人もいます。要は自分に合った方法を会得

     する事です。

    リ) 轆轤に慣れた方は、土上げの回数が少なく、目標の高さまで伸ばす事ができます。

     何度も試みると、土は水分を吸い過ぎ、土の腰がなくなりますので、素早く作業を終わる

     様にします。大きな作品は、固めの土を使うと、水を使い過ぎても、腰が残ります。

  ⅴ) 形を作る。     

以下次回に続きます。
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