わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

質問 20 皿の高台の位置について。

2016-01-26 21:59:09 | 質問、問い合わせ、相談事
平垣内様より、以下の質問をお受けしましたので、お答え致します。

  [ 皿の高台の位置について ]

趣味で陶芸をやってる63歳です。小皿の径と高台の径の位置関係について教えて頂けませんか。

特に平ったい皿の場合に、高台を内側にしたいのですが、どうしても高台の際がヘタリ、綺麗な

曲線に焼き上がりません。理想としては皿の底は平に、そこから綺麗な曲線で。

未だ一度も出来ません。 ついでに、削る時のポイントもお願いします。


 ◎ 明窓窯より

皿類は平たい程難しくなります。特に高台を付ける時は要注意です。

 (尚、高台が無ければ、ほとんど問題は発生しません。)

皿類は、成形時(特に轆轤挽き)にも困難は伴いますが、巧く成形と素焼きが完了しても、本焼きで

問題を起こし易いです。理由は、本焼きでの高い温度で、素地自体が軟らかくなる為です。

特に空中に浮いた状態の部分は、ヘタリ易くなります。この場合は高台よりはみ出した縁の部分です。

支点(この場合は高台の端)から遠くなれば成るほど、ヘタリ易くなります。

尚、皿の外径に対し、高台径は1/2〜1/3とするのが一般的な割合です。


 ◎ 解決方法

1) 高台が小さくし、出来るだけ平たい皿にするのは、基本的には無理な構造です。

  それ故、高台を出来るだけ大きく取る必要がります。即ち、平らな底径より若干小さい程度が

  限界と思われます。どうしても径を小さくしたい場合には、縁周辺をなんらかの方法で下から

  支える必要があります。この件に付いては後で述べます。

2) 質問の中で気になる点は、「高台の際がヘタル」事です。

  〇の縁周辺がヘタル事があっても、高台の際がヘタル事は稀です。多分高台脇を削り過ぎて

  肉厚が薄過ぎたのが原因と思われます。特に高台脇を直角に削る事は、危険が大きいです。

  高台の外側の付け根はに丸み(R)を付け、高台脇は厚めに削り、縁に行く程、肉厚を薄く

  事です。但し、丸みが大きいと、施釉の際、高台が持ち難くなる欠点もあります。

 ◆〆能蕕ら平たい形状の皿では、ヘタリ易いですので、ある程度の深みのある皿を作り、焼成で

  平らに成る様にするのも、一つの方法です。但しどの程度深くすれば良いかは、試行錯誤する

  必要があります。

3) 耐火度のある素地を使う事です。

  高温で柔らかくなる素地と、高温に耐える素地があります。一般に赤土の様に鉄分の多い素地は

  耐火度が低く、白っぽい土には、耐火度の高い物が多いです。それ故、素地を変更するか、

  耐火度の高い素地を混ぜて(ミックスして)使用する事です。又、シャモット(焼き粉)を素地

  に混入する方法もあります。

4) 焼成温度を下げる。

  素地が軟らかくなるのは、最高温度と寝らし時間の長さによっても関係します。当然高い温度程

  時間が長い程、軟らかくなります。尚、焼成温度を下げる事はご自分の窯であれば出来ますが、

  焼いて貰っている方は、困難かと思われます。但し、窯の大きさにもよりますが、窯の中では、

  温度の高い場所と、低い場所がある物ですので、比較的温度が低く、窯の温度が比較的早く冷える

  下の方に窯詰めして貰うのも一つの方法です。 

5) 窯詰めでの対応。

 皿の縁周辺を下から支え、ヘタリを予防する。支えは道具土を三角錐にした「目土」を、皿の周囲

 に適度の間隔を開けて配置します。又、蜆(しじみ)やアサリ等の二枚貝の片割れに、土を詰め

 縁の周辺に置く方法もあります。「目土」が器に張り付くかも知れませんが、容易に取り除く事が

 できます。貝殻の場合は、作品に貝殻の跡が付きますが、貝殻自体は粉々に成ってしまい取り除く

 事は容易です。

6) 相談者の小皿が轆轤挽きなのか、手捻りによる角皿であるかは判読できません。もし手捻り

 による角皿であれば、高台脇から三角形の梁(はり)状の物を縁に向かって取り付ければ、下に

 落ちる事は予防できます。

以上、参考にして頂ければ有りがたいです。
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1 コメント

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有難う御座いました (平垣内)
2016-01-28 17:35:10
次回の参考に高台削りをやってみます。(ちなみに皿はロクロ引きです)
確かに高台脇を毎回直角に削ってました。(釉薬を掛ける時に持ち難く、しょっちゅう手が滑って釉薬バケツにチャポンと落すもので)
又色々とお願いします

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