わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問 278 轆轤挽きで使う小道具(用具)とは 1

2017-04-19 16:39:44 | 素朴な疑問
電動轆轤で作品を作る際、幾つかの小道具を使います。

水桶、コテ類、トンボやカンナ(鉋)類、切糸(シッピキ)、パス(コンパス)、湿台(シッタ)、止め土等

はご存知の道具(用具)類ですが、その他に、針、竹箆(へら)や金箆、弓、皮、布、スポンジ等が

あります。

各々個別の用途があり、その使い方にも独特な物もあります。尚、使い方にも、人によって違いが

ある事が多いですので、ここでは私なりの方法をお話します。

1) 弓(ゆみ)、細い針: 高さを調整する小道具です。

 轆轤挽きに不慣れな方では、轆轤挽きの途中で高さに狂いが出る場合があります。高さに狂いが

 あると、作品が歪む原因にもなりますし、例え歪んでいなくても、轆轤を回転させると、歪んだ様に

見えます。その際粘土の高さを切揃える用具として、弓や細い針があります。弓と細い針の違いは、

 弓が2mm以上切り取る必要があるのに対し、細い針は狂った部分のみを切り取りますので切り

 取る高さは、1mm以下で済む場合があります。弓が初心者向きなのに対し、細い針は、上級者向

 きとなります。

 ① 弓は10~15cmのバネ製の部材(竹ひご、鉄板など)を「U」の字型に曲げ、細い糸を

  両端に巻き付け、ピーンと張った状態にした物です。糸はなるべく細い糸を使います。

  ⅰ) 弓は片手又は両手で持ちます。

   片手の場合は五本の指でしっかり握ります。その際もう一方の手で手首などを支え、弓がブレ

   無いようにします。両手を使う場合は、弓の両端を両手の親指と、人指しと中指で支えます。

  ⅱ) 弓の一端を作品(轆轤)の中心に向け、他端は作品の外側になる様に構えます。

   糸は真下にし、切り口が水平になる様に糸も水平にします。その際、糸に水を付けると、

   滑らかに切断できます。バネの効力が無くなり、糸が弛む様でしたら、両端を引っ張り糸の

   張りを持たせます。

  ⅲ) 轆轤の回転は若干速めにします。弓を入れる場所は片手なら時計の針で6時の位置で、

   両手の場合は9時の位置です。(轆轤は右回転の場合)

   躊躇せず一気に所定の高さ(切りたい位置)まで、弓を差し入れます。二回転したら素早く、

   弓を真上に引き上げます。一回転目は糸の高さが安定しませんので、ここで引き上げると綺麗

   な高さには成りません。 又3回4回と回転数が多くなると、弓の糸がブ振れ切り口が二重

   三重になる恐れが出ますので、二回転がベストです。引き上げる高さは、切り取った粘土が

   本体から十分に離れる必要があります。又、糸の高さの保持に自信の無い方は、弓を持たない

   手の親指と人指指で本体を抱かかえ、その親指上に糸を落とし込む事で安定させる事も出来

   ます。

  ⅳ) 切り取った粘土は、輪に成っていなければ成りません。

  ⅴ) 切り取りは、肉厚の粘土の方が容易です。薄くて「ヨレヨレ」の状態では、上手に切れま

   せん。

 ② 細い針を用いて高さと、肉厚部分を切り取る。

  縫い針程度の細さの針を、細い木の軸に差込み接着します。針の長さは、軸より3~5cm程度

  出っ張る様にします。

  ⅰ) 狂った高さを切る。

   作品の径によって、内側又は外側から針をいれます。即ち、径の細い場合には、外側から、

   太い場合には内側(場合によっては、外側)から入れます。針は水で濡らす事により、より

   スムーズに切る事が出来ます。

  ⅱ) 切り取る量は最小限に抑える事が出来ます。

   轆轤に回転を掛けながら、針を本体の側面に当て、少しずつ押し込んで行きます。回転数の

   決まりはありません。完全に切れるまで行います。

   その際、針を持つての肘(ひじ)は、太腿に当て固定し、針を持たない手の親指は針又は針を

   持つ手と連結し、針の振れを押さえます。

  ⅲ) 針先と針を持たない手の人差し指は、向かい合わせます。人差し指に針先を感じたら、

   切断完了ですので、素早く真上に針を持ち上げます。

  ⅳ) 切った粘土が本体真上に残る場合があります。

   弓で切った場合はこの現象は見られませんが、針の場合起き易いです。その際には濡らした

   針を、本体切り口上を滑らせます。若干浮き上がる様にすると、粘土が針に付いてきます。

  ⅵ) 縁の肉厚の狂いを針で切り取り、同じ厚みにする。

   真上の高さの狂いは、上記の他肉厚の差として現す事が出来ます。即ち、本体の縁を親指(外)
   

   中指(内)、人差し指(縁の真上)の三本指で押さえ、高さを一定にすると、背の高い部分は

   肉厚に成ります。この肉厚の部分を針で、切り取ります。

   a) 針を親指、人差し指、中指で垂直に持ちます。(針先が真下を向く)

    薬指を本体の縁の内側に沿わせます。細い針は予め水で濡らせておきます。

   b) 針と薬指の間隔を一定に保ちながら、轆轤を回転させ針を、徐々に真下に降ろしていき

    ます。 間隔を一定に保つのも慣れないと、結構苦労します。

    本体の縁は肉厚の部分のみを切り取り、他は針が撫ぜる又は、空振りする程度とします。

    切り取った粘土は針に絡み付きます。場合によっては、粘土が本体側にくっ付く事もあり

    ますが、使った針や竹ヘラ等で容易に取り除く事が出来ます。

2) 太い針は、空気(気泡)や異物の除去に使います。

以下次回に続きます。
 
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