わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

青花は世界へ(海揚がり3)

2011-08-08 20:24:05 | 作品の装飾と陶磁器の絵付け
青花(染付)の話を続けます。

2) 沈船の実例

  ④ その他の沈船: 沈没した船は、世界各地で見つかっています。

   )サン・ディエゴの沈船

    16世紀後半に成ると、中国が独占的に支配していた、インド洋の交易は、ヨーロッパ勢が、

    主導権を握る様に成ります。即ち、大航海時代へと、発展して行きます。

    その切っ掛けは、1517年ポルトガル人が、マカオに到着した事です。

    a) 1600年12月14日、スペイン船籍のサン・ディエゴ号は、オランダ船隊との海戦に破れ、

      マニラ沖で沈没します。総トン数7~800トンと言われ、長さも35~40mありました。

    b) 1991~1993年にかけて、フランスとフィリピンの合同調査が行われます。

      1994年パリ郊外のヴィレットの博物館で、「サン・ディエゴ沈船」の特別展が開けれました。

   c) 積荷は、中国産の陶磁器を中心に、メキシコ産の土器もありました。

     その他、ヨーロッパ産の、金銀製品、ガラス製品、日本刀の鍔、中国、イスラム、メキシコ等の

     コインも確認されています。即ち、この船は、世界を航行する船で有った事が、証明されます。

   d) 青花磁器では、芙蓉手の壷、鉢、瓶類、皿(45cmの大皿)、香炉などですが、これらは、

     ヨーロッパ向けと。思われます。

   e) 引き揚げられた、これらの陶磁器類は、現在、マニラ国立博物館に、展示されているそうです。

  ) ヴィッテ・レウ沈船とハッチャー沈船

    a) ヴィッテ・レウ沈船は、1976年大西洋のセント・ヘレナ沖で発見されます。

      オランダ東インド会社の船籍の、同船は1613年頃、沈没したと思われています。

      積荷には、景徳鎮の青花磁器等があり、大皿(口径50cm)、中皿、水注、乳瓶、碗、

      カップ(コヒー、紅茶用)が有りました。これに類する作品が、堺(日本)を始め、

      世界各地の近代都市で、見つかっています。

    b) マイケル・ハッチャー沈船

      シガポール沖で、1980年代初頭に、大量の景徳鎮産の陶磁器を積んだ、船が発見されます。

      焼き物の総数だけでも、二万点以上有ったそうです。

      この船は1640年代に、沈没したと見られ、積荷の総数は、五万~六万と言われています。

  ) ブン・タオ沈没船

    a) ホーチミン市(ベトナム)沖の、ブン・タオで、1990年に発見されます。

      オランダ東インド会社の船籍で、ジャカルタのバダビアへ、向かっている途中でした。

     約五万点の中国陶磁器が、引き揚げられます。積荷は、飲食器(ティーカップ、ティーポット、

     ゴブレット、皿等)と、室内装飾品(花瓶、白磁人形、観音像、置物など)が、主なものです。

     絵柄は、牡丹、山水、蓮、詩文などが、簡略に描かれています。

     製作年代は、青花磁器の様式から、清朝初期(1662~1772年)と見られ、沈没は17世紀後半と

     見られています。

   )その他多くの沈没船が、発見されていましす。

     a) 「碗礁(わんしょう)一号沈船」

       2005年、福建省福州市沖で発見、清朝景徳鎮産磁器を、多数引き揚げる。

       その数は、約一万七千点(引き上げ以前に二万点ほど、盗難にあったようです。)

       東南アジア、中近東、ヨーロッパ向けの、日用磁器と見られます。

     b) オースターランド号、ベネブローク号、ブレイドロード号

       以上三隻は、南アフリカのケープターン沖で、発見されます。

       各々、1697年、1713年、1785年頃沈没したと、見られています。

       中国の陶磁器の他、わが国の伊万里の白磁や、染付けも含まれていました。

       ヨーロッパへ向かう途中に、遭難したものと、思われます。

     d) 以上の沈没船以外にも、近年多くの船が、世界各地から、発見されています。

        更に、これからも、多くの沈船が発見され、多数の陶磁器が引き揚げられる事でしょうが、

        話が長くなりますので、海揚がり品についての、話を終わります。

以下次回に続きます。
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