わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

素朴な疑問 279 轆轤挽きで使う小道具(用具)とは 2

2017-04-21 16:44:26 | 素朴な疑問
2) 太い針は、空気(気泡)や異物の除去に使います。

  土練(菊練)が不十分の場合、轆轤挽きの際、粘土が薄くなるに従い、空気が石の様に感じられ

  作業が非常にし難くなります。更に、空気の部分は肉厚が薄くなりませんので、高さなどに狂い

  が生じます。その為、空気を抜く必要があります。

 ① 空気のある位置は見付け難い。

  粘土が回転している場合には、空気の存在は手で触れれば、直ぐに判るのですが、回転を止める

  と判り難くなります。大きな気泡であれば、土の径を細くすれば、内側に凸(出っ張り)が出来

  ますが、小さな気泡では難しくなります。但し、円周上のどこかは不明ですが、高さは判るはず

  です。それ故、空気の有りそうな場所近辺を針で刺す様になります。

 ② 針は向こう側まで突き刺す事。突き刺す数は一個とは限りません。その周辺数箇所刺します。

  刺した部分を指で撫ぜる様にして押しますと、空気が抜ければ、その部分が凹みます。

  凹み部分は轆轤作業中に自然に埋まります。

 ③ どうしても見付けられない場合には、轆轤を回転させ粘土の内側の空気の有りそうな高さに針

  を刺します。螺旋状の線が残りますが、その状態で下から上に轆轤挽きすると、空気が抜けて

  いる場合が多いです。試して下さい。いずれにしても、土練が慣れるに従い、空気が入らなく

  なります。

 ④ 粘土の中に小石や木片等、異物が入っている場合もあります。

  異物は空気と同じ感じになりますが、針で刺しても凹む事はありません。それ故、粘土の中から

  掘り出す必要があります。その際、太めの針を使います。異物の周囲に針を差込、ほじくり出し

  ます。異物の大きさによっては、大きな穴が開く事もあります。その場合、濡れていない固めの

  粘土で穴を塞いでから、轆轤挽きします。 本体や粘土片が濡れた 状態では接着できません。

  葉や木片等の異形な異物は、何処まで埋まっているか判ら無い場合が有りますが、根気良く

  ほじくり出してください。傷口が大きい場合には、固めの粘土で補修後轆轤挽きします。

3) 其の他の針の使い方。

 ① 底の肉厚を計る。数挽きでなく、一つの粘土の塊より一個の作品を作る際に使います。

  轆轤挽きでは、作品を作る際、土の塊の中央に穴を掘り込む作業が行われます。その際、底抜け

  に成らない様に、底に土を残します。当然、削り高台の場合と、ベタ高台では残す厚みに差を

  設ける必要があります。又高台を高くする場合には、厚く残す必要があります。轆轤に慣れた方

  では、底の残り粘土の厚みは判り易いですが、慣れない方は薄過ぎたり、厚過ぎたりし易いです

  薄過ぎる場合には、高台内を削る事は出来ませんし、厚過ぎる場合には、削り作業が出来ても、

  所定の厚みに削らないと、底割れを起こしますので、適量の厚みにする必要があります。

 ⅰ) 肉厚を測る針は、細長い木の軸に釘先を嵌め込み、軸より5、8、10、15mm等の長さ

  を突き出します。上記寸法は残すべき肉厚です。5mmは一般的なベタ高台の場合で、8mmは

  花瓶など下部に重みを付ける彩のベタ高台の場合です。10mmは、一般的な高台(輪高台、

  碁笥底高台)の場合です。15mmは高台を特別高くする際に利用します。

  各々の針は厚みが判る様に、違う色のビニールテープを巻き付けると便利です。

 ⅱ) 粘土の中央に穴を掘り込み、おおよその厚みの時、轆轤を止め穴の中心に針を刺します。

  針が中心に無い場合、轆轤を完全に止めないと、底が丸く切り取られますので、完全に止めます

  粘土の底に木軸の跡が、わずかに付けば所定の肉厚と成ります。その際、中心に残っている水は

  スポンジ等で、吸い取って下さい。又、木軸で針が下に差し込めない場合がありますので、

  強い力で押し込み、針が轆轤面まで届いた事を確認します。その為、やや太めの針となります。

  深く掘り過ぎると土を足す事に成りますので、なるべく堀足らない程度が理想で、一度で決めず

  に数回に分けて行う事です。針の穴は完全に塞ぐ必要があります。周囲の内側の壁の土を中心に

  移動させながら、完全に針の穴を閉じます。素焼きご作品の中心に針穴が残る事もありますが、

  施釉する事で完全に塞ぐ事が出来ます。

 ② 針は作品を細工する際にも利用します。

  ⅰ) 当り線を描く。線描きや浮き彫り、掘り込み模様、掻き落とし等の際、針先で作品に当り

   を付けます。最初は薄めの当りとし、確定したらしっかりとした線にします。浅い当りは指に

   水を付け、表面を撫ぜる等の方法で、容易に消す事ができます。

  ⅱ) 透かし彫りの際にも利用できます。針は細く丸や角、不定形など自由に動かす事が出来る

   為、便利な道具です。軟らかい粘土の場合には、壁の向こう側まで一気に差込、当り線上を

   トレースする事で、透かし彫りが出来ます。固めの粘土の場合には、針先を水で濡らし、

   少しづつ、溝を深くしていきます。口径の小さな作品の場合、抜いた土が内側に落ち込まない

   様にする必要があります。即ち、針の切り口がやや外向きになる様にします。  

4) 竹へら(箆)や木へらの使い方。

以下次回に続きます。
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