わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

骨董入門 2 (きっかけ)

2011-01-15 22:25:19 | 縄文土器の話、骨董の話
骨董に興味を持った、「きっかけ」は、人により様々です。

1) 各地の陶器展を見に行ったら、たまたま、骨董市も行われていて、覗いていている内に、値ごろの

   骨董を、手に入れたのが、「きっかけ」の人も、います。

2) 国内を旅行した際の、お土産品として、購入した場合などや、世界のあちこちに、出張や旅行で

   出かけた際に、たまたま、手に入れた物が、「きっかけ」になる場合も有ります。

   私事ですが、昭和30年代に、中学の卒業旅行で、京都に行った際に、清水焼(きよみずやき)の

   小さな花瓶を、家へのお土産として、買ったのが、私が最初に購入した、陶器です。

   (今から見れば、型物の安価な作品ですが、今でも割れずに残っています。)

3) 「何でも鑑定団」なるテレビ番組を、見ている方も、結構多いと思います。

   この番組を見て、自分の田舎にも、値打ちの有る、骨董品があるはずだとか、小さい頃見た覚えが

   有るとか、親から「これは値打ちが有る物だ」と、聞かされていた等と、急に骨董に目覚め、田舎の

   納屋や物置などを、探す人もいると思います。この様な人も、骨董品の有無に関係なく、骨董に、

   関心を持つ、「きっかけに」に成ります。

4) 陶芸をやられている方なら、当然、陶磁器の書籍を読む事も、多いと思います。

   陶磁器の歴史にも、少なからず、関心があるはずです。又、どの様な作品に、関心があるかも、

   自然に出て来ます。更に進むと、それらの作品を、見たり、手にとって見たくなり、遂には、作品を

   手に入れたくなるかも知れません。

   (当然、最初は小物ですが、真贋は二の次となるでしょう、真贋を気にしたら、手が出ない

    かも知れません。)

5) その外、たまたま人が持っている物を、見せられて、自分も欲しくなって、骨董の趣味に、入り込んだ

   人もいます。

何れにしても、「きっかけ」はどうであれ、骨董は、奥が深そうで、興味も尽きず、愉しい世界ですが、

損得も絡んで来ますので、程々の所で、愉しんでいる方が、無難な事と、思います。


次に、骨董の価値には、当然と言うべき事が、幾つか有ります。

 ① 時代が古い物ほど、高価である。

   桃山時代、江戸初期、江戸末期、明治時代と、時代が下るに従い、値段は安く成ります。

 ② 品物(作品)の数が、少ない程、高価である。

   大量に作られた、型物よりも、手作りの作品の方が、高価になります。

 ③ 小さい物より、大きな物の方が高価である。

   皿や鉢など、食器類の方が、壺より、安く成ります。

 ④ 「割れ」や「傷」のない物など、高価である。

   古い物で、無傷の作品は、数が極端に少なく成ります。それ故高価です。

 ⑤ 皆が欲しがる物は、高価になる。

   需要と供給の問題です。骨董は幾ら需要があっても、新たな供給は、ありません。

   新たな供給とは、即ち贋作に成ります。

以下次回に続きます。
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