わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

新しい形を考える 4 (繰り返し)

2009-02-21 22:16:39 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
 陶芸で、新しい形の作品を作ろうとする際、その作品が、実用的なものか、又は余り実用性に

 「こだわらない」作品なのかも、重要な要素です。

 ・ 本来、焼き物(陶芸作品)は、実際に使う物として、作られて来ました。

 ・ 大きな陶芸展、公募展では、とても実用的とは思われない、大きな作品や、何にに使うのか

  不明な作品や、ただ造形美のみを目指した、作品が見受けられます。

 ・ それ故、新しい形の作品を目指す場合、実用性を重視するのか、実用性は無視するのか、

   それとも、造形美と、実用性の両方を、満足させる作品にしたいのか、ある程度考えて

   おく必要が有ります。

 ・ 当然、実用的な物は、ある制約が付きまといます。造形美ならば、大胆に形を作る事が出来ます。


 では今日の本題に入ります。

5) 繰り返し

   同じ形の物を多数作り、積み上げたり、横に並べたりして繰り返し、使用して、形を作る方法です。

 ① 団子状にした、各種色土を作り、丸い容器の内側に、並べ容器の内側に沿って積み上げます。

   その団子を指や、凸状の押し板で、平らにします。

   すると、団子は六角形に成り、隣同士と「くっつき」ます。

   全体が、六角模様の色土の丸い容器に成ります。

  ・ 同様にして、変わった容器の内側を使えば、六角模様のある、形に成ります。

 ② サッカーボール状の容器を作る。

   サッカーボールは、五角形の皮で縫い、繋がって球を作っています。

   同様にして、タタラ作りで、五角形を多数作り、ボウル状の容器の内側(又は外側)に貼り付けていきます。

   この様にして、半球を二個作り、球に成る様に、繋ぎ合わせます。

   当然、空気の逃げ道は、作って下さい。

 ③ 短冊状(帯状)の部品を、多数作り、これを編む様にして、作った作品は度々見る事が出来ます。

 ④ 曲面の連続模様

   タタラで作った、凸状の部品を多数作ります。凸は裏から見れば、凹に成ります。

   この凸面と凹面を、互い違いに張り合わせま。これを上下左右方向の行い、あたかも、

   「さざなみ」の様な模様を作りだします。これを皿などの平面や、より立体的な物に

    加工すれば、新しい形の作品とたります。

 ⑤ 平面と曲面を組み合わせる

   大きな曲面の中に、小さな平面を入れたり、曲面と曲面の間を、平面が繋いだり、

   その方法は、色々考えられます。

 ⑥ 角柱や丸棒などを、多数作り、組み立てる

   井桁に組んだり、校倉作り(あぜくらつくり)風に組んだり、ログハウスの様に組み立てたり、

   アイデアしだいで、面白い形が出来ます。

 ⑦ 陶壁などに利用

   大きな陶壁などを見ると、繰り返しの模様が見受けられます。

   棒状の物、凸凹の物、定形な物、不定形な物などを、多数作り、要所要所に配置して有ります。

   又、 色の違った定形な物を、多数作り、「モザイク」の様に、並べる方法も有ります。


以下次回に続来ます。
 陶芸の新しい形 

コメント
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