わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ロクロ (大皿を作る1)

2008-10-14 21:32:42 | 電動ロクロの技法
大皿の作り方を述べたいと思います。

 小皿の場合には、土殺しをし、土取り後、湯呑み状に土を延ばし、口縁を拡げ

て作品に仕上げます。これを繰り返し、一塊の土から、数枚の小皿を作ります。

   しかし、大皿の場合には、一塊の土から作品1個を作ります。

 先ず作品を作る前の準備です。

 イ) 大皿の大きさ及び、大皿の形を決めます。

 ロ) 作品の大きさに合わせて、土の種類、土の量を決める。

 ハ) 大皿の作り方を選択する。(作り方は色々有ります)

 ニ) 作品の大きさに合わせて、亀板を用意する。

  以上の準備が整ったら、作陶に移ります。

 では、各々詳しく説明して行きます。

 イ) 大皿の大きさ、形を決める。

  ① 基本的には、ロクロで作りますから、円(丸)に出来ます。

  ② 完成時、大皿の直径を何cmに仕上げたいのか。

   (作品が多きければ大きい程、縮む寸法は大きくなります。それ故計算を間違わない様に)

   ・ 更に、円にロクロ挽きした物を、四角などの形に切る場合があります。

     すると更に寸法は小さくなります。

  ③ 形に付いては、

    ・ 高さ(深さ)寸法を如何するのか。

    ・ 内側の底を、どの位の広さにしたいのか。

    ・ 底から口縁までのカーブ(傾斜)は如何(どう)するのか。

    ・ 口縁の形状は如何したいのか。

     例 玉縁(外側、内側に丸める)、端反り(反りの程度)、水平又は垂直などの形。

   尚、 形については、ロクロ挽き後、石膏の型に押し付け、形を整えると同時に、

     石膏に刻まれた模様を、作品に転写する方法も有ります(同じ形同じ模様を複数枚作る)

 ロ) 土の種類、量を決める。

  ① 平たい皿ほど、作陶時、及び焼成時にヘタリ(座る、傘のお猪口状)が出ます。

    それ故、赤土など耐火性が無い土は、出来るだけ避けます。

    又土の硬さは出来るだけ、硬い方がヘタリは少ないです。

  ② 一般に大皿を作る際、土を継ぎ足して使う事は少ないです。

     (作り方に拠っては、継ぎ足す場合も有ります)

   それ故 十分な量の土を用意し、一度で全部の土を菊練して置きます。

   (慣れないと、数キロの土を、菊練する事は難しいです。)


この続は、次回に述べます



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