ななきたのご隠居~野崎 幸治

千葉市美浜区で行政書士をしています。
地元では「ななきた(磯辺7丁目北自治会)のご隠居」と言われています。

東海道(興津寒ざくらまつり)

2018年02月16日 | 旅行

平成30年「第21回興津宿寒ざくらまつり」に行ってみました。

冷たい風が吹いていましたが新幹線の車窓からも富士山が良く見えました。

東海道線興津駅前です。

早速町を歩いてみましょう。

魚屋さんの店頭の干物。すぐ前には太平洋が輝いているのが分かります。

そして温暖な気候。住宅の前に蜜柑の販売。東海道は冬歩くとその良さがことのほか感じられます。

興津宿公園。

駅前からすぐに東海道に突き当り右折すると小さな公園があります。

トイレなども奇麗に整備されていて一休みにはもってこいです。

興津は東海道五十三次十七番目の宿場町です。現在の住居表示は静岡市清水区となっています。

「あんこのふるさと興津」というのがキャッチフレーズのひとつつとか。

興津出身の北川勇作という人が餡を造る機械を自ら発明して機械による製餡技術を確立したそうです。

まあ製餡業の基礎がここで築かれました。

ちなみに餡子は約1400年前中国から伝わりその頃は甘くなかったそうです。

会場である静岡市興津生涯学習交流館に着いたとたんになにやら朝鮮通信使の衣装をまとった人達がパレードに出ていきました。

わけわからないけどとりあえず一枚撮っておきました。

寒桜はまだ早いようで会場内でもチラホラといった感じでしょうか。

やっぱり静岡県です。どこからも富士山が良く見えます。

山頂付近は風が強そうで雪が舞っているのが分かります。

少し咲いているのをやっと見つけました。

静岡市消防団の演奏会。

我々も地域でやるイベントでは消防署や警察署から演奏に来てくれます。日本中こんな感じなんですね。

さて無料の甘酒を一杯いただいて金は使わず駅の方に戻りましょう。

町の中の寒ざくらもまだつぼみが多いようです。

東海道線の踏切を渡って耀海寺の夏心堂に寄り道しました。

夏心堂。

元禄7年お茶壺道中警護の役人だった多羅尾小左エ門が武士の心気地で(彼は顔に瘡があったのをいつもからかわれていたのですが)同輩の武士をいつものように笑われて討ち果たしてしまいました。

一時的な感情でしたことに悔い耀海寺の住職に勧められて切腹しました。

臨終に際し「もし我を祈らばかならず瘡毒に験あるべし」といいのこしたので後に瘡毒、疱瘡に苦しむし人達が参拝しました。

多羅尾氏の戒名が夏心了道信士といったので耀海寺は夏心さんのお寺ということになっています。

さて東海道に戻って駅に入る交差点を過ぎて少し由比町の方、興津川の畔まで歩きました。

東海道といってもこの辺は昔の面影は何もありません。

海側に静清バイパスがあるので車の往来も少なくてまた舗道もゆったり作られているので散策しやすいようです。

江戸より41番目の一里塚址です。

昔の旅人はこれを見るたびに江戸に一里近づいたなと思ったのでしょうか。

東海道と身延山にむかう(甲府)道の分岐点です。

奥の巨大な道標として題目碑が立っています。

昔四ツ乳の作右ェ門という力持ちが一人で背負ってきたという伝承があるそうです。

宗像神社の鳥居。

宗像神社は海上交通の守護神である筑紫の宗像神社を歓請したもので平安中期の建立とか。

本殿は奥まった場所みたいですが先を急ぐので省略。興津川も平凡。

風も強くなりそうなのでこの辺でいつもの撤収です。

興津駅に戻り東海道線に乗り吉原駅に向かいました。

東海道中膝栗毛

興津ヨリ江尻へ一里二丁

みすぼらしい茶店に、雨宿りついでに駆け込むようにして立ち寄ると、

北八「おいばあさん。その黄粉をつけた団子を二、三本くんなせぇ」

弥次「久しぶりだなぁ。いつもご老体ますますお達者でめでたいなあ。やっぱりこの子も、ちいさいとき見おぼえたより大きくなった。例の姉様は元気かい」

ばば「わしは子供もないわいな」

弥次「それなら孫か」

ばば「いんにゃ、子がなけりゃ孫は生まれねえ」

弥次「さようか。おめえのの孫でなけりぁあ。たしか、どこかの孫であった」

ばば「いんね。馬子じゃおざらない。となりの駕屋の子でおざるわい」

弥次「はははあ、そうかあ。坊主、団子が二つ余った。さあおたべ。おいしいよ」

かごやの子「おらあ、いやだ」

弥次「なぜ、いやだ」

かごやの子「糠あつけた団子はいやだ」

弥次「なに、糠つけたあ。糠なもんか。ちゃんとほらきな粉だ」

ばば「いんねい、わしらが店では米ぬかつけて売りやすのが名物で通ってますだ」

弥次「ええっ。どうりぜざらざらすると思った。ぺっぺっ。犬にやろう。それ、・・・・」

犬「わんわん」

弥次「それ、やろう、あんといえ」

犬「ああん」

弥次「ああん、おいしいもんだ」

残らず犬にやってしまい、あと味悪く生唾をはく。粉ぬか茶屋をあとにして辿って行くが、雨はしきりに降りつづいて洒落気もなく、無言の行進は足も重たくただとぼとぼとで。

江尻の宿を過ぎたころからようやく雨は晴れてきた。

 

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