わが家の食育…「お家で作ろう! 食べよう!」

家族の健康づくりは、わが家で作る食事から…。信濃毎日新聞発行「週刊さくだいら」「週刊いいだ」特集掲載をまとめます。

「米粉」を使って米の消費拡大を <Part1>

2009-02-13 | 農と食をつなぐ…地産地消のすすめ
                 信濃毎日新聞社「週刊さくだいら」
                  <2009.2/12号掲載>


豊かな自然で育まれる豊かな実り。農業は豊かな食生活の源です。今年は、農業生産と健康的な食を考え、農業の振興に向けてどんな消費活動ができるかを特集します。
まずは、ブームとなっている米粉。米粉パンは直売所やパン屋さんに、米粉ドーナツやスイーツは専門店に登場しています。米粉を知って、家庭でできる米粉の消費を考えてみましょう。
(Part2は、米の製粉や米粉パン、洋菓子などの手づくり提案です。 3月掲載予定)

命を育てる…農業から食を考える
2005年に食育基本法が制定され、明治時代に石塚左玄が提唱した「体育智育才育は即ち食育なり」の言葉がよみがえりました。
健全な食生活が人を育てることの大切さを再認、推奨されています。
命を育てる糧となる農業生産を健全にすることは、環境も人の体と心も健全に育つことにつながります。

環境保全のために、農業を守る
後継者不足や農業所得の低迷などで遊休地が増えています。耕さなければ田畑で無くなります。
農地の大切さは、①洪水の予防②土砂の流失防止③地下水の涵養 ④気温の上昇緩和⑤自然環境の保全⑥景観形成⑦文化の継承などの多面的機能に現れ、信州の自然環境の保全に不可欠です。

農業はモノづくりの原点…
世界中が大恐慌といわれ、日本本来の“ものづくり技術”の強化が求められています。
農業生産は消費することで守られます。地産地消が産地の活気になります。まず、日本の農業技術の原点である「米」をつくり、生産の意欲と生産力を支えることから日本の農業を守りましょう。
  
■今、なぜ米粉ブーム…?  
食料自給率の向上と米の消費拡大によって、未来の食を支える農地の保全が望まれる中、小麦粉の値上がりもあいまって、米粉の利用が注目を集めています。
米は日本の農業と食生活の中枢であり、その品質も価格として評価される作物です。
米づくりの経営を健全にするために、くず米(粒の大きさが規格外)で米粉をつくり、収益性を高め、米の生産と生産者を増やすことが理想的。
米粉の消費拡大は、小麦アレルギーの問題も含め、国産の作物の未来に光りを当てるものです。

■米の消費拡大のために  
農地と農家の継続のために必要とされる米粉の消費。
では、具体的にどうすれば消費につながるでしょうか。
まず、米粉を使っている既存の食品…「団子」などの和菓子をもっと食べること。
次に、小麦粉を使う食品を米粉に替えること。パンやケーキ、家庭の料理でも小麦粉を使うものは意外と多いものです。
米粉の特徴を知って、少しずつ切り替えてみましょう。



米粉の種類 
米粉パンに代表される米粉ブームですが、米粉は従来使われているものです。
「上新粉」 …うるち米の粉で、団子、すあまなどに。「米粉」として市販されている粉も同様に使えますが、上新粉の方がなめらかで上質。これらの粉を料理に使います。
「白玉粉」 …もち米の粉で、桜もちやぎゅうひでつくる和菓子に。
その他「道明寺粉」「もち粉」「みじん粉」など。

米粉の特徴
・調理法で食感が変わる……もっちり、しっとり、カリカリ、さっくり…、揚げたり蒸したり、火の通し方で変わります。
・失敗しない…グルテンがないので混ぜ過ぎも安心。水を早く吸い、ダマができずにしっとり仕上がります。
・余分な油を吸わない……米粉の粒子が小さいため、食材に薄く付くので揚げ物もヘルシー。
・発酵が早く進む
・小麦粉アレルギーにも安心


米粉でいろいろな食感を楽しもう
米粉と小麦粉も大きな違いはグルテンの存在。
小麦粉はパンなどをつくるときに、タンパク質と水によるグルテンが、発酵で生まれる炭酸ガスを保持し、ふっくらと膨らみます。
米粉はグルテンを含まないため、添加するもので補う必要があります。


豆腐入りで堅くなりにくい団子です。

豆腐と白玉粉でつくる「三色団子」 
  雪と若菜と桃の花をあらわす早春の彩りのお団子です。
 
①白玉粉(200g)に絹ごし豆腐(200g)を混ぜて三等分する。
②①のひとつはこねて耳たぶ位のかたさになるように水を少しずつ足す。
③もうひとつは、イチゴのしぼり汁(レモン汁少々いれて)とスキムミルクを入れて同様にこね、色が薄い時は食紅を少し足す。
④もうひとつは、抹茶を入れて同様に水を加えてこねる。
⑤それぞれを丸めて団子状にし、熱湯でゆでてあずきを添える。


約15個分。ポリ袋で少量ずつが作りやすい。

軽く焼き上がる「米粉のマーブルクッキー」
  米粉は混ぜやすく、しっとりしてサクッと焼けます。

①米粉(60g)にベーキングパウダー(小さじ1/2)を混ぜておく。
②ポリ袋にバター(30g)を入れて、手の熱で軟らかくし、砂糖(25g)、粉、溶き卵(1/2個)を順に混ぜる。
③一部にココアを混ぜて色をつけ、全体にマーブル状に模様が入るように練り込む。
④直径1.5cmに丸めてオーブンシートに並べ、ラップをかけてまな板をのせてつぶし、平らにのばす。
⑤オーブンシートのまま鉄板に載せ、180度に温めたオーブンで15~20分焼く。

   

「から揚げ」はカラッと揚がってヘルシー
   冷めても歯切れがよく、カラッとしています。
米粉が早く水分を吸い、軽く揚がるので、川魚には昔から使われていました。

鶏のから揚げ  
しょうゆ、ショウガ汁、酒で鶏肉に下味をつけておき、米粉をまぶし
つけて揚げる。卵を絡ませてたり、みじん粉をまぶすとボリュームが増す。
 
ハヤのから揚げ  
ハヤやワカサギなどの水気をとって塩コショウし、米粉をまぶして揚げる。



「ホワイトソース」や「とろみ」が簡単に…  
牛乳(250㏄)に米粉(大さじ2)の割合で混ぜて加熱する。直ぐ均一に溶けるので簡単。
洋風の本格ソースとは違う感覚で、簡単ヘルシーに使ってみましょう。
グラタン、スープにも。

クリームパスタ 
バターで玉ネギをいため、さらにキノコ、ゆでたブロッコリー等をいため、予め牛乳に米粉を溶いておき、加えてとろみをつけ、塩コショウする。パスタをやや固めのアルデンテにゆで、クリームソースをかける。
(一人分は牛乳1カップくらい。グラタンも同様のソースでつくれる)



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