メガネヒヨコの生息日記

メガネヒヨコのささいな日常

Priscilla日本版観てきました・演出編第二幕(ネタバレあり)

2016年12月28日 | 国内エンタメ

18日日曜日のマチネに3回目のプリシラを観てきたメガヒヨ。この日はちょうど中日。
役者さんのパフォーマンスは過去に2回よりさらに熱が入り、とても楽しめた。
なんか宮本亜門さんがいろいろ変えちゃったことについて言ってもしょうがないな~。エンタメはつべこべ言わず楽しんだもの勝ちだよな~とまで思い始めた。
気持ちの流れを説明すると、初日は変更点に驚き、二回目は何で日本版だけこんなに変えられたんだという怒り、三回目は役者さんに情が湧いて楽しんでしまおうという感じかな。

でもやっぱりBroadwayの演出・振付を直輸入された方がもっと楽しかったと思ったりするので、再度つらつら語るよ。

第二幕

【♪THANK GOD I'M A COUNTRY BOY
Broadway版では二幕の幕が上がると、キャストが会場のお客さんを舞台に上げて踊らせていた。
キャストと一対一で踊った後、輪になって結構なスピードで回るものだった。
お客さんが転んでしまうことも一度や二度でなく、舞台袖では役者さんたちがハラハラ見守っていたとのこと。(主演のWill氏談)
やっぱり日本版ではそれは無くなっていた。本当、それは大正解!!
以前
に我らがLittle Sisterさんが体を張って、その危険性を立証してくれたことは無駄ではなかった。
(2012年当時のはなし。大けがにならなくてよかった。)
http://blog.goo.ne.jp/megahiyo1414/e/198b8b2d6b54b4333836c0f565a28125

【♪A FINE ROMANCE
ヤング・バーナデットを演じているのは穴沢裕介さんかな?
大きい目が陣内さんと似ているので、この役にぴったり!!
ただすごーく不満なのは、なんでメイクでなくアイマスクしてるの? せっかくの美貌がもったいない…。

Broadwayでこの役を演じた方は、アイマスクを使わずに女性仕様のメイクを施した姿で登場していた。
あの時は女優さん!?と思ったよ。
当時この役を演じたSteve Schepisさんは、始まりから終わりまで女性のメイクでアンサンブルの各役を演じていた。
Go Westではスカートだったし、アリス・スプリングでも女性従業員だった。
日本版ではそういう役の枠とかこだわってないのかな?
全幕にわたっての女装は無理にせよ、休憩時間直後のシーンなのだからアイマスクなんて使わず、穴沢さんの美しさを存分に披露させてほしかったな。

【♪SHAKE YOUR  GROOVE THING
このシーンではとにかく、古屋敬多さんが履いているスカートがぶかぶかだったのが目に焼き付いた(笑)
この衣装は長身のユナクさんと共用なのかな?
Broadway版ではスカートは巻きスカートで、Nickくんは客席にお尻をアピールしながら着ていたな。
…いや。日本の役者さんにそんなことを強要するつもりはございません。

【♪POP MUZIK
キャストスケジュールの関係でキンタロー。さんの演技しか確認していないけど、日本版もハジケているなぁ!
でも客席に飛んでくるピンポンはわずか一つ。(いや、それもオケピに落ちてるかも)
もちろんそれでいいと思う。日本人は劇場からタダで持って帰れるものにこだわる人も多いので、取り合いになってしまうかも知れないからね。
ちなみにBroadwayではピンクのピンポンが多数放出されており、拾った人はステージドアでシンシア役の女優さんにそれにサインしてもらったりしてたな。

それと日本版ではシンシア登場でドラァグクィーン三人組はそうそうに追い出されて、舞台に残るのはアダムひとり。
Broadway版では三人とも残ってその反応ぶりが違うのが面白かった。


(こんな感じ)

【♪A FINE ROMANCE (REPRISE)
Broadway版ではボブに別れの挨拶をするミッチが、ハグにするか、男らしく拳タッチするか迷うのが可愛かったけどあれはWill氏のアドリブだったんだね。
山崎さんでもそれが観たかった!!(あっさりお別れしてた。)
あ、アダムの「ピンポン・シャンペン」の発言もなかったかも。日本だとやっぱり過激になっちゃうのかな。
ちなみにBroadway版は退場時におしりにはさんだピンポンが落下、日本版は隠しもっていたピンポンを口に入れてごまかすといったもの。
どちらも面白いね。

【♪GIRLS JUST WANT TO HAVE FUN
このシーン、日本でも黙々と運転するミッチが豪華な背景であることは変わらず…。

【♪HOT STUFF
はい、ここも大幅な変更が。

Broadway版のプリシラ号は、アダムの心情を代弁するかのようにLEDライトがメラメラと妖しく光を放っている。
ぱかっと内部が開き、そこではパンツ・ブラ姿のアダムがひざ上網タイツを履いている。
DIVAたちに着替えを手伝ってもらい、女装したアダムは男たちが集まるドライブインへ…といったシーン。

日本版は既に着替え済みのアダム。まぁ失敗できないシーンだからね。
ドライブシーンの雰囲気も違ってたな。
日本のは最初から女装というのがバレていた感じ。男たちも好奇心から声を掛けているように見える。
そこでアダムがそっけない態度を取りからかって、フランクを怒らせトラブルに発展といった流れ。

Broadwayのは最初はうまく女性とだませたけど、カツラが取れて男たちの怒りを買うという展開。

逃亡シーンもこれまた違っていた。日本版はすばしっこく逃げ、身をこなし男たちの同士討ちまで誘う。
Broadway版のアダムはその屈強ぶりを発揮し、大勢を相手にエルボーだのキックだの途中まで善戦する。

どちらがいいのかは役者さんの個性に合っている方がいいと思うのだけど、メガヒヨは断然Broadway版が好き。

そうそうそれと。一番言いたいことがコレ!!
ひと騒動の後、泣き出したアダムをバーナデットが慰めるこの作品のクライマックスといっても良いシーン。
陣内さん、古屋さん、ユナクさんも演技に熱が入っているのはいいのだけど…。
舞台での二人の位置が極端に下手側なもので、上手前方に座った観客には陣内さんの背中しか見えないのだ。
初日にはF列上手30番台の席に着席したメガヒヨからは、小柄な古屋さんは陣内さんにすっぽり隠れて全く見えなかった。

宮本亜門さんはサイド席のお客さんには全く配慮しないのだろうか!?
10年以上前にInto the Woodsを観た際にも、上手下手の客席からはほとんど見えない舞台装置・演出だったな…。
休憩時間に観客が劇場係員に抗議していたのを思い出す。
この演出家氏には、作品にこめる優しさの一割でもいいから端に座ったお客さんにも向けてほしい。
ほとんどの客がフル・プライスを払っているし、大抵は一度きりの観劇、それに遠方から来ている人も少なくないのだから。

【♪MacARTHUR PARK
このシーンも大幅に変更。
Broadway版では、屋外をボブと夜を明かしケーキに顔を突っ込んだまま朝を迎えたバーナデット。
辺りは雨が降り始めている。
起きてきたミッチがそれを見て一言。
「とうとう人生の中でこの歌をうたう瞬間がやってきたわ!!」

「雨の中に置き去りにされたケーキ
持って帰ろうとは思わない。
なぜなら焼くのには時間がかかるし、レシピを手にすることは二度とないから。
OH NO~~~!!」
というマッカーサー・パークの有名な歌詞を歌い上げる。すんごい響きのよいバリトンの声で。
このフレーズは日本でいうと「着てはもらえぬセーターを~ 寒さこらえて編んでます~♪」くらい有名なもの。

起きたバーナデットはボブにエスコートされるようにしてバスの中へ。
残されたミッチは、歌詞に出てくる緑のアイシングがかかったケーキの着ぐるみを着たダンサーと共に歌い踊る。

ちょっとナンセンスがかっているが、主役ミッチにとっては二幕に入って初めての見せ場。

それが日本版では、
ケーキではなくボブの膝枕で眠るバーナデット。
それを見たミッチは祝福の言葉を彼女に寄せ、自分も雨に濡れたケーキのような生き様には別れを告げると歌い出す。
場面はケーキの踊りではなく、ボブとバーナデットの結婚式へ…といった展開。

メガヒヨは正直コレは「語りすぎ」だと思った。
映画やBroadwayのボブとバーナデットの関係はまだ未確定といった感じで。
映画のラストシーンでの少々不安ではかなげな彼女の表情がそれを物語っている。そこが良かったわけで。

確かにマッカーサーパークの歌詞をよく知らない国の人にとっては分かりやすいのかも知れない。
だけど、良くも悪くも演出と称して作品をいじっていいのかと心に引っかかった。

【♪BOOGIE WONDERLAND
日本版のこのシーンの振付は結構いいかも。
キレのある動きで。
さっきも言ったけど、これで女子従業員としてヤング・バーナデット役の人がいたらさらに華やかになったのにな。

【♪THE FLOOR SHOW
あ、楽屋のガウンが省かれている。
バーナデットはお気に入りのヒョウ柄、アダムは可愛いフレア仕様とそれぞれの個性が出ていて好きだったんだけどな~。

それ以外のここの演出はBroadway版とほぼ一緒。

【♪ALWAYS ON MY MIND
楽屋にちょこんと座るベンジーに気づくまでの、ミッチの様子が面白かった。
(ドリフのコントでの「志村、うしろ、うしろ!!」の技法。こういう日本仕様は大歓迎)

ベンジーの部屋のベッドはごく普通の仕様。Broadway版ではレゴブロックを組み合わせたようなデザインで可愛かったけど、予算もあるだろうからね。
それよりエルヴィス・プレスリーのモノマネが気になった。
低い声を頑張っていて結構なんだけど、襟を立てるとか髪の毛をくしゃくしゃにするなどもう一工夫欲しかった。

【♪LIKE A PRAYER
Broadwayでは平らなところでのパフォーマンスだったけど、日本版はエアーズロックのセットの上にて。
足元が不安定なせいか、ダンスはほとんどなし。動きとしては四分の一くらいといったところかな。

アダムの衣装はほとんど変わらないけれど、おしり丸出しではなくショートパンツらしきものは着用していた。
うん、それでいいと思う。ここは日本だし。

【♪WE BELONG
遅れて山頂にたどり着いたティックとバーナデット。
三人で今後にわたっての絆を確かめ合う歌。
日本版ではそこにボブとマリオンが加わる。たぶん映画版でのピクニックのシーンをイメージしてかな。
和音美桜さんほどの歌い手にほとんどソロの機会がないのは勿体ないので、ここで出番を作るのは良いのでないのかな…。

【♪FINALE
日本版の良い点。
それはフィナーレでの写真撮影が許可されているところ。

衣装は写真の通り、オリジナルのまま。
♪Finallyの音楽に合わせて役者さんが楽しそうに踊り、こちらもノリノリで手拍子する。

しかしなんかおかしい。
あ!!みんなアイマスクしてないし、ドラァグのメイクって訳でもない。

このフィナーレは男性の役者さんはドラァグクィーンという設定だとばかり思っていたのに…。
あれらはもともと、映画版でのアリススプリングのステージ衣装だからね。

素顔で着たら、ただのオーストラリア名産品コスプレ大会じゃん。

例えばBroadwayキャストさんの写真を拝借して解説してみましょう。
メガヒヨお気に入りのカイル・ブラウンくん。


パレス劇場での出番前の一枚。
アイマスクに加えてリップも衣装に合わせてる。
まさにファビュラスなドラァグクィーン!!


一方こちらはメイシーズのパレードのリハーサルシーンの一枚。
日本版と同じくアイマスクなし。
こうなると武装解除して丸腰も同然。
素の好青年ぶりを隠せずにいる(笑)

でも考えようによっては、日本のステージに立った役者さんの素顔を見せることによってその人のアピールになるというのもあるからね。
演出には数々の驚きや戸惑いがあったけど、今回の日本版のPriscillaで多くの役者さんを知ることが出来たのでそれは大きな収穫だった。

これを書いている時点で公演はあと3回。
そのうちの1回を観に行く予定で、これが今年の観劇おさめ。

自分にとってはいいことも大変なこともあった一年で、日本版Priscillaはまさにそれを象徴するような作品だった。
四回目はどんな気分で観るのかな。
いずれにしても楽しみである。
 

【UP一時間後に追記】

あ~!!!大切なこと書き忘れていた!!

日本版では主役三人による「シドニーオペラハウス」が無かった。

映画版でもステージの締めを飾るあの名シーン。

例のドレスやかぶりものは着用していたので、やろうと思えば再現は可能だったはず。
なんでやらなかったんだろう。
まさか「日本人はシドニーオペラハウスなんて分からないだろう。」とか誰かさんが判断したとか!?

これについてはメガヒヨも、NYで60回近く観てキャスト三人との会食も果たしたNick姉さんも怒り心頭である。

それにしても世界各地でPriscillaが上演されてて、何で日本だけガラパゴス的な演出になっちゃったんだろう…。
出来るだけいい所を見てポジティブにと思ってたけど、やっぱり悲しくなってきた。

最後の一回を観たらまた総括的に何か書くつもりである。

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