MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

ペルー人ってどんな人?

2008-04-30 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
スペイン語の通訳をやっていると言うと、必ず(日本人から)聞かれる質問があります。

それが、

「南米人ってどんな人?」
「ペルー人ってどんな人?」

という質問です。

これはとっても答えにくい。

だってペルー人は本国に2700万人(2004年)いて、日本にもペルー国籍の外国人登録者数は5万8000人(2006年)で全外国人の2.8%。必ずしも少数派ではありません。

たくさんのペルー人と仕事をしていると、もちろんある一定の傾向はありますが、皆が同じ特徴を持っているとは必ずしもいえません。

特に、南米人は明るい(サンバのイメージ?)、南米人は踊りがうまい(やっぱりサンバのイメージ)、南米人は賑やか(これまたカーニバルのイメージ)、美男美女(これはコパカバーナのビーチのイメージ?全部ブラジルか?)とか言われます。

でも、私の知っている日系ペルー人には、明治時代にタイムスリップしたような古き良き礼儀正しい日本人像を今に引き継いでいる人もいますし、逆にとってもいい加減で人に迷惑をかけてばかりの困った人もいます。明るい人もいるけれど、とても引っ込み思案でおとなしい人もいます。そういう人は、南米と聞いただけで「にぎやかで明るい人」と決めつけられ、期待されてしまうので逆に気の毒なことがあります。

日本で日本人ってどんな人?と聞かれても困ってしまうように、ペルー人にもいろんな人がいるんですよねとしか言いようがありません。

私がパラグアイにいたとき、日本人がほとんどいない地域に行くと、私が「The 日本人女性」となってしまい、ずいぶん間違ったイメージをパラグアイの田舎に植え付けてしまったと反省しています。ジーンズ・長靴姿でにバイクにまたがり駆け抜ける・・・いわゆる大和撫子とは正反対の日本人女性。

外国に住むということは、自国を代表している一面もあるとは思いますが、期待されるペルー人像に必ずしも合致しないからと言ってがっかりしないでくださいね。

できれば「○○人」ではなく、「○○さん」とのお付き合いでありたいと思っています。
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