最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

風は天の息

2017年09月05日 10時25分52秒 | 新聞コラム
北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
9月4日掲載のタイトルは、「風は天の息」。



 街中や公園など、どんな場所にいても風が体を吹き抜けていく。風は表皮にある数多くの神経末端を刺激するが、その風は絶えず変化している。
 山歩きの際の風は汗が吹き出した体をいたわってくれる。山頂では、急峻な山肌を風が暖かい空気を斜面に沿って押し上げて作る上昇霧を間近で見ることができる。白い雲が沸き立ち、消える様子は生き物のようだ。
 海辺は風を最も強く感じさせてくれる場所のひとつ。波打ち際で風上に向かって並んでいる海鳥から、少し離れたところに座っているのは楽しい時間だ。海鳥と一緒に風を感じていたいが、たいていは根負けして先に立ち上がる。
 風の写真が存在しないように、風は見ることができない。ひとつの風が通り過ぎると、また別の風がやってくる。風は不思議で不可解だ。植物学者で動物学者、生物学者、人類学者でもあったライアル・ワトソンは「風の博物詩」のなかで「不可解ながらも否定できない存在である風の二重性こそが、人間の精神活動を誘発した」と書いている。
 ワトソンの著作は非科学な作り話もあると言われてるが、博学の士であり、その文章は刺激と感動を与えてくれる。
 「風は天の息である」とワトソンはいう。海鳥たちは、その天の声にしっかりと耳を傾けているようだ。天の声を聞き逃さないように、もう一度砂浜に座った。
                            (メディカルはこだて発行人・編集人)
                                            

旧砂原町の砂崎海岸


波打ち際の海鳥


砂崎海岸に立つ灯台







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函館渡辺病院は介護予防の「ゆのかわいきいきクラブ」を開催

2017年09月05日 09時03分12秒 | メディカルはこだて
第63号では函館渡辺病院地域交流部会の新谷綺子さんと作業療法士の内藤弘貴さんを取材した。


ゆのかわいきいきクラブで体操をする参加者

函館渡辺病院(三上昭廣理事長)は、地域住民が住み慣れた地域でいつまでも健康で活動的な生活を送るため、介護予防の体作りの方法などを教える「ゆのかわいきいきクラブ」を開催している。同病院関連施設で、医療・介護・福祉の連携の中核を担う拠点として市内湯川町2丁目に高齢者複合施設ケアタウン昭里がオープンしたのは2014年。ゆのかわいきいきクラブは、ケアタウン昭里の開設を機に開かれた。対象となるのは湯川町1丁目、2丁目、3丁目の住民。会場はケアタウン昭里の2階多目的ホールで、毎回テーマを設けた講演と体操が行われるが、1年目と2年目はそれぞれ8回を実施、今年度は9回の開催を予定している。
「参加者は30人程度で、女性が圧倒的に多いのですが、男性も少しずつ増えてきました」。同病院地域交流部会で同クラブを担当する新谷綺子さんはそう話す。地域交流部会は病院で行われる健康ひろばや夏祭り、クリスマスミニコンサート、また町内の清掃など、地域住民との交流活動を積極的に推進してきた。
作業療法士の「作業をして心を元気にしよう」など。体操は作業療法士の内藤弘貴さんがモデルとなったDVDを作成。首や肩、わき腹、腰、太ももなどのストレッチ、ひざ伸ばし、スクワット、片足立ちなど16種類、それと5種類の指体操を紹介、参加者はその映像を見ながら一緒に体操を行う。内藤さんは「片足立ちは転倒しないような注意が必要です。指体操は楽しむ要素を取り入れました。ストレッチなど各動作にはポイントがあり、そこはしっかりとやらないと効果が薄いので、強調して指導しています」。


地域交流部会ゆのかわいきいきクラブ担当の新谷綺子さん


作業療法士の内藤弘貴さん




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女性のすべてのライフサイクルに関わる助産師の役割

2017年09月05日 08時29分29秒 | メディカルはこだて
第63号では函館中央病院周産期センター副看護師長の村上信子さんを取材した。


周産期センター副看護師長の村上信子さん

周産期(出産の前後の時期)に関わる高度な医療を行うことができる道南唯一の総合周産期母子医療センターとして、函館中央病院は地域の周産期医療の中核を担ってきた。同病院には30人の助産師が勤務しているが、周産期センター副看護師長の村上信子さんもその一人。道立旭川高等看護学院助産婦科(助産学科)を卒業後、旭川医科大学病院を経て、函館中央病院での勤務が10年目を迎えた。
同病院の年間分娩件数は700件前後。道南地区のほぼ全ての周産期ハイリスク症例を取り扱っている。村上さんは「ハイリスク症例とは妊娠高血圧症候群や切迫早産・前期破水、胎児発育遅滞などですが、当センターでは小児科の新生児専門医と密に連携を取り、母児共に最良の選択となる医療を常に目指しています」と話す。助産師の仕事は分娩介助だけではない。「妊婦の健康管理や妊娠中の生活指導、出産後も褥婦の体調管理、母乳指導、乳児指導など妊娠から出産・育児に至るまでの母子の健康を守るための管理と指導、さらには未成年への性教育指導や家族計画指導まで、助産師は女性のすべてのライフサイクルに関わっています」。




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5月8日赤十字フェスティバルが開催

2017年09月05日 08時06分30秒 | メディカルはこだて
第63号では函館赤十字病院事務部総務課の安達寿世さんと阿部穣さんを取材した。


朱色にライトアップされた五稜郭タワー

5月8日は赤十字の創設者で第1回ノーベル平和賞(1901年)を受賞したアンリー・デュナンの生誕日であることから、世界赤十字デーに制定されている。日本赤十字社では5月を赤十字月間と定め、赤十字の活動を広く周知するために全国各地で赤十字フェスティバルを開催するなど、普及に努めている。函館では日本赤十字社北海道支部函館市地区と函館赤十字病院、北海道赤十字血液センター函館事業所の主催で実施された。赤十字フェスティバルや函館と赤十字活動との関わりなどについて、函館赤十字病院事務部総務課の安達寿世さんと阿部穣さんに話を聞いた。
 赤十字フェスティバルは5月8日午後1時から五稜郭タワー1階アトリウムホールで開かれた。赤十字の活動パネルを展示し、救急法や幼児安全法、NTTによる災害用伝言ダイヤルの体験コーナー、子供用の救護服を着ての写真撮影コーナーなどが設けられ、東日本大震災の義援金も募った。フェスティバルには親子連れのほかに観光客や花見客の姿も多く見られた。夜は赤十字運動月間のPRとして全国24カ所、函館では五稜郭タワーがライトアップされた。五稜郭タワーの点灯式は午後6時に行われ、10時までの4時間、タワーは赤十字のシンボルカラーである日赤レッド(朱色)に包まれた。


函館赤十字病院事務部総務課の安達寿世さん


函館赤十字病院事務部総務課の阿部穣さん





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後悔しない「終のすみか」の選び方。函館市の高齢者施設「最新事情」

2017年09月05日 04時40分33秒 | メディカルはこだて
第63号の特集は、後悔しない「終のすみか」の選び方。函館市の高齢者施設「最新事情」の2回目。
函館市では3年毎に策定する介護保険事業計画に基づき、介護保険施設等の整備を進めてきている。現在、平成30〜32年度までの第7期計画を策定中であるが、今回は平成26年度に策定された第6期計画における施設整備の考え方を特集する。施設整備は整備数量の検討にあたって「介護保険施設等入所(入居)申込者状況調査」を実施しているが、この結果と今後の高齢者人口および要介護認定者数の増加予測から、今期計画の新たな施設・居住系サービスの見込みの合計は332人、基盤整備としては328床分を計画。さらに椴法華地区の生活支援ハウスを自立から要介護者までの受け入れ可能な混合型特定施設(18床)とし、今期計画は待機者の解消等を目的とした新規整備328床に椴法華地区の18床を加えた合計346床分を整備することになった。
記事では、346床の整備状況について、具体的な施設等名称〔法人名〕や定員数、所在地、開設日(予定)等を一覧で紹介した。


特集で紹介した函館市介護保険事業計画に基づく介護保険施設等の整備状況


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