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食品機能表示に四国版、中小も容易に 産業振興へ民主導

【出典:2016年10月29日 日本経済新聞】

 四国独自の食品機能性表示制度が動き出す。国の機能性表示食品制度と比べて表示内容は限られるものの、中小食品会社でも利用しやすい制度を実現しようと、民間主導で創設を検討していた。このほど枠組みが固まり、消費者庁などと詰めの協議を急いでいる。2017年度の早期に運用を始め、四国の食関連産業の振興につなげる。

 機能性表示食品制度は政府が成長戦略の一環で健康関連の食品市場の拡大を促そうと15年4月に始まった。特定保健用食品(特保)のような専門機関の審査がない届け出制だが、最終製品の臨床試験か所定の手順での文献調査が条件など、地方の中小企業にはなお利用のハードルが高い。

 そこで国に先駆けて13年4月に北海道庁が始めた機能性表示認定制度を参考に、四国でも時間とコストをかけずに利用できる独自の制度を目指して産業支援機関の一般財団法人四国産業・技術振興センター(STEP、高松市)を中心に制度設計を進めていた。

 表示までの手続きに半年程度はかかるという機能性表示食品に対し、申請から認定までを2~3カ月とする。民間主導で複数県にまたがる初の試みとなる。11月7日にSTEPが主催し高知市で開く「四国食品健康フォーラム2016」で制度の枠組み案を示す。

 それによると食品会社には被験者1グループに表示を目指す食品、もう1グループに有効成分を含まない対象用の食品を摂取してもらうヒト介入試験を実施し、結果に有意差があることを論文としてもらう。それが他の研究者の査読を経て論文誌に載ることを表示を認める条件とする。

 こうした科学的根拠を評価するため、有識者による第三者機関として健康支援食品評価会議を設け、審査委員会を通じて食品会社などの申請を審査する。条件を満たせば該当する食品に認定マークや、科学的な研究の裏付けがある商品である旨の表示ができる。ただ、機能性表示食品のように効能はうたえない。

 13年に組織し、食品会社など現在約50社が参加する健康支援食品普及促進協議会を通じ、表示を志す企業を支援する。同協議会内に表示を裏付ける論文のライブラリーを設けて消費者が照会できる体制も整える。

 北海道の制度ではサプリメントや清涼飲料水など37社の71品目がこれまでに認定された。自治体では新潟市も食品の機能性に関する独自の認定制度を設け、11月から対象食品の募集を始める。
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グーグル検索から詐欺逮捕歴の削除認めず 東京地裁

【出典:2016年10月28日 日本経済新聞】

 振り込め詐欺事件で執行猶予期間を過ぎた東京都内の男性が、逮捕歴が表示される検索結果などの削除を米グーグルに求めた訴訟の判決で、東京地裁(岡崎克彦裁判長)は28日、男性の請求を棄却した。「振り込め詐欺の被害は今も大きく、公益性が強い」として削除を認めなかった。

 判決理由で岡崎裁判長は「男性は詐欺の(現金)引き出し役グループのリーダー格であり、公共の関心は薄まっていない」と指摘。男性が会社社長であることを踏まえ、過去の逮捕歴をインターネットで低コストで知ることができることに意義があるとした。男性側は控訴する方針。

 判決によると、男性の名前などを入力して検索すると、10年以上前の逮捕当時の記事を転載したページが表示された。男性は「更生を妨げられない利益が侵害されている」と訴えていた。

 検索結果の削除をめぐっては、訴訟や仮処分の申し立てが相次ぎ、司法判断が分かれている。
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AEDの音声ガイド付き防犯ブザー 信州大とスワニーなど5社

【出所:2016年10月19日 日本経済新聞】

 信州大学と、設計・試作のスワニー(伊那市)や抵抗器製造のKOA、健康・医療機器販売のタカノなど5社は、心肺蘇生のための措置を音声で案内する機能をもたせた防犯ブザーを共同で開発する。2017年4月の発売予定。価格は未定だが、企業や学校などへ向け、2年間で2万個の販売を目指す。

 商品名は「RESCUE VOICE(レスキューボイス)」。スワニーが本体部分を設計し、KOAが中の電子回路を製造。タカノが商品の組み立てと販売を担う。信州大は心肺蘇生措置の手順に必要な医学的知見を提供する。

 人が急病で倒れて心肺蘇生措置が必要な場合に取るべき手順を音声で案内する。まず本人への声がけを求め、次に周囲に119番通報と自動体外式除細動器(AED)を持ってくるよう依頼するよう指示してくれる。その後の心臓マッサージの際は、毎分110回の間隔で中心部のランプが点灯しながらリズム音を出す。音に合わせて胸骨を圧迫する作業ができる。

 防犯ブザーは災害が発生して室内にとじ込められた際に自分の位置を知らせるため活用できる。信州大の担当者は「この器具を使用して救命措置への抵抗感を減らしてほしい」と話す。救急救命士の学校での講演などでも使ってもらい、子どものころから救命措置への理解を広げていく。
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顎関節症、習慣変えて治す

【出典:2016年10月16日 日本経済新聞】

 口が開けづらい、食事の際に顎が痛む、口を開けると「カクン」と音がする――。顎にこうした違和感を感じたら顎関節症かもしれない。日本人の半数程度が持つともいわれる顎関節症は20~30代で発症することが多い。かつては手術することが多かったが、最近は歯をかみしめる癖をやめるなどの生活習慣の見直しや、運動療法などを通じて症状を和らげる試みが増えてきた。

 茨城県にすむ20代の女性会社員はある日、突然口が開きづらくなった。以前から食事などで口を開けると耳の付近で「カクカク」と音がすることがあり、痛みも少し出ていた。普段から歯をかみしめる癖があったという。

 大学病院の歯科口腔(こうくう)外科を受診したところ、口は上下で最大3センチしか開かず、下顎があまり動いていないと医師に指摘された。診断は顎関節症。医師の指導で運動療法などに取り組んだところ、3カ月後には口が4センチ以上開くようになり、日常生活に支障はなくなった。

 顎関節症の代表的な症状は、(1)顎の筋肉や関節が痛む(2)口が開けづらい(3)食事などで顎の関節から雑音が聞こえる――の3つだ。症状は基本的に、食事や会話などで顎を動かすときに現れる。しかし、これらの症状は炎症や神経の異常などでも起きる。まれに下顎の内側にがんが隠れていることもある。

◇     ◇

 筑波大学付属病院水戸地域医療教育センター歯科口腔外科の鬼沢浩司郎教授は「顎関節症にはこの病気だけで起きる症状がなく、診断が非常に重要だ」と話す。大学病院などには顎関節の専門外来があり、磁気共鳴画像装置(MRI)などで詳しく検査できる。

 日本人の半数程度が顎関節に何らかの異常があるとされる。確実な統計はないが、顎関節症の患者は少なくないと専門医はみている。かつてはかみ合わせの悪さが主な原因とされていたが、最近ではストレスや、歯を食いしばる、左右どちらかの歯だけでかむなどの癖なども発症の引き金になるといわれている。

 顎関節症は現代病でもある。日本顎咬合学会理事長でウエハマ歯科医院(茨城県土浦市)の上浜正院長は「パソコンやスマートフォン(スマホ)の使用中は無意識に歯を食いしばるため、長期間強い力がかかり歯や顎関節、筋肉などに悪影響を及ぼす」と話す。

 人間は口を閉じていても上下の歯の間が自然に開き、いくらか隙間があるのが普通の状態だ。だがスマホなどを操作していて顔が下を向くと上下の歯が合わさりやすくなる。また環境の変化などによるストレスでも、歯を食いしばることが増えるという。

 最近は20~30代の若い女性を中心に顎関節症の患者が増えている。若い女性は顎のつくりが小さく、構造的に弱いことが原因だと考えられている。

◇     ◇

 診断がついた場合の治療も、以前とは変わってきている。かつては放置すると悪化する恐れがあると考えられていたため、手術などで治療することも少なくなかった。だが2000年代に入ってから、時間がたっても症状が悪化する人は少ないとの認識が広がった。

 鬼沢教授は「初期治療では、歯を削るなどの不可逆的な治療をしないことが大切だ」と指摘する。現在は負担の大きな治療は避け、じっくり治療する病院が多い。運動療法や生活習慣の改善などに取り組んでもらい、症状が緩和するかどうか見る。

 歯を食いしばったり、かみしめたりする癖があるときは、生活習慣の改善に努め、就寝中はマウスピースを使ったりして顎の負担を減らす。上浜院長は「食いしばりを減らすことで、症状の改善や発症の予防につながる」と話す。

 ただそうした癖は無意識に出ることが多く、完全にやめるのは難しい。現在、推奨されているのが認知行動療法だ。パソコンや台所、机など、いたる所に「歯をくっつけない」と書いた付箋を貼る。付箋が目に入るたびに歯の間を開く。一定期間続ければ、症状の軽減が期待できるという。

 運動療法では指で下顎を押し下げるなどの動作を続け、徐々に口を大きく開けた状態に慣れる。顎関節や筋肉を動かしながら元の状態に近づける。指でこめかみなどをマッサージする手法も効果的だ。どうしても症状が改善せず、日常生活に支障をきたす場合は、薬や大学病院などでの内視鏡手術によって治療することも可能だ。

 顎関節症の治療には決定打といえるものがなく、各病院が様々な方法を手探りしている状況だ。信頼できる歯科医師の助言を聞き、自分にあった治療をあせらずに選ぶようにしたい。

◇     ◇

■悪化すると炎症起き痛み

 顎関節は日常生活でもっともよく動く関節のひとつだ。下顎側の骨の先端が頭の骨にあるくぼみにはまり込み、間に「関節円板」というコラーゲンの塊が挟み込まれた構造になっている。この関節円板が正しく動かなくなると、顎関節症につながるとみられる。

 食べ物をかみ砕くとき、顎には大きな力がかかる。関節円板はその力がダイレクトに頭骨にかからないよう、クッションの役割を果たしている。口を開くときには下顎の骨がずれ、関節円板はこれを邪魔しないよう前方に動く。

 だが関節円板の位置がずれたり、変形したりすると下顎とうまく連動せず、口の開閉のたびに関節円板が引っかかることがある。「カクン」という音がしたり、下顎の移動を邪魔して口が開けられなくなったりする。ひどくなると周辺組織に炎症が起き、痛みが起きる例もある。

 関節円板の異常はMRIで見つかりやすい。生活改善などで治らなければ、手術で関節円板を除去するなどして治療する。
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「診療拒否は違法」と提訴 中国で腎移植の男性 訴訟は初、浜松医大に

【出典:2016年10月14日 共同通信社】

 「海外で臓器移植した患者は受け入れない」との内規に基づき浜松医大病院(浜松市)が診療を拒んだのは、正当な理由がない限り診療を拒んではならないと定めた医師法に違反するとして、中国で腎移植を受けた静岡県掛川市の男性(66)が、大学に慰謝料など約190万円を求める訴えを静岡地裁に起こしていたことが13日、分かった。

 医療関係者によると、海外で移植を受ける患者は年間数十人に上り同様の診療拒否も相次ぐが、訴訟に至ったのは初とみられる。各地での拒否の背景には「こうした患者を診療すると罰せられる」との誤解が一部にあると指摘する専門家もいる。

 厚生労働省は国内移植を推奨するが、渡航移植患者の帰国後の治療について「関係法令はなく、各病院の判断に任せている」として明確な方針を示していない。

 男性は提訴した理由を「診療拒否された患者の不安を知ってほしい」と説明。浜松医大は取材に「係争中のためコメントできない」としている。提訴は昨年7月24日付。

 男性の代理人弁護士によると、男性は渡航移植を仲介するNPO法人に申し込み、中国で腎移植を受けていた。

 大学側は男性に対し、診療全てを拒んではおらず検査はしたと説明。内規は、臓器を売買の対象とすることを禁じた国際学会の「イスタンブール宣言」をきっかけに定めたとし「治療すれば宣言に抵触する」と反論したという。

 宣言は移植医らでつくる国際移植学会が2008年5月に発表し、富裕国の患者が海外で貧困層や死刑囚をドナーとする移植を受けることを批判。臓器売買を禁止するよう各国に求め、日本移植学会も準拠した指針を策定している。

 訴状によると、男性は15年1月、中国に渡航し腎移植を受けた。帰国後の同4月、継続治療のため浜松医大病院を受診。血液と尿の検査後、医師に中国で手術を受けたと伝えると「海外で移植した患者の診療は断ると内規で定めている」として、他の病院を探すよう求められたとしている
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高校生の苦闘 子宮頸がんワクチン副反応 入院6度「どうなるんやろ」

【出所:2016年10月12日 毎日新聞(大阪)】

 国が承認した子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に体調を崩した女子高校生らが、出席日数不足で進級や卒業ができずに苦しんでいる。兵庫県中部の県立高校では2年前から3人が痛みを訴え、うち2人は留年を余儀なくされた。国が接種と症状の因果関係を認めないため、学校現場での支援も手探りにならざるを得ないのが現実だ。生徒たちが直面する「今」を報告する。

 ●定期接種し留年

 留年を経験した高校3年生の女子生徒(18)が7月下旬、兵庫県内の病院で、左手に点滴を受けながら取材に応じてくれた。脇の棚には人気アイドルグループの写真、補助机には英語や漢字の参考書が置かれていた。

 「(クラスメートの)LINE(ライン)ではみんな受験の話ばかり。置いていかれたくないんです」。か細い声で焦燥感を訴えた。7月初めに激しい全身の痛みに襲われ、手に力が入らず、字が書けなくなった。入院は6度目だ。

 高校1年生だった2013年の4~5月、子宮頸がんワクチンの定期接種を2回受けた。母親に「すごく痛い」と繰り返した。接種後にニュースでワクチンの副反応被害が相次いでいることを知り、3回目は見送った。だが夏休みを過ぎてから、頭痛や不眠にも悩まされるようになった。

 2年生になると、全身の倦怠(けんたい)感や痛みがひどくなり、3年生に進級する直前に下校途中で意識を失い、救急車で搬送された。進級後の昨年6月に大学病院を受診し、副反応被害を訴えたが、「因果関係は証明されていない」とはねつけられた。

 その後、同じ症状を訴える同級生の母親から聞いた三重県内の病院に通い、副反応と診断されたが、症状はさらに悪化。足が勝手に激しく動く「不随意運動」がひんぱんになり、昨秋に2カ月間入院した。退院後は記憶障害も起き、小学生レベルの漢字や計算も分からなくなった。

 追い打ちをかけたのが、留年の“宣告”。出席日数不足が理由だった。母親は「ワクチンの影響なのに……。どうか卒業させてください」と学校に頼み込み、県教委にも相談したが、判断は覆らなかった。特別支援学校や通信制高校への転校も選択肢として示されたが、女子生徒は「頑張って入学したんだから」と、留年して卒業したいと母親に告げた。

 今年3月の卒業式は保健室で待機した。副反応で光を浴びると目が痛くなるためサングラスをかけていたが、その奥で涙があふれた。「私も卒業したかった」

 ●夢への焦燥感

 再挑戦の4月。高校側は、常勤で介助にあたる特別支援教育支援員を配置し、教室がある2階に車椅子で上がれるように昇降機をつけた。数学と英語、漢字は頭になかなか入らなかったが、放課後にも職員室に先生を訪ねて質問を繰り返した。母親には「勉強があるから、遅めに迎えにきて」と頼んだ。

 その裏で、疲労をため込んでいた。迎えの車の中では、倒れ込むように眠って起きることができず、ひどい時には母親が抱えて部屋まで運ばなければならなかった。「みんなに頑張れって言われるけど、頑張ってるねん」。いら立ちも母親にぶつけた。

 そして、再び症状が悪化した。5月後半からは、体の痛みに耐えきれず休むことが増え、6月中旬には1週間入院した。病院では症状が落ち着いた時に、自習用のプリントに向かった。休んだ日の授業のノートを見せてくれるクラスメートも支えだった。

 だが、期末テストを目前にした7月初めに再び強烈な痛みが襲い、病院に搬送された。7月下旬から、病室で少しずつ勉強を再開したが、「このままやったら卒業できない。どうなるんやろ」と不安にさいなまれた。8月末にようやく症状が治まり、退院して2学期から登校している。

 学校側は期末テストを受けることができなかった女子生徒の成績を、中間テストの得点を参考にして出す配慮を決めた。ただ、高校での単位取得は、授業に出席し、一定の学力をつけるのが大原則。校長は「本人の成長の度合いを何とか評価に結びつけたい。ただ、公立高校でどこまで弾力的な対応ができるのか悩ましい」と打ち明けた。

 女子生徒には社会福祉士になるという夢がある。入院中、何でも相談に応じてくれ、歩くリハビリで懸命に助けてくれたのが社会福祉士だったからだ。

 「私も人のために何かできるようになりたい」。左手の甲には、黒の油性マジックで、養成コースがある大学の入試名称が書き込まれていた。絶対に忘れないという強い思いが伝わってきた。その傍らで、母親は「1人で暮らせる力が戻るのか、試験を受ける学力がつくのか、分からない」と声を詰まらせた。

 ●試行錯誤の支援

 女子生徒が通う高校には他にも2人、接種後の健康被害を訴える生徒がいた。1人は女子生徒の同級生。もう1人は、1学年下だが、睡眠障害で朝起きられなくなり、痛みで6時限の授業を受ける力もなくなったため、別の高校の夜間部に転校した。

 厚生労働省の集計では今年4月までに推計で約339万人がワクチンの接種を受け、延べ2945件の副作用報告があった。国は現在、厳密な医学的証明がなくても因果関係が否定できない場合は入院費の補償などをしているが、今年3月末までに認められたのは定期接種では12~15歳の8人、任意接種では101人にとどまっている。

 実態解明も治療も進まない現実に、生徒たちは焦燥感を募らせているが、中には踏み込んだ支援に取り組む自治体も出てきている。

 奈良県教委は、昨年12月に県内の全小中高校の校長や養護教員を対象に研修会を開催した。保健室での個別指導を出席日数にカウントするなど、できる限り卒業できる方向で判断するよう求めた。同県教委は「ワクチンの副反応などは本人に責任がない。学校を怠けたように扱うのは違う。校長が判断に悩めば県教委で支えたい」と強調する。

 福岡県教委も、長期入院した際はリポートや個別学習指導を成績として積極的に評価するよう通知を出した。

 子宮頸がんワクチン接種後の健康被害を訴える女性たちは今年7月、国と製薬会社に損害賠償を求める訴訟を起こし、この女子生徒も原告に加わった。だが、決着には時間がかかるだろう。何の落ち度もない女性たちが、将来への夢をあきらめまいと懸命に苦闘する貴重な時間を無駄にしないよう、実情に沿った支援が求められている。


 ■ことば

子宮頸がんワクチン

 国内で年間約3000人が死亡する「子宮頸がん」の原因とされるウイルスの感染を防ぐ効果があるとされる。2013年4月から小6~高1が対象の定期接種になったが、重い副反応が報告され、同年6月からは接種を積極的に勧めることを控えている。厚生労働省の専門家検討会は副反応について「痛みによる心身の反応」との見方を示し、直接の因果関係を否定している。
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日東電工、新型バイオ医薬で米2社買収 一貫生産体制を構築

【出典:2016年10月12日 日本経済新聞】

 日東電工はがんなどの治療に使うバイオ医薬品の分野で米国2社を合計50億円程度で買収した。新たに最終加工や瓶詰めまで一貫生産できる体制を整え、供給までのスピードや効率を高める。自社の生産ラインも2017年6月までに米国で増強する。主力の電子部品事業が苦戦するなか、成長の柱に掲げる医薬品事業への投資を拡大する。

 生産するのはバイオ医薬品の中でも新しいタイプの「核酸医薬品」。世界で開発競争が激化している。人工的に合成したDNAなどを使うのが特長だ。病気の原因となる遺伝子の働きを直接抑えることができ、高い薬効が期待されている。

 日東電工は臨床試験を進める製薬大手などからDNAの合成を受託しており、同分野の世界シェアは約6割。11年に素材の供給先だった米企業を買収し、核酸医薬品の合成事業に参入していた。

 今回買収した1社、アーバイン(カリフォルニア州)は、日東電工が合成した粉状の「原薬」などの分析や使用期限の試験をする。もう1社がアブリオ(同)で、液体状に加工し、瓶詰めする。

 一方、日東電工は米マサチューセッツ州にある自社の合成工場を拡大する。新ラインを設置することで能力を数倍に高める。投資額は数十億円とみられる。

 同社の医薬品を含むメディカル・メンブレン事業の営業利益は16年3月期に111億円と、前の期比4.6倍に急拡大した。17年3月期は5割増の170億円を見込む。スマートフォン(スマホ)の販売減で液晶部材などの電子部品事業が苦戦する中で、医薬品事業を成長の柱に掲げている。
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核酸医薬品とは

【出典:2016年10月12日 日本経済新聞】

 ▼核酸医薬品

 遺伝子や細胞培養を用いたバイオ医薬品の一種。人工的に作り出したDNAやRNA(リボ核酸)で構成する。遺伝子の働きを直接制御できるため、これまで治療が困難だった難病への効果が期待できる。化学合成して作るため、他のバイオ医薬品よりも開発期間を短くできる。商用化されているものはわずかで、全世界で約140種類が臨床試験の段階にある。日東電工も自社で肝硬変の治療薬などを開発している。
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難病治療の研究広がる ノーベル賞「オートファジー」 順天堂大や慶応大など

【出典:2016年10月10日 日本経済新聞】

 ノーベル生理学・医学賞に決まった大隅良典・東京工業大学栄誉教授が解明した「オートファジー(自食作用)」を活用して病気の治療を目指す研究が広がっている。順天堂大学と慶応義塾大学はパーキンソン病の原因物質を取り除く化合物を特定。東京医科歯科大学は膵臓(すいぞう)がん、新潟大学は肝臓がんなどの治療に使えそうな物質を見つけた。近い将来、難病治療を大きく変える可能性もある。

 オートファジーは不要になったたんぱく質などを分解してリサイクルする仕組み。オートファジーをつかさどる遺伝子が正常に働かないことで発症するとされる病気は多い。例えば、体のふるえや筋肉のこわばりなどが起こるパーキンソン病はオートファジーが正常に働かなくなった結果、アルファ・シヌクレインというたんぱく質を分解できなくなり、脳内に大量に蓄積することで神経細胞が死んで発症すると考えられている。

 順天大の斉木臣二准教授と慶大の井本正哉教授らが見つけた化合物は、オートファジーの働きを高めることでアルファ・シヌクレインを取り除く。シヌクレインが異常にたまるようにしたラットの細胞を使い、1600種類の化合物を試して、ある化合物が効果が高いことを突き止めた。

 細胞にふりかけて2日後に調べると、オートファジーが促進された。原因たんぱく質が少なくなって神経細胞の死滅も減った。動物実験で安全性を確かめ、3年後の臨床試験実施を目指す。

 がんの治療に応用する研究も進んでいる。一般に、がん細胞はオートファジーを活性化させることで、自らの細胞内のたんぱく質の分解を促し、増殖に必要な栄養素を得る。しかし、その働きが過剰になると、がん細胞が細胞内のたんぱく質を分解し尽くして死ぬ。

 東京医科歯科大学の清水重臣教授らは、オートファジーを過剰に働かせることで治療する薬の開発に取り組んでいる。マウスを使った実験で、オートファジーを過剰に活性化させてがんを縮小する可能性のある化合物を見つけた。従来にない新たなメカニズムの抗がん剤開発につなげる。

 肝臓がんでは、オートファジーが働かないと、がん細胞の増殖を促すたんぱく質が増えやすくなる。新潟大の小松雅明教授らは、肝臓がんの細胞に蓄積するp62というたんぱく質に注目する。

 正常な細胞では、p62はオートファジーによって分解される。肝臓がんの細胞はオートファジーの働きを抑えることでp62を増やし、増殖しやすい環境を作り出す。小松教授らはp62の機能を弱めてがん細胞の増殖を抑える化合物を見つけた。オートファジーの機能を高めてp62の分解を促す物質探しにも取り組む。
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世界で論文急増 創薬には課題

【出典:2016年10月10日 日本経済新聞】

 最近、様々な病気との関連が注目されるようになり、世界中でオートファジー研究が活発になっている。米国の調査会社クラリベイト・アナリティクス(旧トムソン・ロイター)の調べによると、オートファジー関連の論文は1990年に8本だったが、2015年には5073本に増えている。

 オートファジーの調節を直接狙って開発された薬はまだない。新しい薬を開発して治療に応用するには課題がある。オートファジーの機能は測定が難しい。薬がオートファジーの働きを高めているのか、反対に抑えているのかがわからない。細胞のオートファジーの働きを観察する試薬があるが、人間の体内での活性度を測る方法はない。

 例えば、臨床試験(治験)などで腫瘍が小さくなっても、オートファジーに働きかけた結果なのかはわからない。病気との関連を調べる一方で、体内での活性度を測る技術の開発が不可欠だ。

 日本は基礎研究では世界をリードしているが、国内の製薬会社の動きは鈍く、応用は出遅れている。しかし、応用は優れた基礎の上に成り立つ。創薬研究を進めるには、産学の連携を促す仕組みづくりが必要になる。
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ノーベル賞 細胞内の代謝 謎に迫る 生理学・医学賞 大隅氏「オートファジー」

【出典:2016年10月9日 日本経済新聞】

 2016年のノーベル賞は生理学・医学賞が東京工業大学の大隅良典栄誉教授に贈られる。不要なたんぱく質などを細胞が分解する「オートファジー(自食作用)」を解明したことが評価された。物理学賞は物質の特殊な状態を数学の考え方で説明することに成功した米国の3氏、化学賞は分子サイズの微細な機械を開発した欧米の3氏が受賞する。ここ数年、応用重視の傾向が続いたが、今年は基礎的な成果が評価された。

 人間の体を構成するたんぱく質は食べ物の消化や吸収、酸素の運搬など様々な生命活動に関わる。たんぱく質の材料であるアミノ酸は食べ物から取り込むだけでは足りない。不要になったたんぱく質などをリサイクルすることで不足分を補う仕組みがオートファジーだ。

 大隅氏が酵母で発見し、弟子たちが哺乳類でも同じ仕組みがあることを突き止め、世界をリードしてきた。大隅氏は受賞発表後の記者会見で、大阪大学の吉森保教授と東京大学の水島昇教授の2人の弟子の名前を挙げ「栄誉を分かち合いたい」と語った。

 「誰もやっていないことを自分が見つけてやるのがサイエンスの本質」と大隅氏は強調する。細胞の中でたんぱく質を分解する仕組みがあることは1960年代にはすでにわかっていたが、ほとんど注目されなかった。その状況を大きく変えたのが大隅氏だ。88年、酵母を光学顕微鏡で眺めているときにオートファジーを観察した。

 大隅氏は顕微鏡で観察するのが好きで、前から酵母の中に見える液胞の存在が気になっていた。液胞は液体が詰まった袋で、細胞の中にあるいろいろなものをため込んでおり、分解酵素を含んでいる。しかし、どんな役目があるのかは不明で、単なる「ゴミため」とみられていた。大隅氏は液胞の中で分解される様子を観察できれば、おもしろいと思いついた。

 初めは何も見えなかったが、あるときひらめいた。酵母は栄養がなくなると、胞子を作って休眠に入る。飢餓状態にすると、エネルギーを作るために液胞の中で分解が活発になって、観察できるのではと考えた。顕微鏡をのぞくと、普段は動かない液胞の中で小さな粒が動き回る様子が見えた。「感動して何時間も顕微鏡を見続けた」と当時を振り返る。

 オートファジーが始まると、不要なたんぱく質などを膜が包む。その後、顕微鏡で見えたのはこの膜が液胞の中に入り込んで動き回る様子だとわかった。さらに酵母で研究を続け、90年代に関係する遺伝子を14個見つけた。

 大隅氏が酵母で道筋をつけた研究を大きく発展させたのが吉森氏と水島氏だ。大隅氏とともに、哺乳類でもオートファジーが起きていることを発見。あらゆる生物の細胞に共通する生命現象だと突き止めた。

 吉森氏は96年から6年間、岡崎国立共同研究機構の基礎生物学研究所の助教授として働いた。哺乳類細胞を研究しており、大隅氏に誘われて移ってきた。内科医だった水島氏は大隅氏の総説を読んでオートファジーに興味を持ち、大隅氏を訪ねて一緒に研究させてほしいと訴えた。2人を中心とした弟子たちの活躍もあって研究は一気に進んだ。

 関心を持って参入する研究者が増え、オートファジーががんや老化にともなう病気、感染症と関係していることがわかってきた。

 吉森氏はオートファジーが細胞内に侵入した病原菌を取り除くことを発見。今年9月には、オートファジーが正常に働かなくなることで脂肪肝が起こることを動物実験で証明した。水島氏は脳に鉄がたまる神経の難病の患者についてオートファジー関連遺伝子に異常があることを見つけた。がんや白内障に関係することも報告した。

 今では、世界中でオートファジーを狙った新しい医薬品の研究が進む。まだ薬には結びついていないが、その可能性を感じさせる研究は目白押しだ。「小さな発見が大きなうねりになることがある。流行のテーマからは決して生まれない」と大隅氏は話す。「生命現象を解き明かしたい」という地道な基礎研究をこつこつと続けてきた結果、大輪の花を咲かせた。

 米国の調査会社によると、90年ごろは関連する論文は年間10本ほどしか発表されていなかったが、今では5000本を超す。水島氏は「ひとつの研究分野がゼロから発展する現場に居合わせることができたのは幸運だった」と振り返る。

 しかし、オートファジーにはまだ謎が多い。例えば、不要になったたんぱく質などを包み込む膜はどこからやってくるのかはわかっていない。たんぱく質などが分解されてできたアミノ酸はどうリサイクルされているのかも大きな謎だ。

 水島氏によると、オートファジーの仕組みの研究は3合目、病気との関連はまだ麓から少し登った段階だという。大隅氏ら師弟たちの奮闘はこれからも続く。
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がん治療で脱毛・肌くすみ、外見ケアで気持ち前向き メークやかつら選び指南

【出典:2016年10月6日 日本経済新聞】

 病気の治療のためと分かっていても、抗がん剤や放射線などによって髪の毛が抜けたり、肌が黒ずんだりくすんだりするのはつらい。これらの副作用に悩むがん患者を支援するため、肌を明るく見せるメーク術やかつら選びを指南するなどの取り組みが広がっている。働きながら治療を受ける人も多く、見た目のケアは患者の精神面を支える上でも重要だ。

 9月中旬の午後、がん研有明病院(東京・江東)。明るい光が差し込むデイルームで、がん患者の女性(37)がプロの手によってメークを受けていた。見ていた医師やボランティアから「きれいね」と声が上がる。鏡をのぞき込んだ女性の顔から笑みがこぼれた。

 「久々にフルメークをすると別人みたい。やっとここまで回復したと実感できた」。女性は1年前に子宮がんを患って入院。抗がん剤治療で髪と眉毛、まつげが抜けた。「眉毛ひとつであっても、女性らしさが失われたような気がして、鏡を見たくない日もあった」

 この日、同病院が開く患者の外見ケアのための「帽子クラブ」で化粧品メーカーのハーバー研究所(同・千代田)の広森知恵子さんに、まつげが抜けた時の自然なアイラインの入れ方を教えてもらった。上まぶたの目尻の際から内側に1センチ描く。「まつげがない時に知っていたら、もう少し自分の気持ちが前向きになっていたかも」と振り返る。

 「帽子クラブ」の活動は2000年から。メーキャップだけでなく、かつら選びへの助言や髪の脱毛を隠す帽子の編み物教室を定期的に開く。参加費は無料で、ボランティアが活動を支える。婦人科の副部長で同クラブの代表を務める医師の宇津木久仁子さんは「外見が病気の前と変わると自信が無くなり、知人が面会に来ても会いたくなくなる。メークなどで普段通りの自分になることで治療にも前向きになれる」と話す。

 今年から月1回、男性向けの会を設けており、他の病院の患者でも参加できる。肌の簡単な手入れや、眉毛の描き方などを講習する。「がんの治療をしながら仕事している男性にとっても外見は気になるはず。ちょっとしたコツで元気に見せられると知ってほしい」(宇津木さん)。来年から爪のケアも始める計画だ。

 がん患者が戸惑う外見の変化は何か。日本対がん協会(東京・千代田)と資生堂は女性のがん患者にアンケートを実施。治療前からの変化で気になるのが(1)肌のくすみ、色素沈着(20%)(2)眉・まつげの脱毛(17%)(3)頭髪の脱毛、爪・指先の変化(それぞれ15%)だった(グラフ参照)。

 資生堂は06年に東京・銀座にライフクオリティービューティーセンターを設け、やけどの痕などを隠すメークレッスンを実施している。13年からはがん患者への対応も始めた。患者にも協力してもらい、治療中の不便なことや悩みを基にアドバイスを1冊のパンフレットにまとめた。肌を明るく見せるには「くすみ対策用ファンデーションやオレンジ色の下地を使うとよい」と同センターの小林智子さん。

 眉毛が完全に抜けてしまうと、もとの位置が分からなくなることも。そういう時は「人さし指、中指、薬指の3本をアイホールにあて、指先1本分上にあたるところが大体の位置」と教える。

 同センターに通う主婦の角田万木さん(55)は卵巣がんの治療の副作用で眉や髪の脱毛に悩み、精神的にも落ち込んだ。だが「ここで化粧をしてもらって表に出る勇気が湧いた。外出すれば季節の花を見て感動したり、外食したりして気分転換になる。メークのおかげ」と言う。

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■正しいケア、手引きに 国立がん研究センター

 国立がん研究センターアピアランス支援センターは8月、外見の変化への対処法に関する専門家の見方を書籍「がん患者に対するアピアランスケアの手引き」(金原出版)にまとめた。

 「治療中の美容について科学的根拠もないまま広まっている。正しい情報を」と野沢桂子センター長。店で「高価な医療用かつらでないと髪が生えない」と言われ、信じてしまう人もいたという。実際には「おしゃれ用でも問題なく、つけ心地などで選べばよい」。

 美容に関する対処法を6段階で評価。例えば薬の副作用で手足が痛み赤く腫れた時に保湿薬を塗るのは「科学的根拠がある」、肌のくすみ予防にビタミンCを取ることは「科学的根拠がなく勧めない」など。

 「手引き書は注意点も示している。『勧められない』などと無い限り、美容法を取り入れて構わない」(野沢センター長)と話す。
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パーキンソン病・がん…「掃除役」 治療に活用

【出典:2016年10月4日 日本経済新聞】

 オートファジーの仕組みが明らかになるにつれ病気との関連も次第に分かってきた。オートファジーは細胞内のいわば「掃除役」で、正常に働かないと様々な病気をもたらす。パーキンソン病やがんにも関わるとされ、欧米を中心に治療薬開発が繰り広げられている。

 米国立衛生研究所(NIH)は、パーキンソン病は神経細胞でオートファジーが正常に働かず、異常なミトコンドリアが放置されて起こる可能性が高いことを見いだした。ミトコンドリアは「細胞の発電所」と呼ばれる重要な器官だ。

 大隅氏と共同研究をしていた東京大学の水島昇教授は、神経変性疾患や腫瘍、白内障、病原菌の分解にオートファジーが関わっていることをマウス実験で示した。

 水島氏はさらに、横浜市立大学とともに脳の神経細胞に鉄分がたまり知的障害などになる「SENDA病」の患者では、オートファジーの機能が低下していることをみつけた。

 大阪大学は2015年に「オートファジーセンター」を開設した。基礎研究と医学部内の10の診療科を連携させ、様々な病気の治療への応用を探っている。

 一部のがんではオートファジーの機能が過剰になっていることも明らかになっている。米国やオランダではオートファジーに関連する小器官「リソソーム」の働きを抑制するマラリア治療薬「クロロキン」を使って、がんを治療する臨床試験も進んでいる。
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「東大なら広がらなかった」 大隅氏インタビュー

【出典:2016年10月4日 日本経済新聞】

 大隅良典氏は3日夜、日本経済新聞社の単独インタビューに応じ「東京大学に残っていたら、ここまで研究は広がらなかった」と話した。大隅氏は1996年に東大助教授から岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所(当時)に移籍した。「東大が悪かったわけではないが、本当に全てのことをひとりでやらないといけなかった」と苦労を語った。

 移籍した先の基生研で、研究のパートナーとなる水島昇・現東大教授や吉森保・現大阪大学教授と出会った。「研究生活の大きな転機だったと思う」(大隅氏)。全員研究所の近くに住み、よく飲みながら飽きずに科学の議論をした。
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オートファジー(自食作用) 不要なたんぱく質を分解

【出典:2016年10月4日 日本経済新聞】

 生き物が自分の細胞の不要なたんぱく質などを取り除いてリサイクルする仕組みで「自食作用」とも呼ぶ。ギリシャ語でオートは「自分」、ファジーは「食べる」の意味だ。

 たんぱく質やミトコンドリアを分解し、アミノ酸などに変える。成人は毎日、体内で約200グラムのたんぱく質を作るが、食べ物から摂取するのは70グラム程度だ。不足分のたんぱく質は、分解してできた原料で補っている。

 植物から哺乳類まであらゆる真核生物が持っている。生物の生存になくてはならない機能だ。細胞の健康を保つほか、分解したたんぱく質を栄養源に再利用することで飢餓に耐える働きがある。

 オートファジーが働かないと病気になることが分かってきた。世界中で研究が活発化している。オートファジーの働きを促し、細胞内のごみを取り除くことができれば、治療につながる可能性がある。
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