goo

子宮頸がんワクチン、勧奨再開を求める…世界の研究者341人が厚労省に

【出典:2016年8月31日 読売新聞】

 子宮頸がんワクチンの接種後に体の痛みなどの症状が出て、国が定期接種の積極勧奨を中止している問題で、高久史麿・日本医学会会長や木下勝之・日本産婦人科医会会長ら医学会有志は29日、世界の研究者341人が署名した勧奨再開を求めるメッセージを、厚生労働省に提出した。

 同ワクチンについて「日本で問題になっている諸症状との因果関係は認められていない。接種勧奨が再開されないことは、日本のみならず、世界中に悲劇をもたらすことが懸念される」などとしている。

 今年6月にオーストリアで開かれた「欧州生殖器感染、腫瘍に関する専門家研究会議」に参加した研究者が署名した。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

子宮頸がんワクチン問題 解明、治療 続く手探り

【出典:2016年8月29日 毎日新聞社】

 子宮頸(けい)がん予防を目的としたHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの接種後の健康障害を巡る問題は、国が中止した接種呼び掛けを再開するかどうかの議論が3年以上続く中、健康被害を訴える女性たちが国と製薬会社に損害賠償を求める訴訟にも発展した。厚生労働省は研究班を作って治療法の開発や実態の解明などを進めているが、いずれも途上の段階で、解決の方向性も見えていない。

 ◆厚労省研究(1)

 ◇「信頼関係」改善要素に

 厚労省は治療に関して「牛田班」「池田班」と呼ばれる二つの研究班を作っている。愛知医科大の牛田享宏(たかひろ)・学際的痛みセンター教授を代表に全国19病院が参加する班は、症状として特徴的な「慢性の痛み」を取り除く診療を担当。池田修一・信州大教授を代表に8大学病院が参加する班は、神経内科の観点から病態や治療法を探っている。

 牛田教授は7月22日、厚労省内で全国の指定協力医療機関の医師ら約20人を集めた研修会に出席し、研究班が関わった回復症例について説明した。

 治療の柱は、問診を通じたカウンセリングと運動指導だ。約20人を診療して症状を軽減できたという牛田教授は「医師ができるのは、患者がさらに悪くならないよう一緒に考えて歩むこと。それを最初に約束することが重要だ」と強調した。痛みを理由に安静にしていると、筋力など体の機能も低下するため、スクワットなどゆっくり行う運動を勧めているという。

 牛田教授は整形外科医の経験の中で、手術でも痛みが取れない患者が多いことに気づき、痛みの研究を始めた。「感覚のほかに『不快だ』といった情動が伴って生じるのが痛み」と考え、患者の不安を取り除くことを重視する。

 研究班が診療した患者のうち100人の経過を分析したところ、ワクチンが関与する可能性が否定できない症例と、関節炎など別の病気が原因と突き止められた症例で、改善した割合や変化がなかった割合に大きな差はなかった。今のところ、原因の追究は治療効果に結びついていない。

 接種後の症状が表面化した当初、「医師に『気のせい』と言われ傷ついた」と訴える患者が相次いだ。牛田教授は「一連の問題の中心には『治してほしい』という患者の期待と『診断がつけば治せるはずだ』という医師の認識の溝があったのではないか。治療に当たる医師には、患者との信頼関係の構築が求められる」と話す。

 ◆厚労省研究(2)

 ◇ステロイド、効果と懸念

 一方、池田教授は3月に厚労省であった研究班の発表会で、脳機能障害が起きている患者の8割弱で免疫システムに関わる遺伝子が同じ型だったとの分析結果などを報告した。しかし内容の一部にデータ捏造(ねつぞう)があったとする疑義が寄せられ、信州大が調査委員会を設置。池田教授も不正の疑いを報じた出版社などを提訴するなど、研究は混迷に陥っている。

 池田班では、血液を体外で循環させ免疫関連物質を取り除く「血液浄化療法」や、副腎皮質ホルモンのステロイド薬を点滴で投与する「ステロイドパルス療法」などによる症状緩和も試みている。改善した患者がいる一方、副作用を心配する医師もおり、有効な治療法として定着するかどうかは不透明だ。
 ◆民間研究

 ◇咽頭炎の抑制で症状緩和の試み

 研究班に属さない医療機関でも、治療法を模索している。

 仙台市若林区の「堀田修(おさむ)クリニック」は、綿棒で鼻の奥に消毒液を塗り込む「Bスポット療法」に取り組んでいる。腎疾患やアレルギー疾患、生活習慣病などで見られる「慢性上咽頭(いんとう)炎」を抑えることで全身症状を和らげようという治療だが、子宮頸がんワクチン接種後に慢性の痛みなどを訴える患者の多くに同じ炎症があることから、試してみるようになった。今は全国約40人の患者が継続的に受診している。

 綿棒や「咽頭捲綿子(けんめんし)」と呼ばれる医療用具に塩化亜鉛水溶液を染み込ませ、鼻や口から入れて患部に塗る。これを3週間、毎日続ける。時間はかからず危険も少ないが、炎症があるうちは強い痛みを伴う。これまでの経過では、2~3割は全身の症状が消え、3~4割は日常生活に支障がない程度まで改善。残り3割程度は、改善したものの生活上の支障は残っているという。

 堀田院長は「上咽頭は自律神経と関係があり、炎症を起こすと全身の倦怠(けんたい)感やしびれなどの症状が出る。ワクチン接種で炎症が悪化している可能性もあり、これを取り除くことで改善すると考えられる」と話す。

 ◆疫学調査

 ◇データ評価、分かれる難しさ

 厚労省の集計では、子宮頸がんワクチンは2014年11月までに小学6年~高校1年女子の推計338万人が接種し、痛みやしびれなどの運動障害を中心とする症状を176人が訴えた。だが、接種していない同年代の女性の発生頻度との違いは分かっておらず、厚労省は昨秋から全国的な疫学調査に着手した。

 研究班は祖父江(そぶえ)友孝・大阪大教授を代表に12人で構成。調査は2段階で、まず全国の小児科や神経内科、心療内科など約1万9000の診療科を対象に、全身の痛みや運動障害、学習能力低下などが3カ月以上続いている12~18歳の患者がいるかどうか尋ねる。次に報告があった医療機関に接種歴などを確認し、接種の有無による差を調べる。

 今は1次調査の途中で、結果がまとまるのにはまだ時間がかかる。厚労省は調査結果が出た上で接種呼び掛けについての見解を専門家に諮る方針で、担当者は「それまで接種再開の議論はできない」と話す。

 ただ疫学調査の結果は、評価が難しい面もある。名古屋市は1994~2000年度生まれの7万人超から接種歴や症状の有無を調査。約3万人の回答を基に昨年12月「予防接種の有無と症状に有意差はない」との速報を発表した。しかし解析方法に批判が寄せられたため、市は因果関係を判断しないこととした。今は未解析のデータのみ公表。厚労省の調査が議論の決定打になるかどうかは、現段階では分からない。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

リウマチ治療、新薬次々 関節破壊抑える「生物学的製剤」

【出典:2016年8月25日 朝日新聞】

 関節リウマチの治療で生物学的製剤と呼ばれる新薬を使う人が増えている。関節の破壊を抑え、生活の質(QOL)の改善効果が期待できるが、薬代が高額で、経済的負担が大きくなるのが患者の悩みだ。「期間限定」で利用したり、後発薬を使ったりする方法があるが、医師とよく相談することが重要だ。

 ■8種に増加、副作用も

 東京都内に住む泉谷忠之さん(49)はある夜、肩の激しい痛みに襲われた。翌日、病院で痛み止めを処方されたが、おさまらず、手の指や首も痛くなった。専門医を受診、リウマチと診断され、抗リウマチ薬による治療が始まったが、改善しない。全身の関節が痛く、シャツのボタンをとめることもままならなくなった。そこで、生物学的製剤を加えて使うようになると、次第にはれや痛みがおさまった。泉谷さんは「劇的に改善し、普通の生活ができるようになった」と話す。

 リウマチの原因は不明だが、本来は外敵から自分の体を守るはずの免疫細胞が、関節で骨と軟骨を包む「滑膜」に集まって攻撃し、炎症を起こす。これが続くと滑膜が増殖、次第に骨や軟骨が破壊され、激しい痛みやはれが出る。進行すると関節が変形し、人工関節が必要な場合もある。

 痛みなどの症状だけを抑える非ステロイド系抗炎症薬や副腎皮質ステロイドもあるが、関節を破壊から防ぐのが抗リウマチ薬と生物学的製剤だ。

 東邦大の川合真一教授(内科)によると、世界的に治療の中心は抗リウマチ薬のメトトレキサートだ。細胞増殖に必要な物質の合成を防ぎ、免疫細胞や滑膜の増殖を抑える飲み薬だ。それでも効果が十分でなく、病気の勢いが強い人で、ほかの合併症がないなどの場合に、生物学的製剤の追加が検討される。

 生物学的製剤は免疫細胞から出てくる炎症を起こすたんぱく質などをピンポイントの標的にして抑える。2003年にインフリキシマブがまず承認され、現在は8種類まで増えた。点滴や皮下注射で投与する。

 ただ、生物学的製剤は、免疫を抑えるため、副作用として、肺炎や結核などの感染症にかかりやすい。メトトレキサートも肝機能障害などを起こすことがあり、定期的な検査が必要だ。

 ■保険適用でも高額

 生物学的製剤は複雑な遺伝子組み換え技術などを使うため、従来の薬に比べて価格が高い。毎月の医療費の自己負担は、検査代なども合わせ保険適用(3割負担)で5万円前後。患者団体「日本リウマチ友の会」の10年の調査では、回答者9046人中3142人が使い、うち36%は「医療費負担が大きく、生活を切り詰めている」と答えた。

 所得に応じた自己負担の限度額を超えた分の払い戻しが受けられる「高額療養費制度」を利用する人もいるが、「限度額でも負担が重く、薬の使用をあきらめている人がいる」と長谷川三枝子会長は指摘する。

 生物学的製剤は基本的には使い続ける薬だが、「期間限定」にできる可能性もある。冒頭に登場した泉谷さんは1年使って症状がなくなったので中止し、抗リウマチ薬だけにした。「その後も自分が患者であることを忘れるくらい、よい状態を保っている」と話す。

 ただ、中止して再び症状がひどくなる人もおり、東京女子医大膠原病(こうげんびょう)リウマチ痛風センターの田中栄一講師は「中止後も慎重に状態を見ていく必要がある」と言う。どういう患者なら中止できるかといった研究も進められている。

 薬代を少し下げられる場合もある。特許が切れた生物学的製剤とほぼ同じ成分の後発薬「バイオシミラー」は、先行薬より3割ほど安い。関節リウマチでは一つしかなく、田中さんは「今後、こうした薬がもっと開発されることに期待する」と話す。

 ■関節リウマチ治療に使われる生物学的製剤

 インフリキシマブ▽エタネルセプト▽アダリムマブ▽ゴリムマブ▽セルトリズマブペゴル▽トシリズマブ▽アバタセプト▽インフリキシマブのバイオシミラー

 1976年に京都大学医学部医学科を卒業した坂口氏は、すぐに大学院に入り、研究の道に進んだ。制御性T細胞の研究歴は実に35年に及ぶ。制御性T細胞は、その名が示す通り、過剰な免疫反応を抑える細胞。

 制御性T細胞は今、免疫が関わるさまざまな疾患の発症や治療との関連が明らかになり、免疫関係でも最も注目を集めている研究分野。日本人に多い成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)の治療薬として2012年に上市されたがんに対する初の抗体医薬、抗CCR4モノクローナル抗体(モガムリズマブ)は、制御性T細胞を選択的に「減らして」、抗がん免疫を活性化する作用を持つ。一方で、免疫拒絶反応が問題になる臓器移植では、シクロスポリンなどの免疫抑制剤の代わりに、制御性T細胞を「増やして」、免疫を抑える研究も進んでいる。

 数十年前の免疫学の教科書をひもとくと、獲得免疫は、樹状細胞の抗原提示により、ヘルパーT細胞が活性化、B細胞での抗体産生に至る仕組みとして解説されている。この定説に対し、新たに制御性T細胞という“プレーヤー”の存在を提示し、免疫反応の調節機能の解明したのが坂口氏だ。

 もっとも、坂口氏は1985年頃には、制御性T細胞の概念を確立していたものの、それが受け入れられるまでには時間がかかった。制御性T細胞がメジャーな存在になるのは、2000年代初頭から。それを象徴するスライドとして坂口氏が提示したのが、関連論文数の推移だ。「2000年ころまでは、制御性T細胞に関する論文がほとんどなかった。2000年以降に少しずつ出始め、2003年にFoxp3という転写因子が見付かり、その後、ウナギ登りに論文が出るようになった」(坂口氏)。ヒトでの応用が進み、最近では制御性T細胞に関する論文は年間約3000本にも上る。

 講演の最後に「なにごとにも時間がかかる」と記したスライドを提示した坂口氏。時代に左右されず、論理的に考え抜き、それを証明する研究を積み重ねることこそが科学の根幹――。それを端的に示す定年記念講演会だった。

 京大大学院に入学も1年半でやめる

 1時間30分近くにわたった定年記念講演会は、制御性T細胞の研究史そのものだ。仮説を立て、in vitro、マウスでのin vivoの研究を繰り返し、制御性T細胞の機能の一端が明らかになると、次なる仮説を立て、それを証明する繰り返し、そしてヒトに応用する――。坂口氏は、実験データを根拠として示し、知見が一定程度蓄積された段階で、制御性T細胞の機能を整理した概念図を織り交ぜながら、35年の研究史を分かりやすく講演した。

 坂口氏が制御性T細胞研究の道に入ったきっかけは、自己免疫疾患だ。さまざまな自己免疫疾患があるが、その特徴は、「オーバーラッピング」。例えば、ランゲルハンス島に異常がある1型糖尿病の患者は、甲状腺、胃、あるいは副腎に対する自己免疫疾患も持つことがある。「自己免疫疾患は、一つ一つの臓器に特異的な原因があるのではなく、免疫系というシステムの病気ではないかと昔から言われていたが、その実態が分からなかった」。

 免疫分野では、1960年代初めに、胸腺除去により、免疫不全が起き、卵巣だけでなく、他の部位にも自己免疫反応が起きることが分かっていた。そのメカニズムに関心を持った坂口氏は、1976年の京大卒業後、同大大学院に入学するが、約1年半で中退し、米国のスローンケタリング記念センターで免疫学を学んだ高橋利忠氏が籍を置く、愛知県がんセンター研究所の研究生になった。

 その後、京大にいったん戻り、博士号を取得後、1983年9月に渡米。ジョンズホプキンス大学、スタンフォード大学、スクリプス研究所に在籍。1992年10月の帰国後も、科学技術振興機構「さきがけ21研究」研究員、東京都老人総合研究所、京大を経て、2007年秋から阪大免疫学フロンティア研究センターと、日米で研究拠点を転々としながらも、制御性T細胞の研究を一貫して続けた。


 「自己」と「非自己」は曖昧

 坂口氏は既に1985年の時点で、制御性T細胞という言葉は使っていなかったが、マウスを用いた研究に基づく制御性T細胞の存在を示す論文をまとめていた。

 坂口氏は、制御性T細胞の機能について、「自己」と「非自己」は、截然(せつぜん)と区別できるわけではなく、曖昧であるとユニークな表現で説明。免疫は、ウイルスや細菌などの「非自己」を攻撃するが、時に「自己」を攻撃する。その結果、生じるのが自己免疫疾患だ。「これは概念的に非常に面白いこと」(坂口氏)。この辺りの免疫を調整するのが、制御性T細胞であり、同細胞の機能を下げれば、免疫は活性化し、がん細胞に対する免疫反応も高まる。一方で、機能を高めれば、免疫が抑制、普通であれば起き得る拒絶反応も抑え、移植臓器が生着する。

 CD25、FoxP3、CCR4、CTLA-4、IL-2といった、細胞表面分子、遺伝子、情報伝達物質などが、制御性T細胞の発現に関係することを明らかにしつつ、同細胞の機能を証明する研究を進めた。

 免疫チェックポイント薬として実用化

 最初はマウスを用いて、in vivoでの研究を行っていた。そこで証明された制御性T細胞の機能は、「ヒトの病態とよく合う」と坂口氏。例えば、サルコイドーシスでは、アクティブな制御性T細胞が高発現しており、免疫抑制が起きる。ATLLは、制御性T細胞ががん化して生じる疾患であり、抗CCR4抗体により、治療が可能になる。がん免疫療法として続々と開発が進む、抗CTLA-4抗体や抗PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害薬も、T細胞の制御に着目した医薬品だ。

 ただし、坂口氏は「抗体療法は、お金もかかる」と医療経済を視野に入れる必要性を指摘する。抗CCR4抗体などは高分子で薬価が高いものが多い。より低分子の医薬品の開発につながる研究を、坂口氏は視野に入れる。

 その一方で、腎移植や骨髄移植の後に、制御性T細胞の活性を高め、免疫を抑える研究も、国内外で進む。抗原特異的な制御性T細胞を用いたヒトの病気の治療法を進める将来展望を坂口氏は描く。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

頸がんワクチン追跡調査を 薬害被害者団体、国に要望

【出典:2016年8月25日 共同通信社】

 薬害被害者団体でつくる「全国薬害被害者団体連絡協議会」は24日、予防接種後の長引く痛みなどが報告されている子宮頸(けい)がんワクチンについて、定期接種見直しや被害者の救済拡大、接種を受けた全員の追跡調査を求める要望書を塩崎恭久厚生労働相に手渡した。

 患者らはワクチンの成分による薬害と主張しているが、厚労省は注射の痛みなどへの「心身の反応」の可能性があるとした専門家の議論を踏まえ、科学的な検証を続けるとしている。薬被連側は「被害の実態は十分に分かっておらず、(検証のため)全数調査や第三者による分析をするべきだ」と主張した。

 薬被連は要望後、塩崎厚労相に「苦しんでいる子どもたちに温かい手を差し伸べてもらいたい」と訴えた。厚労相は「薬害が決して起きないような体制を考えていきたい」と述べた。

 要望前に厚労省前で開かれた集会では、山梨県に住む高校3年の女子生徒(17)の母親が「娘は中学に入ってから頭痛や倦怠(けんたい)感が続き、楽しい時期を友達と遊ぶこともできなかった。娘の身体を元に戻してほしい」と訴えた。

 ワクチンを巡っては痛みやしびれが生じたとの報告が相次ぎ、厚労省は積極的な接種呼び掛けを中止した。10~20代の女性63人は7月、国と製薬企業に損害賠償を求めて提訴した。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

副作用研究「捏造」を否定 信州大教授、雑誌社を提訴

【2016年8月18日 共同通信社】

 子宮頸(けい)がんワクチンの接種を受けた女性が体調不良を訴えた問題の厚生労働省研究班代表で、信州大の副学長と医学部長を務める池田修一(いけだ・しゅういち)教授が17日、研究を捏造(ねつぞう)と決めつけた記事で名誉を傷つけられたとして、月刊誌「Wedge」の発行元(東京)に約1千万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求め東京地裁に提訴した。

 訴状などによると、池田教授の研究班は3月、マウスに同ワクチンを接種すると、異常な抗体が作られたと発表。これについてWedge7月号は「崩れる根拠、暴かれた捏造」と題した記事で、池田教授が研究者から受け取ったマウスの顕微鏡写真のうち、都合のいい写真だけを選んで実験結果を出したと報じた。

 原告代理人の清水勉(しみず・つとむ)弁護士は提訴後に記者会見し「池田教授は写真を選んでおらず、捏造はどこにもない」と主張。Wedge編集部は「記事には公益性があり、十分な取材に基づいたものだ」とコメントした。

 Wedgeの記事を受け、信州大は不正がなかったか調査を進めている。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

光で免疫活性化、がん退治 転移にも効果、マウス実験

【出典:2016年8月18日 共同通信社(ワシントン共同)】

 光の一種の近赤外線を当てる方法で、がん細胞を攻撃する免疫細胞のリンパ球を活性化させ、がん細胞を退治する治療法を開発したと、米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆(こばやし・ひさたか)主任研究員らが、17日付の米医学誌に発表した。マウスの実験で転移がんにも効くと確認したという。

 リンパ球の中には、誤って自分自身を攻撃するのを防ぐブレーキ役の細胞がある。がんの免疫療法は、リンパ球の働きを全身で活性化させるため、健康な細胞も攻撃してしまう「自己免疫反応」が起きる恐れがあるが、活性化の度合いを弱めると効果も弱まるのが課題だった。開発したのは、がん細胞だけでブレーキ役を壊す方法。小林さんは「このジレンマを解消した強力な薬剤となり得る」と話している。

 小林さんらは、特定の波長の近赤外線を当てると近くにある細胞を破壊する化学物質を利用した。この物質と、ブレーキ役の「制御性T細胞」に結びつきやすい分子を組み合わせた複合体を作製。がんを移植したマウスに注射して、がんの部分にだけ光を当てた。すると制御性T細胞が破壊されてリンパ球が活性化し、がん細胞が減少して生存期間が伸びた。

 同じがんを別々の部位に移植し、転移したがんを想定した実験では、一方だけに光を当てると、光を当てなかった方でもがん細胞が減った。光を当てたがん細胞内でリンパ球が活性化され、それが血流に乗って全身に回り、特徴が似た転移がんだけを攻撃相手と認識したと考えられるという。

 米医学誌はサイエンス・トランスレーショナル・メディシン。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

がん光治療、転移に効果 日本人研究者ら実験成功 免疫機能を活性化

【出典:2016年8月18日 毎日新聞】

 がん細胞を免疫の攻撃から守っている仕組みを壊し、がんを治す動物実験に成功したと、小林久隆・米国立衛生研究所(NIH)主任研究員らの研究チームが17日付の米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表した。1カ所のがんを治療すれば、遠くに転移したがんも消える効果があることが確認され、チームは「全身のがんを容易に治療できる可能性がある。3年程度で治験(臨床試験)を始めたい」と話す。

 がんが生体で増殖し続けるのは、がんの周りに「制御性T細胞」という細胞が集まり、異物を攻撃する免疫細胞の活動にブレーキをかけて守っているためだ。

 チームは、制御性T細胞に結びつく性質を持つ「抗体」に、特定の波長の近赤外光を当てると化学反応を起こす化学物質を付け、肺がん、大腸がん、甲状腺がんをそれぞれ発症させた計70匹のマウスに注射。体外から近赤外光を当てた結果、約1日で全てのマウスでがんが消えた。光を当てた約10分後には制御性T細胞が大幅に減り、免疫細胞「リンパ球」のブレーキが外れて、がんへの攻撃が始まったためとみられる。

 さらに、1匹のマウスに同じ種類のがんを同時に4カ所で発症させ、そのうち1カ所に光を当てたところ、全てのがんが消えた。光を当てた場所でがんへの攻撃力を得たリンパ球が血液に乗って全身を巡り、がんを壊したと考えられる。

 生体内の免疫機能が活発になると、自らの組織や臓器を攻撃する「自己免疫反応」が起きて障害が出る恐れがある。肺がんなどの治療に使われる免疫の仕組みを利用した最新のがん治療薬では、自己免疫反応による副作用が報告されている。研究チームが、異なる種類のがんを発症させたマウスで実験した結果、光を当てたがんだけが小さくなり、臓器にも異常はなかった。今回の方法は、光を当てた場所のがんを攻撃するリンパ球のブレーキだけが外れ、他の組織や臓器は攻撃しないことが確認された。

 小林さんは「転移があっても効果的に治療できる方法になると期待できる」と話す。
………………………………………………………………………………………………………

 ■ことば

 ◇制御性T細胞

 生体内に侵入した異物を排除する、免疫反応を調整する細胞。免疫が働き過ぎないように抑える役割を担っている。この細胞が機能しないと、自らの細胞や組織を異物とみなして攻撃する関節リウマチや1型糖尿病などを発症する。坂口志文・大阪大特任教授が発見し、ガードナー国際賞などを受賞している。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

がん攻撃の免疫、赤外線で活性化 米研究所、マウスで成功

【出典:2016年8月18日 朝日新聞】

 体に無害な近赤外線を当ててがんを攻撃する免疫を活性化させ、がんを縮小させることに米国立保健研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員らがマウス実験で成功した。転移したがんにも効果が期待できるといい、数年後の臨床試験(治験)を目指す。米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン(電子版)に18日、発表する。

 がん細胞は、免疫を抑える働きのある「制御性T細胞」を利用して、がん細胞を攻撃する免疫細胞から巧みに逃れている。

 研究チームは、光を受けると発熱する特殊な化学物質を、制御性T細胞にくっつく性質を持った抗体と結合させた薬をつくり、肺がんや大腸がんを皮膚に移植したマウスに注射した。

 その後、患部に近赤外線を当て、化学物質による発熱でがんの周囲にある制御性T細胞を死滅させた。その結果、がん細胞は免疫細胞の攻撃から逃れられなくなり、がんを一時的に大幅縮小させることができた。

 さらに光を当てていない部位のがんが縮小することも確認した。がんを攻撃する免疫細胞が体内で移動しているためとみられるといい、転移したがんにも効果が期待できることを示している。小林さんは「3年以内に新たな治験を始めたい」と話している。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

東大発ベンチャー、核酸医薬試験を年内開始へ

【出典:2016年8月17日 日本経済新聞】

 東京大学発ベンチャーで米国に本拠を置くウエーブライフサイエンシズ社はバイオ医薬品の一つである核酸医薬の臨床試験を年内に開始する。12月までに米食品医薬品局(FDA)に臨床試験の届け出を行い、難病の治療薬開発を目指す。

 2種類の核酸医薬の試験を予定している。対象はいずれもハンチントン病という神経難病で、遺伝により運動障害や精神症状をきたす疾患。根本的な治療法はない。

 同社の核酸医薬は、原因となる遺伝子に結合してその機能を調節する。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

子宮頸がんワクチン記事で月刊誌提訴 信州大教授「名誉毀損」

【出典:2016年8月17日 日本経済新聞】

 子宮頸(けい)がんワクチンの「副作用」に関する研究を捏造(ねつぞう)だとする記事で名誉を傷つけられたとして、信州大副学長の池田修一教授が17日、月刊誌「Wedge」を発行するウェッジ社(東京)らに約1100万円の損害賠償などを求める訴訟を、東京地裁に起こした。

 訴状によると、厚生労働省研究班の代表を務めた池田教授が同ワクチンを打ったマウスだけ脳に異常な抗体がみられたなどと発表した研究成果について、同誌は捏造と断定する記事を掲載。同教授側は捏造した事実はなく、記事内容は虚偽だと主張している。

 ウェッジ社は「十分な取材に基づいており、法廷で真実を明らかにする」としている。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ウェッジを信州大教授提訴 子宮頸がんワクチン記事巡り

【出典:2016年8月17日 朝日新聞】

 子宮頸(けい)がんワクチンの副作用などを研究している厚生労働省研究班代表の池田修一・信州大学教授が17日、研究発表を「捏造(ねつぞう)」と書いた月刊誌の記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の「ウェッジ」(東京都)と記事を書いた女性ジャーナリストらに約1100万円の損害賠償などを求めて東京地裁に提訴した。

 教授側が問題にしたのは、「ウェッジ」7月号に掲載された「子宮頸がんワクチン薬害研究班 崩れる根拠、暴かれた捏造」と題する記事など。教授の発表内容について「重大な捏造」と書いた部分などが「明白な虚偽で、研究者としての評価を著しく失墜させられた」と訴えている。

 ウェッジ編集部は「記事は十分な取材に基づいたもので、法廷の場で真実を明らかにしていきます」との談話を出した。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

血液難病に国際診断基準 山形大教授ら、出血病を見逃さず

【出典:2016年8月10日 日本経済新聞】

 山形大学医学部は9日、後天性の難病「自己免疫性出血病13」について一瀬白帝(いちのせ・あきただ)教授が欧州の大学との共同研究により国際診断基準を創設したと発表した。軽い打撲でも血が止まらないなどの難病だが、現在は適切な治療で症状を抑え込める。欧米でも実態把握ができていないが、基準創設で国際レベルで見逃さずに救える出血病になる。

 一瀬教授らが作成した日本の診断基準が国際診断基準として認められたもので、特定の血液凝固因子の働きが半分以下などの内容。スイスのベルン大学、英リーズ大学との共同研究の成果として国際専門誌「トロンボーシス・アンド・ヘモスターシス(血栓と止血)」に掲載された。

 自己免疫性出血病13は血が固まるのに必要なタンパク質、凝固第13因子を働かなくさせる抗体ができて、命に関わる重い出血ともなる病気。皮下出血して血腫ができたり、軽い打撲でも血が止まらないなど、血友病などと症状が似ている。厚労省が定める306の指定難病の一つで、医療費の公的助成の対象となる。

 これまで欧米諸国でも国レベルでの調査が実施されず、救える病気なのに病名も特定されず適切な診療も受けられないままとなっている。診断基準ができたことで、見逃されてきた患者が救えるようになる。

 山形大では2003年にこの病気の患者を見つけて以来、国内での実態調査や、発症メカニズムの解明、検査・診断方法の開発や治療法などの研究を続けてきた。




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

「小児甲状腺がん増加考えにくい」 長崎大高村教授ら

【出典:2016年8月5日 福島民報】

 長崎大の原爆後障害医療研究所の高村昇教授(48)らの研究チームは、本県とチェルノブイリの甲状腺がんの発症パターンの相違を初めてデータで裏付ける研究論文をまとめ、3日までに英国の医学専門誌に発表した。高村教授は、研究結果に基づき、「福島県内ではチェルノブイリのような放射線被ばくによる小児甲状腺がんの増加は考えにくい」と結論付けた。

 研究チームは、昭和61(1986)年に発生したチェルノブイリ原発事故後の甲状腺がん発症が、事故当時ゼロ~5歳だった世代で事故4年後以降に顕著に増加したことを、ベラルーシの大規模な統計データを分析して明らかにした。一方、本県では東京電力福島第一原発事故の発生当時ゼロ~5歳の世代では先行検査の段階では発症が確認されていないとして「発症状況が大きく異なる」との見方を示した。

 研究チームは、チェルノブイリ原発事故の影響を最も受けたとされるベラルーシで事故前から国全体で実施されていた「がん登録」を活用。がんと診断された症例を国家レベルで登録するシステムで、毎年各種がんがどの程度診断されたかを把握できるため、登録内容を分析した。

 この結果、チェルノブイリ原発事故発生から4年間で、事故当時にゼロ~5歳だった世代で甲状腺がんと診断されたのは4例(ゼロ~15歳では15例)だった。事故後5年~8年では228例(同431例)、事故後9年~13年では440例(同766例)、事故後14年~17年では382例(同808例)と、幼児期での発症拡大が確認された。

 平成23(2011)年の福島第一原発事故後、県内で行われた県民健康調査の甲状腺検査の先行検査では悪性か悪性の疑いと診断された116人はいずれも事故当時、6歳以上の子どもだった。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

医師に1億円超の賠償命令 陣痛促進剤大量投与で障害

【出典:2016年8月4日 共同通信社】

 広島県福山市の産婦人科医院で2008年、出産時に陣痛促進剤を大量に投与されたため長男(8)に障害が残ったとして、両親らが担当医に約1億5千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、広島地裁福山支部は3日、医師の過失を認め、約1億4千万円の支払いを命じた。

 判決理由で古賀輝郎(こが・てるお)裁判長は「担当医は陣痛促進剤の注意事項に従わず、一度に多くの量を投与した」と指摘。そのため長男が少なくとも約3時間半にわたって低酸素状態となり、仮死状態で生まれ、脳性まひによる障害が残ったと判断した。

 その上で長男の逸失利益を約4100万円、介護費用を約5700万円とし、慰謝料なども合わせて賠償額を算定した。

 担当医側は「過誤はなかった」として請求棄却を求めていた。

 父親は判決後の取材に「子どもが生きていく上で励みになる判決だ」と話した。一方、産婦人科医院は「コメントできない」としている。

 判決によると、担当医は08年6月17日、陣痛促進剤の注意事項に可能な限り少量から投与を始め、点滴の速さも少しずつ上げていくよう指示があったにもかかわらず、最初から多く投与した。長男は09年に身体障害者手帳の交付を受けた。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

医療HPの誇大表現規制 トラブル受け厚労省方針

【出典:2016年8月3日 日本経済新聞】

 脱毛や脂肪吸引などの「美容医療」を巡るトラブルが相次いでいることを受け、厚生労働省は3日、美容医療に限らず全ての医療機関のホームページ(HP)での虚偽、誇大な表現を規制する新たなガイドラインを作成する方針を決めた。医療法を改正し、違反した場合には罰則を設けることも検討する。

 ガイドラインは、虚偽の内容や誇大な表現、不適切な表示を掲載しないよう求める。具体的には、効果があるように加工・修正した術前術後の写真や「絶対安全な手術」などの表現を禁じることを検討している。

 現行の医療法は、医療機関の広告に掲載できる項目を診療科名や手術の内容などに限定している。ただ、HPは利用者が自ら検索して閲覧するため広告には当たらないとして、別のHPに閲覧者を誘導する「バナー広告」などを除き、規制の対象外としてきた。

 しかし、美容クリニックがHPで施術効果や安価な料金を誇張するなど、契約トラブルや健康被害の相談が増加。厚労省は医療機関のHPを、引き続き医療法上の広告としては扱わないとした上で、不適切な表示を規制すると決めた。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ