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サトウキビから遺伝性の貧血治療薬、米で認定へ

【出所:2017年3月20日 朝日新聞(沖縄)】

 米国のエマウス社(新原豊社長・カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部教授)はサトウキビ由来のアミノ酸「L-グルタミン」が、アフリカ系の人に多い「鎌状赤血球貧血症」の治療薬として、7月に米食品医薬品局に認定される予定だと17日発表した。同日、県庁で会見した新原社長は同治療薬の需要増を見込み、「将来的には沖縄産サトウキビを原料に製造したい」と、沖縄を拠点とした製薬産業化の構想を話した。

 同貧血症は遺伝性で周期的に発作が起こる。赤血球が突然変異で鎌状に変形して固くなり、毛細血管を通りづらくなることで激痛や臓器の破壊を引き起こす。根本的な治療法はなく、患者の平均寿命は米国で40歳半ば、発展途上国では20歳前後だという。

 マラリアに対応するための特異な遺伝子が原因で、米国や英国、EUやアフリカ、インドなどに2500万人の患者がいるとされる。新原社長は患者へのL-グルタミンの投与が赤血球の炎症を抑え、鎌状から通常の赤血球への回復を促すことを発見した。

 治療薬は口から飲み続けることで発作を予防し、従来は治療法がなかった子どもでも飲める。臨床試験では飲まなかったグループに対し、発作の回数が25~30%減少し、症状も軽度にとどまった。糖尿病や「大腸憩室症」の治療薬としての効果も期待されるとし、日米で特許を取得済み。

 現在、世界の医療用Lーグルタミン生産量は年間約2000トン。これは同貧血症患者20万人分の年間の必要量に当たり、認定後も全世界の患者へ供給できる状況にはない。

 今回、来県して宮古島市を視察した新原社長は「原料を長期間、安定的に確保するため、沖縄のサトウキビ利用を検討したい」と説明した。

 同市でサトウキビ由来のバイオエタノール事業を手掛ける宮古島新産業推進機構の奥島憲二代表理事は「沖縄産砂糖の付加価値を高める、夢のある話だ」と歓迎した。(沖縄タイムス)
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