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日本「世界最低レベル」 厚労省、五輪に向け強化 大型Q&A「ニュース早分かり」受動喫煙対策

【出所:2017年3月6日 共同通信社】

厚生労働省が受動喫煙防止を強化する案を発表しました。

 Q 受動喫煙とは。

 A 法律では「室内などで他人のたばこの煙を吸わされること」と定義しています。肺がんや心筋梗塞、脳卒中、小児ぜんそく、乳幼児突然死症候群などのリスクが高まり、国内では受動喫煙が原因で年間1万5千人が死亡すると推計されています。受動喫煙以外でも屋内などに煙の有害成分が残留し、それを吸い込むことの健康への悪影響も心配されています。

 Q 日本の現状は。

 A 2003年施行の健康増進法で、公共施設の管理者に受動喫煙防止に努めるよう求めていますが、罰則はありません。世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」は、屋内の全面禁煙を求めており、日本の対策は「世界最低レベル」と評価されています。

 近年の五輪開催国は全て、受動喫煙防止のために罰則付きの法律があり、政府は20年の東京五輪・パラリンピックに向け対策強化を迫られています。

 Q 厚労省の案の内容は。

 A 飲食店やホテル、旅館、職場などは屋内禁煙とし、たばこを吸うためだけの専用の喫煙室の設置を認めます。官公庁や大学、運動施設なども屋内禁煙で、喫煙室は新たに設置できません。煙の悪影響を受けやすい患者や子どもたちが利用する病院や学校は敷地内を全面禁煙とします。

 飲食店のうち、小規模なスナックやバーなどは例外として喫煙を認めます。葉巻を吸うのが主な目的のシガーバーも喫煙可能です。ただ子どもや訪日観光客が利用することがある居酒屋や焼き鳥屋、ラーメン屋、食堂などは例外扱いせず禁煙です。

 Q 罰則はありますか。

 A 禁止場所で喫煙を繰り返す悪質な違反者は30万円以下の過料、禁止場所を明示する義務などに違反した管理者は50万円以下の過料とする罰則も設けます。喫煙者に厳しい案のように見えますが、厚労省は病院や官公庁などにある既存の喫煙室は5年間の存続を認める方針も打ち出し、当初想定した全面禁煙からは大幅に後退しています。

 Q 今後はどうなる。

 A 厚労省は19年のラグビーワールドカップ日本大会までの施行を目指し、健康増進法の改正案を今国会に提出しようと調整を続けています。ただ、たばこ産業や飲食業界などの反発を背景に、自民党内には反対する声が大きく、法案の行方は見通せません。

 厚労省の調査では、たばこを吸わない人が受動喫煙に遭う場所は飲食店が約4割で最も多いこともあり、飲食店の扱いが調整の焦点となりそうです。
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