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(患者を生きる:3264)依存症 たばこ:1 2人でクリニックへ

【出所:2017年3月20日 朝日新聞】

 「調子はどう?」

 今年2月下旬、沖縄県沖縄市のちばなクリニックの禁煙外来で、担当医の山代寛(やましろひろし)さん(56)が、椅子に並んで腰掛ける2人の女性に語りかけた。

 「吸いたくないけど、周りの人が吸うんです」。そう答えたのは、平仲佳子(ひらなかけいこ)さん(46)。嘉手納町の米軍基地内の飲食店で働く。

 「体重が増えました」。隣に座る高江洲孝代(たかえすたかよ)さん(46)が笑って続けた。読谷村で介護福祉士の仕事をしている。

 2人は高校からの友人で、誕生日も同じ。ともに敬虔(けいけん)なクリスチャンで、いまも週に1度、教会の礼拝で顔を合わせる。

 2人とも20年以上たばこを吸ってきた。「体に悪いよなあ」と思いながらもやめられなかった。「神様に祈ったらやめられた」と言うクリスチャン仲間もいる。平仲さんが「私、祈ってもやめられないよ」と言うと、高江洲さんが「神様のせいじゃないよ」と返す。冗談めかして言ってはみるものの、自力でやめられないうしろめたさがあった。

 最初に禁煙に挑んだのは平仲さんだ。仕事を終えて帰宅すると、晩酌しながら寝るまでに10本は吸っていた。そんな毎日が続くなか、禁煙に成功した同僚から禁煙外来の存在を教えてもらった。2015年4月、1人で受診し、禁煙補助薬「チャンピックス」を処方してもらった。

 薬に含まれる成分がニコチンの代わりに脳の受容体にくっつき、たばこを吸いたい欲求を抑え、吸った時の満足感を感じにくくさせる。医師の診察を定期的に受けながら12週間服用するのが基本だ。

 平仲さんは薬を服用した初日から吸いたい気持ちがなくなった。

 「クリニックに行ったよ」。受診からほどなく、電話で高江洲さんに報告した。

 平仲さんの受診は、高江洲さんの背中も押した。小学校の授業で、たばこの危険性を学んだ次男から「たばこは体に悪いんだよ」と説教を受けたこともあり、いつかやめなければと思っていた。

 平仲さんの2回目の受診となる5月9日、高江洲さんも一緒にクリニックを受診することにした。
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