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バルサルタン:研究不正 改ざんの認定、焦点 あす判決

【出所:2017年3月15日 毎日新聞】

 製薬会社ノバルティスファーマの降圧剤「バルサルタン」を巡る臨床研究データ改ざん事件の判決が16日、東京地裁で言い渡される。医薬品医療機器法(旧薬事法)違反に問われた元社員、白橋伸雄被告(66)は改ざんを否定して無罪を主張し、「前代未聞の悪質な事案」として懲役2年6月を求刑した検察側と全面的に対立している。公判で明らかになった医師のずさんな対応を地裁がどう評価するかも注目される。

 白橋被告は、京都府立医大の臨床研究に参加してデータ解析を担当。別の降圧剤を服用した患者グループの脳卒中発症例を水増しするなどし、2011~12年に虚偽に基づく論文を医師に発表させたとして同法違反(虚偽記述・広告)に問われた。

 約40回の公判では、被告がバルサルタンに有利になるように虚偽のデータや図表を意図的に作成したかが最大の争点になった。

 検察側は、被告が約3000人分の患者情報を独占管理し、最終的なデータを1人でまとめたと指摘。「全てを把握して改ざんできたのは被告だけだ」と強調した。被告が使っていた記録媒体から、バルサルタンに有利な結果が出るよう発症数が水増しされた複数の電子データが見つかったとし、これを「改ざんの途中経過を示す証拠だ」と位置付けた。

 これに対して弁護側は「被告は研究を補助する立場に過ぎず、研究事務局の医師もデータを一部管理していた可能性が高い」と反論。医師から渡された発症状況の集計表をそのまま最終データに反映させたとし、「医師が改ざんしていた可能性がある。被告が入力をミスした可能性はあるが意図的ではない」と主張している。

 事件では白橋被告だけが起訴されたが、公判では実験に関わった医師の不適切な行為も明らかになった。ある医師はバルサルタンに有利になるように加工した患者情報を大学側に10件以上提出したと証言。別の医師も、患者情報の記入漏れを補うとの理由でデータに加筆したと認めた。

 論文は販売戦略に活用され、バルサルタンは累計1兆円超を売り上げた。

 京都府立医大など4大学の調査委員会が研究データの不正操作の可能性を指摘、白橋被告は全てに関わっていたが、多くは公訴時効が成立していた。
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