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給付金受け取り1割未満 B型肝炎の感染者45万人 特措法5年、救済に遅れ

【出所:2017年3月21日 共同通信社】

 集団予防接種の注射器使い回しによるB型肝炎ウイルス感染者のうち、救済目的の特別措置法施行から5年が経過した今年1月末時点で、国との和解手続きを経て給付金の受給資格を得た人は約2万6千人だったことが18日、分かった。推計の給付対象者は45万人で、1割にも満たない現状が判明。症状がなく感染に気付かない人が多いほか、手続きに時間がかかるケースも増えており、国は検査費助成や担当職員の増員など対応を急ぐ。

 集団予防接種での注射器使い回しは国が禁じた1988年まで40年続けられ、この間にB型肝炎ウイルスへの感染が拡大。被害者による集団訴訟で2011年、国の責任を明記した基本合意書が取り交わされ、12年1月に救済を目的とする特措法が施行された。

 給付金は、未発症者も含め症状に応じて50万~3600万円。受給には、被害者が提訴し、母子手帳やカルテによって予防接種との因果関係の認定を受け、和解する手続きが必要だ。被害者が亡くなっている場合、遺族の提訴も認められる。

 厚生労働省などによると、今年1月時点で提訴した被害者は4万3487人(遺族提訴も含む)で、このうち和解が成立し給付金の受け取りが認められたのは2万6206人。推計による対象者約45万人の6%程度にとどまっている。

 厚労省などは「症状がないため感染に気付かず、そもそも提訴していない人が多い」と説明。母子手帳やカルテを見つけられず、提訴手続きを取ることができない人もいるという。
 一方、提訴したが和解に至っていないのは約1万7千人。B型肝炎訴訟の弁護団によると、提訴者は増加傾向にあり、以前は平均3~5カ月だった和解成立までの期間が、15年秋以降は1年程度に延びていることも影響しているという。

 厚労省は、制度から漏れる被害者がいないよう、ウイルス検査を呼び掛けるホームページの作成や検査費の助成で対応。提訴後の長期化を解消するため、カルテの審査などを担当する職員を4月以降増やす方針だ。

 原告側は、22年1月とされる給付金の請求期限について、全被害者が救済されるまで延長するよう求めている。

 ※B型肝炎訴訟の給付金

 死亡のほか、肝がんや重度の肝硬変になり、発症から提訴までの期間が20年以内の場合は3600万円を支給、軽度の肝硬変では2500万円が支払われる。20年を超えた場合、死亡のほか、肝がん、重度の肝硬変は900万円。一方、慢性肝炎は20年以内なら1250万円で、20年超は150万か300万円となっている。未発症者は予防接種時(母親が接種を受けた二次感染者は出生時)から提訴まで20年以内は600万円、20年超では50万円が支払われる。
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