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花粉症の「舌下免疫療法」とは 少ない副作用、ゆっくり治療

【出所:2017年5月18日 福井新聞】

 今春は昨年に比べ花粉の飛散量が多く、目や鼻、のどの不快感に悩まされました。現在、来年以降に備えて治療を検討しています。抗ヒスタミン剤は種類によって眠気の副作用があるようなので、車に乗る機会が多い私は長期的に症状が抑えられる「舌下免疫療法」が気になっています。舌下免疫療法について詳しく教えてください。(福井市、30代男性)

 【お答えします】須長寛・福井赤十字病院耳鼻咽喉科部長

 ■約8割の患者に効果

 花粉症は、花粉に対するアレルギー(免疫が過剰になっている状態)です。福井県のスギ花粉飛散は2月中旬から4月中旬にあります。約2カ月間のこととはいえ苦しみは相当なものであり、穏やかな春を迎えたいと思われる気持ちは十分理解できます。

 花粉症の一般的な治療は、薬で症状を抑えます。ただ、眠気の副作用や効果の個人差があり、十分な治療にならない場合があります。薬で症状を抑える治療の他には、花粉に体をならしていく免疫療法があります。以前から皮下注射による免疫療法はありましたが、頻回の通院と注射の痛みを伴うためあまり普及していませんでした。

 2014年に舌下に薬を投与する「舌下免疫療法」が保険適応になりました。痛みは伴わず、自分で薬を投与するため通院も月1回程度です。重大な副作用は注射による免疫療法より少ないことが分かっています。ただ、ゆっくり治療する方法なので期間は最低2年間必要です。舌下免疫療法の治療効果は2割の人に根治が認められ、6割に有効(症状が軽くなる、強い薬を飲まなくてよい等)。残念ながら2割の人には無効です。

 ■今からが治療開始時期

 免疫療法は花粉に体をならしていく治療なので、スギ花粉が飛散している時期には開始できません。来春に向けて治療を始める場合、スキ花粉の飛散が終わった今の時期が最も適しています。舌下免疫療法を特にお勧めする患者さんは、花粉症が特にひどい人、薬で眠気が出やすい人、内服治療をできるだけ避けたい人(妊娠・授乳、受験を控える方)、車の運転をする仕事をしている人です。

 舌下免疫療法を希望される場合は、まずはお近くの耳鼻咽喉科を受診し、治療に適している状態かどうかの判断を受けてください。また、根気のいる治療法ですので、治療内容をよく理解していただくことも重要です。
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