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(徳島)症状の運転影響 独自評価法考案

【出所:2017年2月13日 読売新聞(徳島)】

 ◇四国4県の作業療法士ら 高次脳機能障害患者サポート

 四国4県の作業療法士らでつくる団体「四国運転リハプロジェクト」は、事故や病気で脳が損傷することで発症する「高次脳機能障害」の患者の生活をサポートしようと、症状が自動車の運転に影響しないかを判断する独自の評価方法を考案した。これまで統一的な手法はなく、症状が軽くても「運転は難しい」と自重を求められ、不自由を感じる患者が多いという。今後、ガイドブックを作製して医療機関に配布するなどして、周知していく。

 同団体によると、この障害の患者は、距離感がつかみにくくなったり、集中力が保てなくなったりして運転に支障が出る恐れがある。しかし、症状と運転能力との関係を正確に診断できる方法がなく、医療機関でも〈安全策〉として運転を勧めないケースが多いという。

 運転免許センターで行われる「臨時適性検査」という公的な検査もあるが、そうした状況から諦めてしまっていた。また、逆に、運転が不安な状態にもかかわらず、検査などを受けずに運転する人もいるといい、リーダーの岩佐英志・県作業療法士会長(51)は「できるのに断念している人は不便だし、できないのに運転している人には危険が迫っている。地方生活で車は必需品。明確な基準が必要だった」と話す。

 考案した評価方法は、停止した実際の乗用車を用いて、「自力での乗車」「各種操作」「車両感覚」など9項目を調べる。乗り降りや運転姿勢の保持、ハンドル・ブレーキ操作など基本的な身体機能に異常がないかをチェック。さらに、様々な方向からポールを近付け、目視やミラーで物体の接近を認識できるかを調べる。

 乗用車が1台あれば、40分程度で簡便にできるため、小規模な医療機関でも実施できる。また、治療の早い段階で実施でき、どの能力に問題があるかが分かるため、運転再開に向けたリハビリをしやすいという。

 すでに4県で約50人の患者が試験的に検査を行い、運転能力の判断に活用しているという。ガイドブック作製のほか、ホームページ掲載などで四国内や全国に発信していく考えで、岩佐会長は「これまで各医療機関が独自に行ってきた運転可否の判断に、一定の基準を設けた意義は大きい。今後、根付かせる努力をしていきたい」と話している。

 【高次脳機能障害】

 交通事故による頭部への外傷や脳卒中などの病気で発症する。年齢は関係ない。記憶障害や認知機能、集中力低下のほか、怒りっぽくなるなど感情が不安定になることも。厚生労働省の2011年の調査では、患者は全国で約42万2000人いるとされる。
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