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特別養子、対象拡大へ 年齢要件引き上げの意見 厚労省有識者会議

【出所:2017年3月6日 共同通信社】

 実の親が育てられない子どもを戸籍上、養父母の「実子」と同じ扱いにする特別養子縁組の対象年齢について、厚生労働省の有識者会議が、現行の「原則6歳未満」からの引き上げが必要とする意見をまとめることが5日、分かった。虐待などにより、長く児童養護施設などで過ごす子らの救済に向け、対象を拡大する動き。変更には民法の改正が必要で、政府は有識者会議の意見を受け、新たな年齢設定を含めた協議を進める方針だ。

 民法は特別養子縁組の対象年齢を、裁判所への申し立て時点で6歳未満とし、それ以前に里親などとして養育している状況があるといった事情が認められれば、8歳未満と規定している。識者は、就学前の早い段階で子どもの「地位」を確立するなどの趣旨としている。

 ただ厚労省などによると、実親の養育放棄や虐待などの事情があって施設で長く暮らす子どもに関し、実親との面会や交流がないことから児童相談所が「家庭的な環境での養育が望ましい」と判断しても、年齢制限がネックとなって特別養子縁組制度を適用できないケースがあるという。

 そうした場合、普通養子縁組の制度が活用されるが、厚労省の有識者会議では、委員から「実親との間に扶養や相続といった義務や権利は残り、将来的にトラブルが起きる」といった懸念が示されていた。

 また「戸籍上、実の親子と同じ関係になることで双方の心理的安定感につながり永続的な家庭環境を保障できる」との指摘もあり、
特別養子縁組制度の対象年齢を引き上げ、適用対象を拡大する内容で意見集約された。

 一方、新たに設定する年齢について有識者会議などでは「15歳」や「18歳」という意見が出たが、「年齢が上がるほど新たな親子関係の形成が難しい」との指摘もある。

 現在、養父母の年齢は「25歳以上と20歳以上の組み合わせ」とされているが、この点も見直しが求められそうだ。民法改正には法制審議会(法相の諮問機関)での議論が必要となり、関係省庁が調整を進める。

 厚労省の調査では、全国の児相が「特別養子縁組を検討すべきだった」と考えたのに実現に至っていない事案は2014、15両年度で288件。年齢要件が障壁となったとの回答は16%だった。

 ※特別養子縁組

 原則として6歳未満の子どもを養父母と縁組する制度。実親と法的関係が残る普通養子縁組とは異なり、戸籍上も養父母の実子と同じ扱いになる。予期せぬ妊娠など実親が育てられない事情があり、家庭裁判所が必要と認めれば6カ月以上の試験養育期間を経て成立。全国の児童相談所の他、都道府県などに届け出をした民間団体があっせん事業を行う。厚生労働省の調査では2014年度と15年度に児相が仲介して成立したのは計610件で、民間の仲介による成立は計319件。民間団体を許可制とする養子縁組児童保護法が昨年成立した。
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