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不妊治療:男性の助成申請低調 両性に原因、認識広がらず

【出所:2017年5月4日 毎日新聞社】

 男性の不妊症の治療について、昨年1月に始まった国の助成制度の窓口になっている都道府県や政令市、中核市への昨年4~9月の利用申請件数が自治体の年間想定を大幅に下回る7分の1程度、約370件にとどまったとみられることが毎日新聞の調査で分かった。不妊治療で一般的な体外受精と顕微授精では、同じ期間に130倍超の約4万9000件の申請があった。不妊原因の半数は男性の不妊症が占めるとされるが、現場の医師らは「認識はまだ広まっていない」と指摘する。

 国の助成は手術による精子の採取に上限6回で、1回最大15万円を支給する。国の制度開始から1年になるのを前に昨年12月、都道府県と政令市、中核市の計114自治体(当時、現在は115)にアンケートし▽国の助成の利用申請件数▽男性不妊症の手術に自治体として独自助成しているか――などを聞いた。2月上旬までに福井県を除く113自治体から回答を得た。

 回答したある自治体の担当者によると、利用が低調な背景には、男性にも不妊の原因がありうることを知らないカップルが多いことがあるという。治療は女性が受けるものという考えも根強いとみられる。「不妊治療に非協力的な男性も多いが、男性が治療して子どもを授かるカップルもいる」と強調する。

 男性の不妊症患者に独自に直接助成をしていると回答した自治体は9府県11市。助成の内容は、国の制度に▽4万~20万円を上乗せ(横須賀、久留米市など)▽助成の回数を上乗せ(秋田県など)――などだった。一方、体外受精や顕微授精にも独自の助成をしているか聞いたところ、42の都道府県と政令・中核市が独自に助成していると回答した。

 日本生殖医学会(東京都)によると、国内の男性不妊症患者は推計で約46万人に上るが、男性不妊症の専門医は4月時点でわずか51人。関東地方などに集中しており、地方在住の患者にとっては通院費や滞在費が大きな負担になっている。
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